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トラコーマ

(エジプト眼炎、顆粒性結膜炎)

執筆者:

Melvin I. Roat

, MD, FACS, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2019年 12月
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やさしくわかる病気事典
本ページのリソース
  • 通常、クラミジア・トラコマチス Chlamydia trachomatisは、気温が高く、乾燥した、発展途上国の子どもたちの眼で感染がみられます。

  • 眼が赤くなる、流涙(りゅうるい)、刺激感がみられるほか、ひどい場合は、瘢痕(はんこん)化や視力障害に至ることもあります。

  • 抗菌薬が効果的ですが、再感染がよくみられます。

トラコーマは、クラミジア・トラコマチス Chlamydia trachomatisのうち、性行為以外で感染する菌株の感染で起こります。北アフリカ、中東、インド亜大陸、オーストラリア、東南アジアなどの気温が高く乾燥した地域に多くみられます。米国ではほとんどみられず、ときおりアメリカ先住民やトラコーマ流行地域からの移民にみられる程度です。トラコーマは、世界的に見て、予防可能な失明の原因の第1位です。

眼の内部の構造

眼の内部の構造

この病気にかかるのは、主に子どもで、特に3歳から6歳で多くみられます。これより年長の小児や成人は免疫力が高まり衛生面にも気を配るため、トラコーマにかかることはほとんどありません。

トラコーマは病気の初期に感染力が高く、眼と手の接触、ハエによる媒介、菌の付着したタオル、ハンカチ、目元に使用する化粧品を共用することなどにより伝染します。

症状

トラコーマは、普通は両眼に発生します。結膜(まぶたの裏側と白眼部分を覆う膜)が炎症を起こして赤くなり、刺激が生じ、涙の量が過剰になります。まぶたが腫れ、眼は光に対して敏感になります。

トラコーマの後期には、血管が徐々に発達して角膜を横切り(血管新生と呼ばれます)、視界を妨げます。まぶたに瘢痕ができてまつ毛が内側に向いてしまう場合もあります(さかさまつ毛 さかさまつ毛 さかさまつ毛(睫毛乱生[しょうもうらんせい])は、まつ毛の配列の乱れで、まぶたの内反がないにもかかわらず、まつ毛が眼球にこすれます。 さかさまつ毛は、 慢性眼瞼(がんけん)炎(まぶたの縁の炎症)またはまぶたや結膜のけがや損傷の後、少し時間が経ってから現れるのが最も一般的です。先天的にまぶたの皮膚のひだが余分にある場合があり(眼瞼贅皮)、まつ毛が眼の中に向かって真っすぐ生えたり、まつ毛が二重に生えたりします(睫毛重生)。... さらに読む )。この状態になると、まばたきをするたびにまつ毛が角膜をこするため感染が起こり、しばしば永続的な損傷が残ります。トラコーマにかかった人のうち約5%が、視覚障害または失明に至ります。

診断

  • 医師による眼の症状と外観の評価

医師は眼の外観と症状の持続期間に基づいて、トラコーマを疑います。トラコーマの診断を確定するには、眼から綿棒で採取したサンプルを検査室に送り、そこで感染症の原因微生物を特定します。

知っていますか?

  • トラコーマは、世界的に見て、予防可能な失明の原因の第1位です。

予防

トラコーマは感染症であることから、再感染もしばしばみられます。飲料水(飲むことに適した水)があると、再感染が減少します。手や顔を洗うことを習慣づけることにより、感染の広がりを防ぐことができます。タオル、手ぬぐい、寝具類、アイメイク用化粧品の共有は避けましょう。ハエは人から人への感染を媒介するため、ハエが発生しそうな場所をなくすようにするべきです。

治療

  • 抗菌薬の経口投与または軟膏の塗布

トラコーマの治療には、抗菌薬の内服薬(アジスロマイシン、ドキシサイクリン、またはテトラサイクリンなど)が使われます。テトラサイクリンまたはエリスロマイシンの眼軟膏が使用されることもあります。トラコーマの患者が多い地域では、しばしば近隣の全住人に抗菌薬が処方されます。まぶた、結膜、または角膜が損傷を受けている場合は手術が必要になる可能性があります。

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