成長板せいちょうばんの骨折こっせつ

骨折こっせつとは、骨ほねが折おれることです。

成長板せいちょうばんとは、骨ほねの端はしの近ちかくにある軟骨なんこつの部分ぶぶんです。成長板せいちょうばんは、骨ほねが成長せいちょうするところです。骨ほねの成長せいちょうが終おわった後あと、成長板せいちょうばんはふつうの骨ほねになるため、成長板せいちょうばんがあるのは子こどもと青年せいねんだけです。

成長板の位置

成長板（ピンク色の線で示されています）は、長管骨（腕や脚の骨など）の端部に近い軟骨の領域です。小児が十分な身長に達するまで、小児の骨を伸ばす働きを担います。

• 成長板せいちょうばんの骨折こっせつとは、成長板せいちょうばんを通とおる骨折こっせつです。

軟骨なんこつは骨ほねよりもやわらかいため、骨ほねよりも簡単かんたんに折おれます。

• 成長板せいちょうばんが骨折こっせつするのは子こどもと青年せいねんだけで、大人おとなでは成長板せいちょうばんのあったところには骨ほねがあります。

• 成長板せいちょうばんの骨折こっせつは、骨ほねが折おれたときと同おなじように痛いたみ、腫はれます。

• 成長板せいちょうばんが骨折こっせつすると、骨ほねの成長せいちょうが止とまったり、骨ほねが曲まがって伸のびたりすることがあります。

• ギプスや副子ふくしが必要ひつようになります。

• まれに、医師いしが骨ほねを正ただしい位置いちにもどす手術しゅじゅつをしなければなりません。

成長板せいちょうばんの骨折こっせつは次つぎのものによって起おこります：

• 転ころんだときや自動車事故じどうしゃじこなどによる強つよい力ちから

• 同おなじ動うごきをくり返かえすことによって骨ほねにかかる負荷ふか

体操たいそう、野球やきゅうのピッチャー、または長距離走ちょうきょりそうをしている子こどもは、成長板せいちょうばんを骨折こっせつする可能性かのうせいが高たかくなります。

次つぎのような症状しょうじょうがあります：

• 痛いたみ（特とくにその部分ぶぶんをさわったとき）

• 腫はれ

• けがをした部分ぶぶんを動うごかしたり、そこに体重たいじゅうをかけたりするのが難むずかしい

あなたのお子こさんの成長板せいちょうばんが骨折こっせつしているかどうかを判断はんだんするために、医師いしは次つぎのことをします：

• X線検査せんけんさ

医師いしは次つぎの方法ほうほうで成長板せいちょうばんの骨折こっせつを治療ちりょうします：

• 骨ほねをやさしく動うごかして元もとの位置いちにもどす

• ギプスや副子ふくしを使つかって、骨ほねが治なおるまで固定こていする

• 場合ばあいによっては、手術しゅじゅつをして金属きんぞく製せいの釘くぎ、ネジ、棒ぼう、またはプレートで骨ほねを固定こていする

成長板せいちょうばんが押おしつぶされると、骨ほねの成長せいちょうのしかたに異常いじょうが現あらわれます。成長板せいちょうばんが骨折こっせつしている子こどもは、小児しょうに整形外科医せいけいげかい（子こどもの骨ほね、筋肉きんにく、関節かんせつの治療ちりょうを専門せんもんとする医師いし）の診察しんさつを受うける必要ひつようがあります。