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外陰がん

執筆者:

Pedro T. Ramirez

, MD, The University of Texas MD Anderson Cancer Center;


Gloria Salvo

, MD, MD Anderson Cancer Center

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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本ページのリソース

外陰がんは通常、腟の開口部周辺に生じる皮膚がんです。

  • しこりやかゆみ、あるいは、なかなか治らないただれとして現れます。

  • 異常がある組織のサンプルを採取して検査します(生検)。

  • 外陰部の一部もしくは全体とその他の病変部を手術で切除します。

  • 再建手術を行うことで、外観や機能が改善します。

外陰部の位置

女性の外性器

外陰がんは、米国では婦人科がんの中で4番目に多く発生しているがんですが、婦人科がん全体に占める割合は5%です。外陰がんは通常は閉経後にみられます。外陰がんの診断時の平均年齢は70歳です。女性の寿命が長くなるにつれて、このがんは増えていくと考えられています。最近では、外陰がんが若い女性でもより一般的になってきていることを示唆する科学的根拠があります。

外陰がんのほとんどは腟口やその付近に生じる皮膚がんです。外陰がんの約90%は扁平上皮がんと呼ばれる種類のもので、これは皮膚の最も外側の層を構成している平らな細胞から発生します。外陰がんの5%は黒色腫と呼ばれるもので、これは皮膚の色素を作る細胞(メラノサイト)から発生するがんです。残りの5%は、腺細胞から発生する腺がん、基底細胞がん(まれにしか転移しません)、バルトリン腺がんなどのまれながんです。

外陰がんは外陰部の表面から発生します。多くの場合、ゆっくりと増殖し、何年も表面にとどまっています。ただし、なかには増殖の速いがん(黒色腫など)もあります。治療を受けずにいると、やがて腟、尿道、肛門などにがんが広がり、骨盤部および腹部のリンパ節に転移します。

危険因子

外陰がんの発生リスクは以下の要因によって高まります。

症状

外陰部にみられる発赤や皮膚の変色は前がん病変である可能性があります(いずれがんを発症する可能性があることを示しています)。

外陰がんは通常は異常なしこりとして、あるいは目で見たり触れたりして分かるくらいの、治りにくく、平らで、赤いか皮膚と同じ色をしているただれとして現れます。平らなただれがうろこ状になったり、その部分だけ皮膚の変色が起きたりすることもあります。周囲の組織にひきつれや、しわが生じることもあります。黒色腫は、青みがかった黒色や茶色で、盛り上がっています。ただれは、いぼのように見えることがあります。

外陰がんでは不快感はあまりありませんが、かゆみがあります。やがて、しこりやただれの部分から出血したり、水っぽいおりものが出たりするようになります。このような症状があれば、速やかに医師の評価を受けるべきです。

診断

  • 生検

外陰がんの診断では、皮膚の患部のサンプルを採取して検査します(生検)。生検によって皮膚の異常が悪性(がん)なのか、ただの感染や刺激によるものなのかを判定できます。また、がんであればその種類も特定できるため、治療計画を立てる上で役立ちます。皮膚の異常領域がはっきりしていない場合は、生検用サンプルの採取位置を決めるため、患部を染色します。コルポスコープ コルポスコピー 医師は、スクリーニング検査を勧めることがあります。スクリーニング検査とは、症状がない人に対して病気の有無を調べるために行われる検査です。女性に生殖器系に関連する症状(婦人科疾患の症状)がある場合、症状を引き起こしている病気を特定するための検査(診断目的の検査)が必要になることがあります。 婦人科領域では以下の2つのスクリーニング検査が重要です。 子宮頸がん(子宮の下部のがん)の有無を調べるためのパパニコロウ検査のような細胞診... さらに読む コルポスコピー と呼ばれる双眼の拡大鏡が付いた機器を使って外陰部の表面を観察することもあります。

