集中治療のスコアリングシステム

執筆者:Cherisse Berry, MD, New York University School of Medicine
レビュー/改訂 2020年 11月
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    重症(critically ill)患者の重症度を分類するため,いくつかのスコアリングシステムが開発されている。これらのシステムは,個々の患者の生存を予測する上での精度は中等度である。しかしながら,これらのシステムを用いることで,重症(critically ill)患者のうち重症度が同等の集団間での転帰を比較できるため,管理の質をモニタリングしたり研究を行うにあたっては,より価値が高い。

    最もよく用いられるシステムの1つは,1985年に導入されたAcute Physiologic Assessment and Chronic Health Evaluation II(APACHE II)である。このスコアリングシステムでは,12個の生理学的変数,年齢,および基礎疾患に基づき,0~71の範囲で点数を算出する(APACHE II スコアリングシステムの表を参照)。APACHE IIIは1991年に開発され,APACHE IVは2006年に開発された。このシステムは生理学的変数の数が多く,より複雑であるが,扱いにくさも増しており,用いられる頻度はやや低い。他にも多くのスコアリングシステムがあり,2nd Simplified Acute Physiology Score(SAPS II),Mortality Prediction Model(MPM),Sequential Organ Failure Assessment(SOFA)スコアなどがあげられる。

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