乳児の便と尿

執筆者:Deborah M. Consolini, MD, Thomas Jefferson University Hospital
レビュー/改訂 2021年 9月
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    一般に乳児は1日に15~20回排尿します。尿の色は透明に近いものから、濃い黄色まで様々です。

    一方、便はその頻度、色、粘度において、個々の乳児の性質と食事の内容によってかなり幅があります。乳児の排便回数は、1日おきから、1日に6~8回とかなり開きがあります。便の粘度は、硬いものから、軟らかくて流れやすいものまで様々です。色はからし色から暗褐色まであります。母乳で育てられている乳児の便は、人工乳で育てられている乳児のそれと比べると、軟らく色が明るい傾向があります。

    おむつを頻繁に取り換えて、皮膚を乾いた状態に保たなくてはなりません。湿っている皮膚は、乾いている皮膚に比べてすりむけやすく、おむつ皮膚炎が起こりやすくなります。吸収力に優れた新しいタイプの使い捨ておむつは、内部に液体を吸収するゲルの層があり濡れた部分が皮膚に触れないようになっているため、尿が少量から中程度の量の場合、このような使い捨ておむつの方が、布おむつよりも皮膚を乾いた状態に保つことができます。しかし、どのタイプのおむつでも、湿ったらすぐに取り換えるようにします。通常、便の中にいる細菌は、尿中の物質である尿素を分解してアルカリ性にします。これは皮膚を刺激するため、便が出ていないか頻繁にチェックし、便が出ていたらすぐにおむつを取り換える必要があります。

    ベビーパウダーは、乳児が汗を少しかいた程度のときは皮膚を乾いた状態に保ってくれますが、尿や便に対しては皮膚を乾いた状態に保つ効果はありませんし、必ず使わなくてはならないものでもありません。タルカムパウダーは、乳児が吸い込んでしまうと肺に問題を引き起こすことがあるため、ベビーパウダーを買う場合はコーンスターチで作られたものにすべきです。

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