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好酸球性肺炎

肺好酸球浸潤症候群(pulmonary infiltrates with eosinophilia syndrome)

執筆者:

Joyce Lee

, MD, MAS, University of Colorado School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 6月
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好酸球性肺炎は、肺の中に多数の好酸球(白血球の一種)が認められる肺疾患の総称で、通常は血液中にも好酸球が現れます。

  • 肺への好酸球の集積は、特定の病気、薬物、化学物質、真菌、寄生虫などが原因で起こります。

  • せき、喘鳴、息切れなどの症状がみられ、一部の患者は呼吸不全になる場合もあります。

  • 病気の発見と原因の特定のため、X線検査と臨床検査が行われますが、寄生虫が原因として疑われる場合は、これらの検査が特に有用です。

  • 通常はコルチコステロイドが投与されます。

好酸球は肺の免疫反応に関与しています。好酸球は喘息 喘息 喘息は、気道が何らかの刺激に反応して狭くなる(通常は可逆性)病態です。 症状としては、特定の誘因に反応して生じる、せき、喘鳴(ぜんめい)、息切れなどが最もよくみられます。 医師は、呼吸の検査(肺機能検査)を行って喘息の診断を確定します。 喘息発作を防ぐためには、誘因となる物質を吸い込まないようにするとともに、気道の開口を保つ薬を服用する必... さらに読む 喘息 を含む様々な炎症反応やアレルギー反応の際に増加し、特定のタイプの好酸球性肺炎ではしばしば喘息が併発します。好酸球性肺炎は、肺にある小さな空気の袋(肺胞)に、細菌、ウイルス、真菌などによる感染の徴候がみられない点で、典型的な肺炎 肺炎の概要 肺炎は、肺にある小さな空気の袋(肺胞)やその周辺組織に発生する感染症です。 肺炎は、世界で最も一般的な死因の1つです。 重篤な慢性の病気が他にある患者において、肺炎はしばしば最終的な死因となります。 肺炎の種類によっては、ワクチンの接種によって予防できます。 米国では、毎年約200~300万人が肺炎を発症し、そのうち約6万人が死亡していま... さらに読む 肺炎の概要 とは異なります。にもかかわらず、肺胞のほか、しばしば気道までも好酸球でいっぱいになります。血管の壁にも好酸球が浸潤することがあり、喘息が発生すると、狭くなった気道が集積した分泌物(粘液)でふさがれてしまうこともあります。

レフレル症候群

好酸球性肺炎の一種であるレフレル症候群では、症状はまったく現れないか、あっても軽度の呼吸器症状(最も多いのは乾いたせき)にとどまります。診断には、胸部X線検査を行い、血液検査で血液中の好酸球の増加を見つけることが必要です。レフレル症候群は、フィラリアと呼ばれる線虫の一種が体内に侵入して発症する病気の一部であることが多いですが、3分の1にのぼる患者で原因が分かっていません。この病気は1カ月以内に自然に治ります。症状を緩和し、炎症を抑えるためにコルチコステロイドが処方されることもあります。

原因

症状

症状は軽いものから生命を脅かすものまで様々で、急性のことも慢性のこともあります。

レフレル症候群の症状は、あっても軽い呼吸器症状にとどまります。また、せき、喘鳴、息切れなどが現れることもありますが、通常はすぐに回復します。

慢性好酸球性肺炎は急性好酸球性肺炎とは別の病気で、数日から数週間かけてゆっくりと進行し、重症化することもあります。慢性好酸球性肺炎は、自然治癒と再発を繰り返す傾向があり、数週間から数カ月かけて悪化します。治療をしなければ、生命を脅かす息切れを起こすことがあります。

診断

  • 診断は、胸部X線検査とCT検査によって下されます。

  • 気管支鏡検査

  • 血液検査による好酸球数の測定

急性好酸球性肺炎が疑われる場合、まず胸部X線検査が行われます。

急性好酸球性肺炎では胸部X線検査で異常がみられますが、似たような異常は他の病気でもみられます。

慢性好酸球性肺炎では、胸部X線検査が診断により効果的です。

多くの場合(特に急性好酸球性肺炎の場合)、診断には胸部CT検査が必要です。

血液中の好酸球数が測定されます。急性好酸球性肺炎では、血液中の好酸球数が正常な場合もあります。慢性好酸球性肺炎では、血液中に大量の好酸球が認められ、ときには正常値の10~15倍にもなることがあります。

気管支鏡検査で回収した肺胞の洗浄液に含まれる細胞を顕微鏡で調べると、典型的には好酸球のかたまりがみられます。真菌または寄生虫による感染症がないかを調べるため、その他の臨床検査が行われることもあります。例えば、便中に蠕虫(ぜんちゅう)や他の寄生虫がいないか顕微鏡で調べたりすることがあります。

治療

  • コルチコステロイド

好酸球性肺炎の症状は軽い場合があり、治療をしなくても回復することがあります。

急性好酸球性肺炎の場合、一般にプレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)などのコルチコステロイドが必要になります。

慢性好酸球性肺炎では、プレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)の服用が数カ月から数年にわたって必要になる場合があります。

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