Msd マニュアル

Please confirm that you are a health care professional

読み込んでいます

原発性脳リンパ腫

執筆者:

Roy A. Patchell, MD

, MD, Barrow Neurological Institute

最終査読/改訂年月 2012年 12月

原発性脳リンパ腫は神経組織に由来し,通常はB細胞腫瘍である。診断には神経画像検査が必要であり,ときに髄液検査(エプスタイン-バーウイルスのウイルス価を含む)または脳生検も必要となる。治療法としては,コルチコステロイド,化学療法,放射線療法などがある。

原発性脳リンパ腫の発生率は,特に易感染性患者および高齢者において増加している。リンパ腫は,しばしば脳室に隣接した多中心性腫瘤として,びまん性に脳に浸潤する傾向があるが,孤立性の脳内腫瘤として発生することもある。リンパ腫は髄膜,ぶどう膜,または硝子体液に発生することもある。大半はB細胞腫瘍であり,しばしば免疫芽球性である。エプスタイン-バーウイルスは,易感染性患者におけるリンパ腫の発生に寄与することがある。大半の患者で全身性リンパ腫の続発はみられない。

診断

  • MRI

  • ときに髄液検査または生検

MRIから診断が示唆されることがある。MRIでは脳トキソプラズマ症(AIDS患者でよくみられる)をリンパ腫と鑑別できないことがある。

髄膜刺激徴候がみられる場合は,髄液検査を行う;リンパ腫細胞が検出されることがある。易感染性患者では髄液からエプスタイン-バーウイルスDNAが検出されることがある。髄液からリンパ腫細胞もエプスタイン-バーウイルスDNAも検出されない場合には,ガイド下針生検または開頭生検が必要である。初期にはリンパ腫はコルチコステロイドに対する感受性が非常に高いため,生検の直前にこれらの薬剤を投与すると病変が消失し,結果として偽陰性となることがある。

治療

  • コルチコステロイド

  • 化学療法

  • 放射線療法

大半の原発性脳リンパ腫は,脳にびまん性に浸潤するため,治癒は困難である。通常,初期にはコルチコステロイドにより急速な改善が得られる。多くの化学療法,特にメトトレキサートを含むレジメン(高用量を点滴静注)が効果的であり,メトトレキサートを使用した場合の生存期間中央値は4年に達することもある。メトトレキサートは髄腔内投与することも可能であり,通常は皮下に埋め込んだ脳室内投与装置(Ommaya reservoir)を介して投与する。また,ときに全身麻酔を導入して,25%マンニトールの静注により血液脳関門を開いた後に,メトトレキサートを頸動脈に点滴することもある。

化学療法に続いて放射線療法を行うことがあり,通常は12~16週間後に行うが,腫瘍が再発するまで放射線療法を延期することもある。延期は放射線毒性を軽減するのに役立つ。

ここをクリックすると家庭版へ移動します
よく一緒に読まれているトピック

おすすめコンテンツ

ソーシャルメディア

TOP