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血管性紫斑病の原因となる異常タンパク血症

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典型的には免疫グロブリンの形で血中に含まれるタンパク質が異常に増加する病態であり,それにより血管が脆弱化し,紫斑が形成されやすくなる。

紫斑とは,出血によって紫調に変色した皮膚または粘膜病変のことである。小さな病変(2mm未満)は点状出血と呼ばれ,大きな病変は斑状出血または皮下出血と呼ばれる。

アミロイドーシス

アミロイドーシス アミロイドーシス アミロイドーシスは,異常凝集したタンパク質から成る不溶性線維の細胞外蓄積を特徴とする多様な疾患群である。これらのタンパク質は局所に蓄積してほとんど症状を引き起こさない場合もあるが,全身の複数の臓器に蓄積して,重度の多臓器不全をもたらすこともある。アミロイドーシスは原発性の場合と,種々の感染症,炎症,または悪性疾患に続発する場合とがある。診... さらに読む アミロイドーシス では,皮膚および皮下組織の血管内にアミロイドが沈着し,それにより血管が脆弱化して紫斑が形成される。本症の紫斑は典型的には上肢に生じ,大半の紫斑が下肢に生じる免疫性血小板減少症 免疫性血小板減少症(ITP) 免疫性血小板減少症(ITP)は,全身性疾患と関連のない血小板減少症に起因する出血性疾患である。典型的には,成人では慢性となるが,小児では通常急性に経過して自然に軽快する。他の基礎疾患がなければ脾臓の大きさは正常である。診断には選択的検査による他疾患の除外が必要である。治療法としては,コルチコステロイド,脾臓摘出,免疫抑制療法,トロンボポエチン受容体作動薬,脾臓チロシンキナーゼ阻害薬のホスタマチニブなどがある。生命を脅かす出血に対しては,... さらに読む 免疫性血小板減少症(ITP) とは対照的である。一部の患者では,凝固第X因子がアミロイドにより吸着されて欠乏するが,通常はこの欠乏が出血の原因となることはない。非血小板減少症患者において皮膚を軽く叩いた後に出現する眼窩周囲の紫斑,または紫斑性発疹から,アミロイドーシスが示唆される。一部のアミロイドーシス患者では巨舌症(舌の腫大)を呈し,皮膚にアミロイド沈着を認めることもある。

ほとんどの患者で血清遊離軽鎖濃度が高値となる。診断は組織生検により確定される(例,罹患組織または吸引した脂肪組織のコンゴレッド染色による複屈折所見)。

クリオグロブリン血症

クリオグロブリン血症では,血漿が四肢の皮膚および皮下組織を流れているときに冷やされた際に析出する免疫グロブリン(すなわち,クリオグロブリン)を生じる。マクログロブリン血症 マクログロブリン血症 マクログロブリン血症は,悪性の形質細胞疾患で,B細胞が過剰な量のIgM型Mタンパク質を産生する。臨床像としては,過粘稠,出血,繰り返す感染症,全身性リンパ節腫脹などがみられる。診断には,骨髄検査およびMタンパク質の証明が必要である。治療法としては,過粘稠に必要な血漿交換のほか,アルキル化薬,コルチコステロイド,ヌクレオシドアナログ,イブルチニブ,またはモノクローナル抗体による全身療法などがある。... さらに読む (リンパ形質細胞性リンパ腫)または多発性骨髄腫 多発性骨髄腫 多発性骨髄腫は,形質細胞の悪性腫瘍で,単クローン性免疫グロブリンを産生し,隣接する骨組織に浸潤し,それを破壊する。一般的な臨床像としては,骨痛および/または骨折を引き起こす溶骨性骨病変,腎機能不全,高カルシウム血症,貧血,繰り返す感染症などがある。典型的には,Mタンパク質(ときに尿中にみられ,血清中に認められない場合があるが,まれに全く認められない場合もある)および/または軽鎖タンパク尿,および骨髄中の過剰な形質細胞の証明が診断に必要で... さらに読む 多発性骨髄腫 で産生される単クローン性免疫グロブリンは,ときにクリオグロブリンとして作用し,最も一般的なC型肝炎 C型肝炎,慢性 C型肝炎は,慢性肝炎の一般的な原因の1つである。慢性肝疾患の症状が現れるまで無症状に経過する場合が多い。治療は直接作用型抗ウイルス薬とゲノタイプに応じた他の薬剤の投与による;検出限界未満までのウイルスRNAの永続的な排除が可能である。 (肝炎の原因,慢性肝炎の概要,およびC型急性肝炎も参照のこと。) 一般に6カ月以上持続する肝炎が慢性肝炎と定義されるが,この期間は恣意的である。... さらに読む をはじめとするいくつかの慢性感染症で形成される混合型のIgM-IgG免疫複合体も,同様にクリオグロブリンとして作用することがある。クリオグロブリン血症は,小血管炎の原因となり,紫斑を生じることもある。クリオグロブリンは臨床検査で検出可能である。

