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体表面のバリア機能と体の内側

執筆者:

Alexandra Villa-Forte

, MD, MPH, Cleveland Clinic

最終査読/改訂年月 2017年 10月
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どこまでが体の外側でどこからが内側かは、意外にも、簡単に区別できるとは限りません。なぜなら、人間の体には様々な種類の表面が存在するからです。皮膚は見ての通り体の外側を覆い、有害物質の体内への侵入を防ぐバリアとしての役割を担う、重要な器官系です。消化器系は口から始まり、体内を曲がりくねって進み、肛門で終わる1本の長い管です。この管を通過中の食物は、体の内側、外側のどちらにあるのでしょうか。実際は、栄養分と水分は血液中に吸収されて初めて、体の内側に取り込まれたとみなされます。

空気は鼻とのどを通過して気管に入り、枝分かれして肺に広がる気道(気管支)へと進みます。この通路は、どこで体の内側となるのでしょうか。肺に入った酸素( 呼吸器系の概要)は、血液中に吸収されなければ役に立ちません。酸素が血液中に吸収されるためには、肺の内面を構成する薄い細胞の層を通過する必要があります。この層は、ときおり空気とともに肺に運ばれてくるウイルスや結核菌などの細菌に対し、バリアの役割を果たします。これらの微生物は、細胞内に入り込んだり血液中に侵入しない限り、病気を引き起こすことはまずありません。感染から体を守る抗体や、気道から異物を取り除く線毛など、肺には多くの防御機構があるため、ほとんどの空気感染性の微生物は病気を起こしません。

体の表面には、内側と外側を分けるだけでなく、体内の構造や物質を正しい位置に保持して、適切に機能させる役割があります。例えば、血液は血管内に収められているため、内臓が血液のプールに浮かぶようなことにはなりません。血液が血管から体の他の部分に漏れ出てしまうと(出血)、酸素や栄養分を組織に運べなくなるばかりでなく、重大な危険を招くおそれがあります。例えば、頭蓋骨の中は他のものが入り込む余裕がないため、頭蓋内の出血はたとえ量がごくわずかであっても脳組織の圧迫や破壊につながります。しかし、腹部で同じくらいの量の血液が漏れ出たとしても、空間的なゆとりがあるため、周辺の組織が破壊されることはありません。

唾液は口の中で重要な役割を果たしていますが、誤って肺に吸い込むと重大な損傷を引き起こす場合があります。唾液には細菌が含まれているため、肺に化膿性の病変(膿瘍[のうよう])を生じさせるおそれがあるからです。胃でつくられる塩酸(胃酸)は、胃自体にダメージを与えることはめったにありませんが、逆流すると食道にただれや炎症を引き起こし、胃壁から漏れると他の器官に損傷を与える場合があります。便は、食物のうち消化されなかった部分が肛門から排泄されたものですが、腸壁に穴が開いて腹腔に便が漏れると、生命を脅かす感染症(腹膜炎)を引き起こします。

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