胃石は組成に応じて分類される:
病因
症状と徴候
診断
治療
選択肢を比較したランダム化比較試験が実施されていないため,至適な治療については議論がある。
症状が軽度の患者には,コーラやセルラーゼなどを用いた化学的溶解が可能である。セルラーゼは,3~5gを水300~500mLに溶解して2~5日間かけて投与する。胃の運動を促進する補助として,メトクロプラミド10mgの経口投与がしばしば行われる。パパインを用いる酵素内服療法は,もはや推奨されない。
溶解に失敗した胃石がある場合,大きな胃石により中等度から重度の症状が起きている場合,あるいは両方に該当する場合は,内視鏡的摘出術の適応となる。最初の診断を内視鏡検査で下した場合は,その時点で摘出を試みることができる。鉗子,ワイヤースネア,ジェットスプレー,場合によってはレーザー(1)を用いた破砕術で胃石を粉砕することができ,これにより通過または摘出ができる。
手術は,化学的溶解と内視鏡処置のどちらも行えないか,両方が失敗に終わった場合,あるいは合併症のある患者にのみ行う。
柿には胃内で重合するシブオールというタンニンが含まれるため,柿胃石は通常固く治療が困難である。
治療に関する参考文献
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1.Mao Y, Qiu H, Liu Q, et al: Endoscopic lithotripsy for gastric bezoars by Nd:YAG laser-ignited mini-explosive technique. Lasers Med Sci 29:1237–1240, 2014. doi: 10.1007/s10103-013-1512-1.