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肺機能検査

執筆者:

Noah Lechtzin

, MD, MHS, Johns Hopkins University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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肺機能検査では、肺に空気を取り込む能力、肺から空気を出し入れする能力、肺で酸素と二酸化炭素を交換する能力を測定します。これらの検査は、肺の病気の具体的な原因を突き止めるというより、一般的なタイプや重症度を調べるのに適していますが、喘息や気腫のような特定の病気を診断するために使用されることもあります。

肺気量(肺の容量)と呼気流量(吐く息の速さ)の測定

肺の病気の評価では、肺が吸い込める空気の量や吐き出せる空気の量と速さを調べる検査がよく行われます。この検査には、スパイロメーターが使われます。スパイロメーターは、マウスピースと記録装置につながれたチューブから成ります。マウスピースに唇を密着させて空気が漏れないようにして、吸い込む空気や吐き出す空気が口だけを通るように鼻クリップを付けます。測定時は、まず息を深く吸ってから、次にできるだけ速く、力いっぱいチューブに息を吐き出します。吸った空気と吐いた空気の量、1回毎の呼吸の長さが記録され、分析されます。結果のぶれをなくすため、何度か測定を繰り返します。気管支拡張薬(肺の気道を広げる薬)を服用した後に、この検査を再度行うことがよくあります。

スパイロメーターの使い方

スパイロメーターは、マウスピースとチューブ、記録装置から成ります。スパイロメーターを使用するときは、まず息を深く吸ってから、次にできるだけ速く、力いっぱいチューブに吐き出します。記録装置により、吸い込んだ空気の量と吐き出した空気の量、1回毎の呼吸の長さが記録されます。

スパイロメーターの使い方

スパイロメーターより簡単に呼気の速さを測定できる、ピークフローメーターという小さい携帯型の測定器もあります。息を深く吸い込んだ後、できるだけ強くこの器具に息を吐き出します。

肺気量(肺の容量)を測定することにより、呼吸筋の筋力に加え、肺や胸郭の硬さや弾力性も分かります。肺線維症などの病気では、肺が異常に硬くなり、背骨の弯曲(脊柱側弯症)などの病気では、胸壁が異常に硬くなります。重症筋無力症ギラン-バレー症候群といった様々な神経筋疾患により、横隔膜などの呼吸筋の筋力低下が生じることがあります。肺の瘢痕化(肺線維症)、脊椎の弯曲(脊柱側弯症)、呼吸を制御する神経や筋肉の病気があると、肺気量が異常に少なくなります。

スパイロメトリーで得られる肺気量の値は、推定値に過ぎません。体プレチスモグラフィーやガス希釈法を用いると、より正確な値が分かります。体プレチスモグラフィーでは、患者は気密性のプラスチック製の箱の中に座ります。箱が気密性であるため、患者が中で吸った空気の量と気圧の変化を測定することができます。この測定値に基づいて、コンピュータで肺気量が計算されます。ガス希釈法を用いる場合、患者はある一定量のガス(通常はヘリウム)を吸入します。そして患者が吐き出すガスの量に基づいて、コンピュータで肺気量が計算されます。

呼気流量(吐く息の速さ)を測定すると、気道の狭窄や閉塞の程度が分かります。慢性閉塞性肺疾患や喘息などの閉塞性疾患では、この測定値に異常が出ます。

フローボリューム検査

ほとんどのスパイロメーターでは、強制的に呼吸している間の肺気量と呼気流量が連続的に表示されます。呼気流量の測定は、声帯(喉頭)や気管の一部をふさいでいる異常を見つけ出すのに特に役立ちます。

呼吸筋の筋力の評価

圧力計に向かって強制的に息を吸ったり吐いたりすることで、呼吸筋の筋力を測ることができます。筋ジストロフィーや筋萎縮性側索硬化症(ALS、ルー・ゲーリッグ病とも呼ばれます)のように筋力が低下する病気では、呼吸がより困難になるため、息を吸う圧も吐く圧もともに低くなります。

拡散能の測定

拡散能の検査では、酸素が肺にある小さな空気の袋(肺胞)から血液中にどれだけ効率良く移動できるかを推定できます。酸素の拡散能を直接測定するのは難しいため、ごく少量の一酸化炭素を吸い込んだ後、息を10秒間止めてから、一酸化炭素検知器に向けて息を吐き出します。

この検査の結果、一酸化炭素の吸収が不十分であれば、肺と血液との間で酸素が正常に交換されていないことになります。肺線維症、肺の血管に影響を与える病気、一部の慢性閉塞性肺疾患では、拡散能に特徴的な異常がみられます。

最大努力換気量(MVV)

最大努力換気量(MVV)とは、ある人の最大の呼吸能力のことです。この検査は、座った状態で行われます。スパイロメーターを介して、所定の時間(通常は15~30秒間)内に、できるだけ速く、できるだけ深く息をするように指示されます。すると、その時間内に移動した空気の量が測定されます。本人がどれだけ協力的に呼吸できるかによって結果が変わってしまうのですが、特定の状況では有用な検査です。

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