外陰がんの病期診断

医師は、がんの大きさ、がんの位置、がんが近くのリンパ節に広がっているかどうかをがんを切除する手術中に判断し、それに基づいて外陰がんの病期を診断します。病期は、I期(早期がん)からIV期(進行がん)に分類されます。

  • I期:がんが外陰部または会陰部(腟口と肛門の間)に限局している。

  • II期:がんが尿道もしくは腟の下部または肛門に広がっている。

  • III期:がんがリンパ節に達している。

  • IV期:がんがさらに広がり、膀胱、腟の上部、尿道の上部、直腸、より離れたリンパ節、または骨盤外などの離れた部位に転移している。

予後(経過の見通し)

早期に発見されて治療を受けた外陰がんの患者では、およそ4人中3人で診断から5年後の時点でがんの徴候がまったく認められません。診断と治療から5年後に生存している人の割合(5年生存率)は、診断時にがんが広がっているかどうかと、広がりの範囲によって異なります。

  • I期:90%以上

  • II期:80%

  • III期:50~60%

  • IV期:約15%のみ

黒色腫は扁平上皮がんより転移しやすい傾向があります。

治療

  • 外陰部の一部または全体の切除

  • 通常は近くのリンパ節の切除

  • より進行したがんでは放射線療法をしばしば化学療法と併用

センチネルリンパ節を特定するには、青もしくは緑の色素または放射性物質を外陰部の腫瘍に近い位置に注入します。これらの物質が通過する経路により、外陰部から最初にたどり着く骨盤部のリンパ節(複数の場合もあります)を特定できます。そして手術中に、青または緑色をしているか放射線(手持ち式の装置で検出)を発しているリンパ節がないか調べます。医師はこのリンパ節を切除し、検査室に送ってがんがないかを調べます。もしがんがなければ、ほかのリンパ節を切除する必要はありません(異常にみえるものがある場合を除く)。早期であれば、必要な治療は通常はこれだけです。

外陰がんがより進行した患者では、まず放射線療法を、しばしばシスプラチンまたはフルオロウラシルを用いた化学療法と併用して行ってから、外陰切除術を実施することがあります。がんが非常に大きい場合でも、このような治療によって縮小し、切除しやすくなります。場合によっては陰核や骨盤内にある他の臓器の切除も必要になります。

外陰がんが非常に進行した患者では、すべての骨盤内臓器を切除する手術、放射線療法、化学療法を単独または組み合わせて行います。対象となる臓器には、生殖器(腟、子宮、卵管、および卵巣)、膀胱、尿道、直腸、および肛門が含まれます。どの臓器を切除するかや、すべてを切除するかどうかは、がんの位置、患者の解剖学的構造、手術後の目標など、多くの要因によって異なります。尿(人工膀胱造設術)と便(人工肛門造設術— 人工肛門造設術について理解する 人工肛門造設術について理解する 大腸がんのリスクは、家族歴や食事に関する一部の要因(低繊維、高脂肪)によって高まります。 典型的な症状としては、排便時の出血、疲労、筋力低下などがあります。 50歳以上の人ではスクリーニング検査が重要です。 診断を下すために大腸内視鏡検査がよく行われます。 早期に発見された場合に最も高い治癒の可能性があります。 さらに読む 人工肛門造設術について理解する )を排出するため、腹部に固定した開口部を作り、そこを通して排泄物を体外に出し、バッグに貯められるようにします。

がんを切除した後は、外陰部やその他の患部(腟など)を再建する手術を行うことがあります。このような手術によって、機能と外観が改善されます。

医師と患者の間で十分に話し合い、患者の年齢や性生活、他の病気などを考慮した上で、その人に最も合った治療計画を立てます。通常、外陰切除術の実施後も性交は可能です。

外陰部の基底細胞がんは離れた部位に転移しにくいため、手術ではがんの部分のみを切除するのが通常です。がんが大きく広がっている場合のみ、外陰部全体を切除します。

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