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慢性疾患に伴う貧血

(慢性炎症に伴う貧血)

執筆者:

Evan M. Braunstein

, MD, PhD, Johns Hopkins University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2020年 9月
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慢性疾患に伴う貧血では、慢性疾患によって生じた炎症のために、赤血球の産生速度が低下し、ときに赤血球の寿命が短くなることがあります。

慢性疾患とは、3カ月以上持続する疾患のことを指します。世界的にみて、慢性疾患に伴う貧血は2番目によくみられる種類の貧血です。

慢性疾患はしばしば貧血の原因になり、特に高齢者ではその傾向が強くみられます。感染症、 自己免疫疾患 自己免疫疾患 自己免疫疾患とは免疫系が正常に機能しなくなり、体が自分の組織を攻撃してしまう病気です。 自己免疫疾患の原因は不明です。 症状は、自己免疫疾患の種類および体の中で攻撃を受ける部位によって異なります。 自己免疫疾患を調べるために、しばしばいくつかの血液検査が行われます。 治療法は自己免疫疾患の種類によって異なりますが、免疫機能を抑制する薬がしばしば使用されます。 さらに読む (特に 関節リウマチ 関節リウマチ(RA) 関節リウマチは炎症性関節炎の1つで、関節(普通は手足の関節を含む)が炎症を起こし、その結果、関節に腫れと痛みが生じ、しばしば関節が破壊されます。 免疫の働きによって、関節と結合組織に損傷が生じます。 関節(典型的には腕や脚の小さな関節)が痛くなり、起床時やしばらく動かずにいた後に、60分以上持続するこわばりがみられます。 発熱、筋力低下、他の臓器の損傷が起こることもあります。... さらに読む 関節リウマチ(RA) )、腎疾患、がんなどの病気が、慢性疾患に伴う貧血の原因として最も一般的です。慢性疾患によって貧血が起きる仕組みには、次の3通りがあります。

  • 骨髄での赤血球の産生が抑制される

  • 赤血球の寿命が短くなる

  • 鉄分が体内でどのように利用されるかに問題がある

赤血球の産生が抑制される場合、たいていの場合はさほど激しく抑制されるわけではないため、貧血は徐々に発生し、時間が経って初めて明らかになってきます。

鉄分が体内でどのように利用されるかに問題がある場合は、骨髄が蓄えられた鉄を利用して新しい赤血球をつくれません。

慢性疾患に伴う貧血はゆっくりと発生し、一般に軽度なため、たいていは症状がほとんどみられないかまったく現れません。貧血の症状ではなく、その原因になっている病気の症状がみられることがあります。

診断

  • 血液検査

慢性疾患に伴う貧血を診断できる検査法はないため、一般的には貧血の他の原因を除外することにより診断が下されます。慢性疾患に伴う貧血と診断される人では、医師は貧血の原因になっているその病気を診断するために血液検査を行うことがあります。

治療

  • 貧血の原因になっている病気の治療

  • ときに赤血球の産生を刺激する薬

この種の貧血に対して特別な治療法はないため、その原因になっている病気を治療します。貧血の原因になる病気が治療によっても改善しない場合は、骨髄を刺激して赤血球の産生を促すエリスロポエチンまたはダルベポエチンという薬が投与されることがあります。エリスロポエチンやダルベポエチンを使用する場合には、これらの薬に体が適切に反応するように、通常は鉄サプリメントが投与されます。鉄分やビタミンを余分に摂取しても、エリスロポエチンやダルベポエチンを使用しなければ治療には役立ちません。

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