PET PET(陽電子放出断層撮影)検査 PET(陽電子放出断層撮影)検査は 核医学検査の一種です。放射性核種とは放射線を出す元素のことで、エネルギーを放射線の形で放出することで、安定した状態になろうとする原子です。放射性核種の多くは高いエネルギーの光子をガンマ線の形で放出しますが、PET検査では陽電子と呼ばれる粒子を放出する放射性核種を使用します。 PET検査では、体内で使用(代謝)されるグルコース(ブドウ糖)や酸素などの物質を... さらに読む (陽電子放出断層撮影)検査では、心臓の細胞が機能するのに必要な酸素や糖などの物質を、陽電子(プラスの電荷をもつ電子)を放出する放射性物質(放射性核種)で標識します。標識された栄養素を静脈に注射すると、数分で心臓に到達します。センサーが陽電子を検出して、その結果をもとに観察したい部分の画像が作成されます。
PET検査は、心筋の様々な領域にどのくらいの量の血液が供給され、様々な物質の代謝がどの程度行われているかを明らかにするために行われます。例えば、血液が十分に供給されていない心筋の領域では正常な領域よりも多くの糖が消費されるため、放射性物質をつけた糖を注射すると、そうした血流不足の領域が分かります。
PET検査では他の 核医学検査 心臓の核医学検査 核医学検査では、微量の放射性物質(トレーサー)を静脈に注射します。核医学検査の際に受ける放射線の量はごくわずかです。トレーサーはガンマ線を放出し、これをガンマカメラという特殊なカメラで検出します。得られた情報をコンピュータで解析し、組織に取り込まれた放射性物質の量の違いを示した画像を生成します。 心臓の核医学検査は、原因不明の 胸痛を診断する際に特に有用です。冠動脈が狭窄している場合、核医学検査を行って、その狭窄が心臓の血液供給と機能に... さらに読む よりも鮮明な画像が得られます。しかし、高い費用がかかり、どこででも受けられるわけではありません。この検査法は研究目的で用いられるほか、より単純で安価な検査法では診断できない場合に用いられます。