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顕微鏡的多発血管炎

執筆者:

Carmen E. Gota

, MD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University

最終査読/改訂年月 2016年 12月
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顕微鏡的多発血管炎は、主として全身の細い血管に炎症が起きる病気です。

  • 発熱、体重減少、筋肉や関節のうずくような痛みとともに、侵された臓器に応じて様々な症状がみられます。

  • 診断を確定するために生検が行われます。

  • 治療は重症度によって異なりますが、コルチコステロイドや免疫の働きを抑える薬を使用します。

血管炎の概要も参照のこと。)

顕微鏡的多発血管炎はまれな病気です。どの年齢でも起こります。原因は不明です。この病気の患者では、通常、血液中に抗好中球細胞質抗体と呼ばれる異常な抗体があります。

症状

大部分の患者では、発熱、疲労感、体重減少がみられます。筋肉や関節が痛むことがよくあります。

以下のように、様々な臓器が侵される可能性があります。

  • 腎臓:最大90%の患者で腎臓が侵されます。尿に血液、タンパク、赤血球が混じりますが、腎臓の機能障害の徴候は重症になるまで現れないことがよくあります。診断と治療が速やかに行われない場合、腎不全が急速に発生することがあります。

  • 気道:肺が侵されると、肺の中で出血して、喀血、息切れ、またはその両方が起こることがあります。肺に体液が充満し、最終的に瘢痕(はんこん)組織が生じることがあります。体液の貯留と瘢痕組織は呼吸困難の原因となります。肺の出血はこの病気の初期に起こることがあり、その場合、直ちに医師の診察を受ける必要があります。

  • 皮膚:患者の約3分の1では、赤紫色の斑点や隆起した発疹がみられ、それらは通常、脚、足、殿部に現れます。爪の下に細い紫色がかった線が見えることがあり、出血(線状出血と呼ばれる)を示します。まれに、手足の指への血液供給が低下します。

  • 消化管:腹痛、吐き気、嘔吐、下痢が起こることがあります。便に血液が混じることがあります。

  • 神経:腕や脚に、チクチク感、しびれ、筋力低下が現れることがあります。

その他の臓器が侵されることはそれほど多くありません。

診断

  • 医師の評価

  • 血液と尿の検査

  • 胸部X線検査またはCT検査

  • 生検

この病気は症状から疑われます。血液と尿の検査を行います。これらの検査では顕微鏡的多発血管炎であると特定することはできませんが、炎症があることは確定できます。血液検査は、消化管の出血を発見するのにも役立ちます。血液検査で、特定の白血球を攻撃する抗好中球細胞質抗体などの、異常な抗体の有無を調べます。赤血球沈降速度(赤沈)、C反応性タンパク、白血球数、血小板数の値が非常に高いことがあり、活発な炎症があることが示されます。赤血球数の値が非常に低いことがあり、肺の出血による重い貧血があることが示されます。尿のサンプルを検査して、赤血球やタンパクが混じっていないかを調べます。この情報は、腎臓が侵されているかどうかの判断に役立ちます。

通常は、胸部画像検査を行い、肺が侵されているかどうかを判定します。CT(コンピュータ断層撮影)検査は、肺の少量の出血を示す可能性が胸部X線検査よりもはるかに高い検査です。出血の徴候がある場合、内視鏡(観察用の柔軟な管状の機器)を鼻か口から気道に挿入し、直接肺を観察します(気管支鏡検査)。この処置で、出血(または気道症状で考えられる別の原因である感染症)の有無を確認することができます。

患部の組織(通常は、皮膚、肺、または腎臓)の生検を行い、診断を確定します。

治療

  • コルチコステロイドとその他の免疫抑制薬

  • ときに血漿交換

症状が軽い場合は、コルチコステロイドに加えて、アザチオプリンやメトトレキサートといった、免疫の働きを抑える薬(免疫抑制薬)が投与される場合があります。重要臓器が侵されている場合、より強い免疫抑制薬であるシクロホスファミドまたはリツキシマブと高用量のコルチコステロイドが使用されます。ときに、血漿交換(プラズマフェレーシス)や、メチルプレドニゾロンの静脈内投与が行われます。

さらなる情報

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