高ガンマグロブリン血症性紫斑病

高ガンマグロブリン血症性紫斑病は,主に女性に発生する血管炎性紫斑病である。触知できる小さな紫斑状の病変群が下腿の皮膚に繰り返し出現する。これらの病変は小さな残留性の褐色斑点となる。多くの患者に基礎免疫疾患(例,シェーグレン症候群 シェーグレン症候群(SS) シェーグレン症候群(SS)は,比較的よくみられる原因不明の慢性,自己免疫性,全身性,炎症性の疾患である。外分泌腺のリンパ球浸潤およびそれに続く二次的な分泌機能障害による,口腔,眼,およびその他の粘膜の乾燥を特徴とする。SSは様々な外分泌腺または他の器官に影響を及ぼすことがある。診断は,眼,口腔,および唾液腺の障害に関連する特異的な基準,自己抗体,ならびに(ときに)病理組織学的検査による。治療は通常,対症療法である。... さらに読む シェーグレン症候群(SS) 全身性エリテマトーデス 全身性エリテマトーデス(SLE) 全身性エリテマトーデス(SLE)は,自己免疫を原因とする慢性,多臓器性,炎症性の疾患であり,主に若年女性に起こる。一般的な症状としては,関節痛および関節炎,レイノー現象,頬部などの発疹,胸膜炎または心膜炎,腎障害,中枢神経系障害,血球減少などがある。診断には,臨床的および血清学的な基準が必要である。重症で進行中の活動性疾患の治療には,コルチコステロイドおよびときに免疫抑制薬を必要とする。... さらに読む 全身性エリテマトーデス(SLE) )の症状がみられる。診断に至る所見は多クローン性IgGの増加である。

過粘稠度症候群

過粘稠度症候群 症状と徴候 マクログロブリン血症は,悪性の形質細胞疾患で,B細胞が過剰な量のIgM型Mタンパク質を産生する。臨床像としては,過粘稠,出血,繰り返す感染症,全身性リンパ節腫脹などがみられる。診断には,骨髄検査およびMタンパク質の証明が必要である。治療法としては,過粘稠に必要な血漿交換のほか,アルキル化薬,コルチコステロイド,ヌクレオシドアナログ,イブルチニブ,またはモノクローナル抗体による全身療法などがある。... さらに読む は,通常は血漿IgM濃度の著明な上昇によって生じ,マクログロブリン血症 マクログロブリン血症 マクログロブリン血症は,悪性の形質細胞疾患で,B細胞が過剰な量のIgM型Mタンパク質を産生する。臨床像としては,過粘稠,出血,繰り返す感染症,全身性リンパ節腫脹などがみられる。診断には,骨髄検査およびMタンパク質の証明が必要である。治療法としては,過粘稠に必要な血漿交換のほか,アルキル化薬,コルチコステロイド,ヌクレオシドアナログ,イブルチニブ,またはモノクローナル抗体による全身療法などがある。... さらに読む の患者では紫斑病やその他の異常出血(例,大量の鼻出血)の原因となることもある。他の免疫グロブリン値(特にIgAおよびIgG3)の著明な上昇が過粘稠度症候群に関連していることもある。

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