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性器外傷

執筆者:

Noel A. Armenakas

, MD, Weill Cornell Medical School

最終査読/改訂年月 2016年 5月
本ページのリソース

性器外傷は大半が男性で発生し,具体的には精巣,陰嚢,陰茎の損傷が含まれる。一部の文化圏で行われる陰核切除による女性性器切除 は,性器外傷の一種であり,小児虐待である。

精巣損傷の大半は鈍的外傷に起因し(例,暴行,交通事故,スポーツ損傷),精巣の穿通性外傷は頻度がはるかに低い。精巣損傷は,挫傷と破裂(白膜が破断している場合)に分類される。

陰嚢損傷は,穿通性外傷,熱傷,引き抜き損傷,および咬傷によって生じうる。

陰茎損傷には様々な受傷機転がある。ファスナーによる受傷がよくみられる。陰茎折症は海綿体の破裂であり,性行為中の強い屈曲によって生じることが最も多く,尿道損傷を合併する場合もある。その他の受傷機転としては,切断(通常は自傷または重機に衣服が巻き込まれて受傷)や絞扼(通常は勃起を増強するための陰茎リングの圧迫による受傷)などがある。動物およびヒトによる咬傷や銃創などの穿通性損傷は比較的頻度が低いが,銃創ではしばしば損傷が尿道に及ぶ場合がある。

性器損傷の合併症としては,感染,組織欠損, 勃起障害男性性腺機能低下症,尿道の瘢痕形成などがある。

症状と徴候

陰嚢への直接的な打撃後にみられる症状は,通常は陰嚢痛と陰嚢腫脹である。徴候としては陰嚢の変色や圧痛を伴う非透光性の硬い陰嚢腫瘤などがあり,陰嚢血瘤が示唆される。陰嚢の穿通性外傷は精巣損傷の可能性を示唆する。しばしば診察は患者の不快感によって制限される。陰茎折症は,典型的には性交中に生じ,折れる音,直後の疼痛,顕著な陰茎の腫脹および斑状出血,ならびに通常は視認できる変形を伴う。血尿の存在は尿道損傷の可能性を示唆する;このような場合には逆行尿道造影を行うべきである。

診断

  • 臨床的評価

  • 超音波検査(精巣損傷に対して)

  • 逆行性尿道造影(尿道損傷を伴う可能性のある一部の陰茎損傷)

陰嚢および陰茎の外部損傷の診断は臨床的に行う。精巣の挫傷および破裂は,損傷の程度が身体所見と一致しない場合があるために臨床診断が困難となる可能性があることから,精巣の鈍的損傷を負った患者には,典型的には陰嚢超音波検査が必要である。陰茎損傷の大半は身体診察で明らかである。陰茎折症の全患者と陰茎の穿通性損傷があって尿道損傷が疑われる患者(例,血尿または排尿不能を伴う)では,尿道造影(逆行性尿道造影)によるX線検査を施行すべきである。

治療

  • ときに外科的修復

精巣の穿通性損傷がある患者と臨床または超音波所見から精巣破裂が示唆される患者では,外科的な検索および修復が必要である。同様に,陰茎折症および陰茎の穿通性損傷がある全患者には,外科的検索と欠損部の修復を行うべきである。陰茎切断は,切断片が生存可能であれば,顕微鏡下再移植術により修復すべきである。絞扼損傷は,通常は狭窄物の除去によって容易に管理可能であるが,これには金属カッターの使用が必要になる場合がある。動物またはヒトによる咬傷が性器におよぶ場合には,大量洗浄,適切なデブリドマン,予防的抗菌薬投与により管理すべきである;閉創を最初に行うのは禁忌である。ファスナーは除去すべきである( 陰茎皮膚からのファスナーの除去)。

陰茎皮膚からのファスナーの除去

陰茎皮膚からのファスナーの除去

ファスナーを除去するためには,問題の領域に局所麻酔薬を注射する。ファスナーの潤滑材として鉱物油を使用し,ファスナーを下げて開くことを一度試みる。これが成功しない場合は,頑丈なワイヤーカッター(ニッパー)を用いて,ファスナーのスライダー上端で表裏をつないでいる中央部分を切断する。これによりスライダーは2つの部分に分かれ,ファスナーの歯を容易に分離できる。

要点

  • 陰嚢および陰茎の外部損傷は臨床的に診断する。

  • 精巣の鈍的損傷の大半は超音波検査で診断する。

  • 患者に陰茎折症または血尿や排尿不能などの所見を伴う穿通性の陰茎損傷がある場合には,合併した尿道損傷を診断するために逆行性尿道造影を施行する。

  • 特定の損傷は外科的に修復する(例,精巣破裂または穿通性外傷,陰茎折症,陰茎切断,陰茎の穿通性損傷)。

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