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尿路の画像検査

執筆者:

Bradley D. Figler

, MD, University of North Carolina

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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単純X線検査

尿路を評価する際、X線検査は通常役に立ちません。ときに、腎結石の位置や増大をモニタリングするために用いられる程度です。

超音波検査

  • 電離放射線や造影剤の静脈内投与(ときに腎臓を損傷します)が不要である

  • 安価に行える

  • リアルタイムで画像が見られるため、状況に応じて撮影を追加することができる。

超音波検査の一般的な用途は、尿路結石のほか、泌尿生殖器(腎臓、膀胱、陰嚢と精巣、陰茎、尿道など)の腫れや腫瘤(かたまり)の画像を撮影することです。超音波検査では、腎臓や膀胱の閉塞部位を探したり、排尿後に膀胱に尿が残っているかどうか判断したり、前立腺の大きさを調べたりできるほか、前立腺や腎臓から生検のサンプルを採取する際の位置確認として超音波を用いることもできます。ドプラ超音波検査では、音波の反響を解析することで画像が作成されます。ドプラ超音波検査は、血流に関する情報を得ることができ、勃起障害 勃起障害(ED) 勃起障害(ED)とは、性交を行うのに十分な勃起を達成または持続できないことです。 (男性の性機能障害の概要も参照のこと。) どんな男性でもときに勃起に至らない問題を抱えることがあり、そのような問題の発生は正常なことと考えられています。勃起障害は男性が次のような場合に起こります。 一切勃起できない 短い間勃起するが性交には十分な時間ではない さらに読む や精巣の病気(精巣捻転 精巣捻転 精巣捻転(せいそうねんてん)とは、精巣が回転して精索がねじれてしまった状態で、精巣への血流が妨げられます。 精巣捻転が起きると、激しい痛みが突然起きた後、捻転が起きた側の精巣が腫れ上がります。 精巣捻転の診断には、医師による診察のほか、ときに超音波検査が必要になります。 治療は精巣のねじれを解除することです。 精巣捻転は通常、12歳から18歳くらいの男児に起こり、ときに乳児期にも起こりますが、どの年齢でも起こる可能性があります。精巣を覆... さらに読む 精巣上体炎 精巣上体炎と精巣精巣上体炎 精巣上体炎とは精巣上体(精巣の上にあるコイル状の管で、精子が成熟するための空間と環境を作っている)の炎症のことで、精巣精巣上体炎とは精巣上体と精巣の両方に炎症が生じた場合のことをいいます。 患部の腫れと圧痛や痛みがみられます。 精巣上体炎と精巣精巣上体炎の診断は、身体診察と尿検査のほか、ときにドプラ超音波検査を行うことで下されます。... さらに読む など)の原因を特定するのに役立ちます。

CT(コンピュータ断層撮影)検査

コンピュータ断層撮影( CT(コンピュータ断層撮影)検査 CT検査では、X線源とX線検出器が患者の周りを回転します。最近の装置では、X線検出器は4~64列あるいはそれ以上配置されていて、それらが体を通過したX線を記録します。検出器によって記録されたデータは、患者の全周の様々な角度から撮影された一連のX線画像であり、直接見ることはできませんが、検出器からコンピュータに送信され、コンピュータが体の2次元の断面のような画像(スライス画像)に変換します。(CTとはcomputed... さらに読む CT(コンピュータ断層撮影)検査 CT)検査では、尿路とその周囲にある構造物を撮影できます。CT血管造影検査は、従来の血管造影検査 血管造影検査 腎疾患または尿路疾患が疑われる場合の評価には、様々な検査が用いられます。 尿路を評価する際、X線検査は通常役に立ちません。ときに、腎結石の位置や増大をモニタリングするために用いられる程度です。 超音波検査は以下の点で有用な画像検査です。 電離放射線や造影剤の静脈内投与(ときに腎臓を損傷します)が不要である 安価に行える さらに読む と比べて体への負担が少なく、多くの尿路疾患の評価に有用です。CT検査では造影剤を静脈内に投与することもあります。造影剤を投与してからすぐに撮影を行うと、腎臓についてより詳細な画像が得られ、また10分待ってから撮影を行うと、尿管(腎臓から膀胱へ尿を流している筋肉でできた管)についてより詳細な画像が得られます。CT検査の短所は、電離放射線への被曝が無視できないことと、造影剤を使用した場合に腎障害とアレルギー反応のリスクがあることです( CT検査の短所 CT検査の短所 CT検査では、X線源とX線検出器が患者の周りを回転します。最近の装置では、X線検出器は4~64列あるいはそれ以上配置されていて、それらが体を通過したX線を記録します。検出器によって記録されたデータは、患者の全周の様々な角度から撮影された一連のX線画像であり、直接見ることはできませんが、検出器からコンピュータに送信され、コンピュータが体の2次元の断面のような画像(スライス画像)に変換します。(CTとはcomputed... さらに読む CT検査の短所 )。

