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HTLV-1関連脊髄症/熱帯性けい性麻痺

執筆者:

Michael Rubin

, MDCM, New York Presbyterian Hospital-Cornell Medical Center

最終査読/改訂年月 2017年 1月
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HTLV-1関連脊髄症/熱帯性けい性麻痺は、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)によって引き起こされる、緩徐に進行する脊髄の病気です。

  • このウイルスは、性的接触、違法薬物の静脈内注射、血液への曝露、または授乳によって広がります。

  • 脚の筋肉の筋力低下、こわばり、けい縮が生じ、歩行が困難になるほか、多くの人では尿失禁も起こります。

  • 診断の際、医師は、ウイルスにさらされた可能性について質問し、MRI検査、腰椎穿刺、血液検査を行います。

  • コルチコステロイドなどの薬剤が有用です。けい縮は筋弛緩薬によって治療します。

脊髄の病気の概要も参照のこと。)

ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は、エイズの原因であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)と似たウイルスで、ある種の白血病とリンパ腫(どちらも白血球のがん)を引き起こします。

HTLV-1ウイルスは、以下の行為を介して感染します。

  • 性的接触

  • 違法薬物の静脈内注射

  • 血液への曝露

授乳によって母から子に感染することもあります。この病気が最もよくみられるのは、売春婦、違法静注薬物の使用者、血液透析を受けている人、特定の地域(赤道付近、日本南部、南米の一部など)に住んでいる人です。

ヒトT細胞白血病ウイルス2型(HTLV-2:ヒトTリンパ球向性ウイルス2型とも呼ばれます)という似たウイルスの感染によっても、同様の病気が起こります。

ウイルスは白血球内に住み着きます。白血球は髄液中にもあるため、脊髄が損傷を受ける可能性があります。しかし、ウイルスそのものより、ウイルスに対する体の反応の方が脊髄に大きな損傷をもたらします。

症状

両脚の筋力が徐々に低下します。振動を感じとることができなくなり、足と足趾の位置が分からなくなります(位置覚の消失)。腕や脚がこわばり、動作がぎこちなくなり、歩行が困難になります。脚の筋肉のけい縮や、尿失禁もよくみられます。

HTLV-1関連脊髄症/熱帯性けい性麻痺は通常、数年にわたり進行します。

診断

  • ウイルスに接触したリスクの評価

  • MRI検査

  • 血液中と髄液中のウイルスを確認する検査

HTLV-1関連脊髄症/熱帯性けい性麻痺の診断は通常、その人に認められる症状と、その人がウイルスにさらされた可能性に基づいて下されます。そのため医師は、性的な接触や違法な静脈内注射薬の使用について質問します。

脊髄のMRI検査が行われます。

血液のサンプルと腰椎穿刺で採取した髄液のサンプルを用いて、ウイルスの断片またはウイルスに対する抗体がないかを調べます。

治療

  • インターフェロンアルファ、免疫グロブリン製剤、および/またはコルチコステロイド

  • けい縮に対し、筋弛緩薬

有用性が確立されているわけではありませんが、インターフェロンアルファ、免疫グロブリン製剤(静脈内投与)、コルチコステロイド(メチルプレドニゾロンなどの経口投与)などが役立つ可能性があります。

けい縮は、バクロフェンやチザニジンなどの筋弛緩薬で治療できます。

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