大人おとなの発熱はつねつ

発熱はつねつとは、体温たいおんが37.5度ど以上いじょうになることです。発熱はつねつは、暑あつく感かんじたり、汗あせをかいたりするだけではありません。発熱はつねつの条件じょうけんとして、体温計たいおんけいで測はかった体温たいおんが高たかくなければなりません。

正常せいじょうな体温たいおんは、だれもが同おなじではありませんが、ふつうは36.5度どくらいです。人ひとによっては、正常せいじょうな体温たいおんが、これよりも高たかかったり、低ひくかったりすることがあります（最大さいだいで1度ど）。

• 健康けんこうな人ひとに起おきる発熱はつねつは、ほとんどがウイルスに感染かんせんしたことによるもので、ふつうは数日すうじつで自然しぜんに治おさまります。

• 発熱はつねつがある場合ばあい、起おきている症状しょうじょうのほとんどが、発熱はつねつそのものではなく、発熱はつねつを引ひき起おこしている何なにかが原因げんいんで起おきているものです。

• 体温たいおんがおよそ41度ど以上いじょうにならない限かぎり、発熱はつねつそのものが体からだを傷きずつけることはありません。

• 医師いしは診察しんさつをして、場合ばあいによりいくつか検査けんさをして、発熱はつねつの原因げんいんを見みつけようとします。

• イブプロフェンやアセトアミノフェンなどの薬くすりは、発熱はつねつで苦くるしい場合ばあいに、熱ねつを下さげるのに役立やくだちます。

発熱はつねつを引ひき起おこす病気びょうきはたくさんあります。

最もっとも多おおい原因げんいんは次つぎのものです：

• 感染症かんせんしょう

あまり多おおくはありませんが、発熱はつねつの原因げんいんには次つぎのものもあります：

• がん

• 炎症性疾患えんしょうせいしっかん（関節かんせつリウマチなど）

がんや炎症性疾患えんしょうせいしっかんの場合ばあいは、発熱はつねつがふつうは長ながく続つづきます。発熱はつねつは、ずっと続つづくこともあれば、起おきたり治おさまったりすることもあります。

高齢こうれいの人ひとの場合ばあい、発熱はつねつの原因げんいんはふつう細菌さいきんの感染症かんせんしょうで、肺はい、尿路にょうろ、皮膚ひふ、そのほかの軟部組織なんぶそしきへの感染かんせんが多おおいです。しかし、高齢こうれいの人ひとでは、感染症かんせんしょうになっても、いつも発熱はつねつが起おきるわけではありません。

発熱はつねつは病気びょうきの症状しょうじょうの一ひとつです。発熱はつねつそのものは、ふつう、次つぎのものを除のぞき、あまり多おおくの症状しょうじょうを引ひき起おこしません：

• 発熱はつねつが始はじまると、全身ぜんしんがふるえて、寒さむい屋外おくがいにいるかのように歯はをガタガタ鳴ならしてしまうことがあります（「寒気さむけ」といいます）。

• 熱ねつが高たかいと、皮膚ひふをさわったときに熱あつく感かんじます。

• 発熱はつねつが治おさまる（「熱ねつが下さがる」）と、汗あせをたくさんかくことがあります。

発熱はつねつを引ひき起おこした原因げんいんが何なんであれ、その原因げんいんによる症状しょうじょうが起おきることもあります。たとえば、発熱はつねつが胸むねの感染症かんせんしょうによって引ひき起おこされた場合ばあいは、せきが出でることがあります。

もし発熱はつねつのほかにも、次つぎの注意ちゅういすべき徴候ちょうこうが1つでもある場合ばあいは、すぐに病院びょういんに行いってください：

• 混乱こんらんなど、思考しこう能力のうりょくに変化へんかがある

• 頭痛ずつうがするか、首くびが硬かたくなっている

• 発疹ほっしんがある

• 気きが遠とおくなったり、頭あたまがふらついたりする

• 心臓しんぞうの動うごきが速はやくなっている

• 息切いきぎれがしたり、呼吸こきゅうが速はやくなったりしている

• 体温たいおんが40度どを超こえているか、35度どを下回したまわっている

• マラリアなどの深刻しんこくな感染症かんせんしょうが流行りゅうこうしている地域ちいきに最近さいきん旅行りょこうした

• 免疫めんえきの働はたらきを弱よわめる薬くすり（免疫抑制薬めんえきよくせいやく）を最近さいきん使つかった

これらの注意ちゅういすべき徴候ちょうこうが1つもなくても、発熱はつねつが1～2日か以上いじょう続つづく場合ばあいは、医師いしに連絡れんらくしてください。あなたの年齢ねんれいや症状しょうじょう、病歴びょうれきによっては、医師いしは診察しんさつを受うけさせたり、発熱はつねつの原因げんいんを見みつけるための検査けんさをしたりすることがあります。次つぎの検査けんさを指示しじすることがあります：

• 血液検査けつえきけんさ

• 尿検査にょうけんさ

• 胸むねのX線検査せんけんさ

• 症状しょうじょうによっては、そのほかの検査けんさ

ほかの症状しょうじょうがあってもなくても、発熱はつねつが3～4日か以上いじょう続つづく場合ばあいは、病院びょういんに行いってください。

体調たいちょうや体温たいおんにもよりますが、その発熱はつねつは体からだが感染症かんせんしょうと戦たたかっている証拠しょうこですので、発熱はつねつに対たいする治療ちりょうは必要ひつようない場合ばあいもあります。発熱はつねつを引ひき起おこしている原因げんいんが何なんであれ、医師いしはその原因げんいんに対たいする治療ちりょうをします。

発熱はつねつそのもので不快ふかいな感かんじがする場合ばあいは、医師いしがあなたに、アセトアミノフェンやイブプロフェンなど、熱ねつを下さげる薬くすりを出だすことがあります。水分すいぶんを多おおめに飲のんで、すずしい服装ふくそうをすると、具合ぐあいがよくなることもあります。

41.0度どを超こえる発熱はつねつの場合ばあいは、入院にゅういんが必要ひつようになるかもしれません。病院びょういんでは、静脈じょうみゃくから水分すいぶんを補給ほきゅうしたり、冷感れいかんブランケットを使つかったりします。