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虚血性肝炎

(急性肝梗塞,低酸素性肝炎,ショック肝)

執筆者:

Nicholas T. Orfanidis

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

最終査読/改訂年月 2018年 4月
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虚血性肝炎は,血液または酸素の供給不足によりびまん性の肝傷害が生じる病態である。

ほとんどの場合,原因は全身性の異常である:

肝臓の血管構造に生じる局所病変が原因となることは比較的まれである。虚血性肝炎は,肝移植 肝移植 肝移植は,実質臓器の移植の中で2番目に多い。(移植の概要も参照のこと。) 肝移植の適応としては以下のものがある: 肝硬変(米国では移植全体の70%;そのうち60~70%がC型肝炎によるもの) 劇症型の肝壊死(fulminant hepatic necrosis)(約8%) 肝細胞癌(約7%) さらに読む 時に肝動脈血栓症が生じた場合や,鎌状赤血球症の疼痛発作 鎌状赤血球症 鎌状赤血球症(異常ヘモグロビン症)は,ほぼ黒人だけに生じる慢性溶血性貧血である。ヘモグロビンS遺伝子がホモ接合性に遺伝することによって生じる。鎌状の赤血球は血管の閉塞を引き起こし,溶血を起こしやすいことから,重度の疼痛発作,臓器虚血,および他の全身性合併症につながる。急性増悪(クリーゼ)が頻繁に起こることがある。感染症,骨髄無形成,または肺病変(急性胸部症候群)を急性発症し,死に至ることがある。貧血がみられ,通常は末梢血塗抹標本で鎌状赤... さらに読む 鎌状赤血球症 が生じた患者で門脈および肝動脈に血栓症が発生した(それにより肝臓への二重の血液供給路が障害された)場合に,発生することがある。肝臓の炎症を伴わない小葉中心性壊死が生じる(つまり真の肝炎ではない)。

症状としては,悪心,嘔吐,圧痛を伴う肝腫大などがある。

診断

  • 臨床的評価と肝機能検査

  • ドプラ超音波検査,MRI,または動脈造影

危険因子と以下の臨床検査値異常がある場合には,虚血性肝炎を疑う:

  • 血清アミノトランスフェラーゼ値は劇的に上昇する(例,1000~3000IU/Lまで)。

  • LDH値は虚血から数時間以内に上昇する(急性ウイルス性肝炎とは異なる)。

  • 血清ビリルビン値は若干上昇するのみで,正常上限値の4倍を超えない。

  • PT/INRは延長する。

治療

  • 肝再灌流

治療は原因に対して行い,肝灌流を回復させることを目的とし,特に心拍出量の改善と血行動態不安定の是正に重点を置く。

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