MRI検査

MRI検査 MRI(磁気共鳴画像)検査 MRI(磁気共鳴画像)検査は、強力な磁場と非常に周波数の高い電磁波を用いて極めて詳細な画像を描き出す検査です。X線を使用しないため、通常はとても安全です。 患者が横になった可動式の台が装置の中を移動し、筒状の撮影装置の中に収まります。装置の内部は狭くなっていて、強力な磁場が発生します。通常、体内の組織に含まれる陽子(原子の一部で正の電荷をもちます)は特定の配列をとっていませんが、MRI装置内で生じるような強力な磁場の中に置かれると、磁場... さらに読む MRI(磁気共鳴画像)検査 でも、CT検査と同様、尿路とその周囲にある構造物を撮影できます。MRI検査では、CT検査と異なり、電離放射線への被曝はありません。MRIは血管の画像を撮影するために用いることもできます(MRアンギオグラフィー検査、あるいはMRアンギオグラフィー検査と呼ばれます)。一部の疾患では、CT検査よりMRI検査を用いた方が詳細な情報が得られます。しかし、MRI検査では、尿路結石に関する有用な情報はあまり得られません。造影剤を静脈内投与すると、より詳細な画像が得られます。しかし、腎臓の機能が低下している人では、この造影剤を使用できないことがよくあります。そういった人にこの造影剤を使用すると、まれに腎性全身性線維症といって、皮膚やその他の臓器に影響が生じる重篤かつ不可逆的な副作用が起こることがあるからです。

排泄性尿路造影検査

排泄性尿路造影検査(静脈性尿路造影検査や静脈性腎盂造影検査とも呼ばれます)では、造影剤を静脈内に投与して腎臓、尿管、膀胱のX線画像を撮影します。今日では行われることはまれで、通常はこの検査の代わりに造影剤を使用したCT検査が行われます。

逆行性尿路造影検査

逆行性尿路造影検査では、造影剤を膀胱から尿管または腎臓の集合管まで直接注入します。この処置は一般に、膀胱鏡検査 膀胱鏡検査 膀胱および尿道の病気の中には、膀胱鏡(内視鏡[観察用の柔軟な管状の機器]の一種)による観察で診断できるものもあります(例えば、膀胱腫瘍、膀胱結石、前立腺肥大症)。膀胱鏡は鉛筆ほどの太さをした内視鏡で、長さは30~150センチメートルほどですが、実際に尿道と膀胱の内部に挿入されるのは先頭の15~30センチメートルほどの部分だけです。多くはライトと小さなカメラが内蔵されていて、それにより膀胱と尿道の内部を観察することができます。先端部に物を... さらに読む 、通常行われるその他の泌尿器科的処置(尿管鏡という器具を尿管に挿入する尿管鏡検査など)、尿管または腎臓へのステント留置などの最中に行われます。この検査では、腎臓内で尿がろ過される部分を含め、尿路全体を調べることができます。逆行性尿路造影検査を行うことで、瘢痕(はんこん)、腫瘍、尿路と他の構造との間に形成された異常な通路(瘻孔[ろうこう])を診断することができます。逆行性尿路造影検査は、造影剤を使用できない人(例えば、腎臓の機能が低下している人)でも行えます。

