青年期の問題に関する序論

執筆者:Sharon Levy, MD, MPH, Harvard Medical School
レビュー/改訂 2020年 9月
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    幸いなことに,ほとんどの青年は身体的および精神的健康を享受している。しかし,青年における慢性疾患の発生率および有病率は上昇傾向にあり,これは肥満関連疾患の早期発症,小児期の重篤な疾患後の生存期間の延長,その他の不明の因子に起因する可能性が高い。

    青年で最もよくみられる問題は,成長および発達学校,青年期にも継続する小児期疾患,精神障害,ならびに傷害,法的責任,妊娠,感染性疾患,物質使用障害など危険または違法行動の結果に関連しているものが最も多い。青年期では,自動車事故による不慮の負傷や対人暴力による負傷が死亡および身体障害の最大の原因である。

    普通の個人でさえも自己同一性や自立性,セクシュアリティ,人間関係などの様々な問題と格闘するため,心理社会的な適応は,青年期という発達過程における重要な特徴である。大半の青年は,「自分は何者で,どこへ向かっており,人生においてこの人達といかに関わればいいのか」という問いに心が奪われていることが多い。心理社会的障害は小児期より青年期で多くみられ,多くの不健全な行動は青年期に始まる。摂食障害,不良な食生活,肥満物質使用,および暴力行動があることは,急性の健康障害や慢性疾患の発症,あるいは後の人生での罹病につながる可能性がある。

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