PFAPA症候群は、小児で最もよくみられる 周期熱症候群 遺伝性周期熱症候群の概要 遺伝性周期熱症候群は、発熱やその他の症状が周期的に現れる遺伝性疾患で、小児期によくみられる感染症やその他の一般的な病気による発熱とは異なります。 全年齢層で最もよくみられる遺伝性周期熱症候群は、次のものです。 家族性地中海熱 発熱を起こすものの、遺伝性ではないと考えられているよく似た病気として、次のものがあります。... さらに読む です。おそらく遺伝的原因は関与していませんが、PFAPAは、通常、遺伝性発熱症候群に分類されます。この症候群は典型的に2歳から5歳の間に現れ、男児に多くみられる傾向があります。最近では成人でもみられるようになってきています。
発熱が月に約1回、3~6日続きます。この症候群では、発熱、のどの痛み、口内炎、リンパ節の腫れのほか、疲労感、悪寒、ときに腹痛や頭痛がみられます。小児は発作以外のときは元気で、成長も正常です。小児が成長するにつれて症状がなくなる傾向がみられます。
医師は一般に症状とその発生パターンを基にPFAPA症候群の診断を下します。血液検査を行って、炎症を示す物質(マーカーと呼ぶ)を測定することもあります。
PFAPA症候群の治療
ときにコルチコステロイド、シメチジン、扁桃摘出術、またはこれらの併用
PFAPA症候群には治療は必要ありませんが、症状を緩和するためにコルチコステロイドが投与される場合もあります。一部の小児にはシメチジンが役立つことがあるようです。これらの治療で効果がみられない場合には、まれに扁桃を切除する手術(扁桃摘出術)が行われ、通常は症状の軽減が得られます。以上のほかに一部の小児で助けになる薬として、アナキンラ(anakinra)とカナキヌマブがあります。
痛みと熱の軽減のためイブプロフェンまたはアセトアミノフェンを投与する可能性があります。
小児が成長するにつれてこの症候群は治まる傾向がみられます。