経皮的順行性尿路造影検査

経皮的順行性尿路造影検査では、尿を排出するために背中に開けられた穴(腎瘻)から造影剤を直接注入します。この検査は、逆行性尿路造影検査が行えない患者(器具を挿入する経路に閉塞がある場合など)や、腫瘍や尿路結石などの病気に対する治療ですでに腎瘻チューブが留置されている人に行われます。

膀胱造影検査と膀胱尿道造影検査

膀胱造影検査は、造影剤を膀胱鏡やカテーテルなどを通して尿道から膀胱内に注入してから、膀胱の画像を撮影する検査です。主に、膀胱にあいた穴(けがや手術の後など)を見つけるために行われます。

膀胱尿道造影検査(ときに逆行性膀胱尿道造影とも呼ばれます)では、造影剤を尿道から膀胱に注入します。この処置は、尿道の異常(瘢痕や、けがによる裂傷など)を特定するために行われます。排尿中と排尿直後に膀胱と尿道のX線画像を撮影する場合は、排尿時膀胱尿道造影検査と呼ばれます。排尿時膀胱尿道造影検査は、膀胱から尿管への尿の逆流を防ぐ弁が正常に機能しているかを評価したり、尿道後部(膀胱に最も近い部分)の狭窄などの異常を見つけたりするのに用いられます。

逆行性尿路造影検査

逆行性尿路造影検査では、尿道の末端から造影剤を直接注入しますが、その際には特殊なアタプターを付けた注射器を使用して注入するか、尿道カテーテルを尿道内に数センチメートルだけ入れて、バルーンを少し膨らませて適度にフィットさせてから注入します。造影剤を尿道内に注入して尿道全体に充満させることにより、損傷や狭窄 尿道狭窄 尿道狭窄とは、瘢痕によって尿道が狭くなった状態です。 尿道狭窄は以下の場合があります。 出生時からみられる 感染症やけがの後に発生する 尿道狭窄の原因で最も多いのは過去の外傷です。性感染症などの過去の感染は、今では原因になることはまれです。原因が分からないケースもよくあります。 さらに読む を画像上で見えるようにします。この検査は一般的に、尿道に損傷が起きる可能性のある外傷を負ったことがある人に用いられます。逆行性尿路造影検査を行う目的は、尿道カテーテルを尿道に入れても安全であり、尿道が傷つかないことを確認することにあります。

核医学検査(シンチグラフィー)

血管造影検査

血管造影検査 血管造影 血管造影検査は、X線を用いて血管の詳細な画像を描出する検査で、CT血管造影検査やMRアンギオグラフィー検査と区別するために「従来の血管造影」と呼ばれることもあります。血管造影の撮影を行いながら、医師が血管の異常を治療することも可能です。 血管造影では静止画像だけでなく動画(シネアンギオグラフィーといいます)も撮影でき、血液が血管内を流れる速さを測ることも可能です。 血管造影は体に負担をかける検査法ですが、それでも比較的安全です。... さらに読む (CT血管造影検査やMRアンギオグラフィー検査と区別するために「従来の血管造影」と呼ばれることもあります)では、動脈内に造影剤を注射します。この検査は、尿路の病気がある人で、重度の出血や血管同士の異常な吻合(動静脈瘻)などの血管の異常を修復する治療法と組み合わせて用いられます。血管造影検査の合併症としては、造影剤を注射した動脈とその周辺臓器の損傷のほか、出血や造影剤に対する反応などがあります。

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