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かんしゃく

執筆者:

Stephen Brian Sulkes

, MD, Golisano Children’s Hospital at Strong, University of Rochester School of Medicine and Dentistry

レビュー/改訂 2021年 8月
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やさしくわかる病気事典

かんしゃくは、激しい感情の爆発で、通常は欲求不満に対する反応です。

  • かんしゃくの原因で最も多いのが欲求不満、疲労、空腹です。

  • 小児はかんしゃくを起こしている間、叫び声を上げたり、泣いたり、手足をばたばた動かしたり、床を転がったり、物を投げたり、足を踏みならしたりします。

  • 気をそらそうとしてもかんしゃくが治まらない場合には、小児をその場から連れ出さなければならないでしょう。

かんしゃくは小児にはよくあることです。小児はたいてい1歳になる前くらいからかんしゃくを起こすようになります。2(魔の2歳児)~4歳が最も多く、5歳を過ぎると減っていくのが普通です。5歳を過ぎても頻繁にかんしゃくを起こすようであれば、小児期を通じてかんしゃくが続くかもしれません。

かんしゃくの原因は、欲求不満、疲労、空腹などです。また小児は、注意を引きたかったり、欲しいものがあったり、やりたくないことがあったりしても、かんしゃくを起こすことがあります。小児がかんしゃくを起こすと、親は(自分の子育てがだめなせいだと考えて)自分を責めてしまいがちですが、実際には小児の性格と、そのときの状況、そして発育的に正常な行動が複雑に組み合わさって起こります。まれに心理的、医学的、あるいは社会的な問題がかんしゃくの根底にあることがあります。かんしゃくが15分以上続く場合や1日に何度も起こる場合には、その可能性が高いでしょう。

かんしゃくを起こしている小児は、大声を出したり、叫んだり、泣いたり、手足をバタバタさせたり、床を転がったり、足を踏みならしたり、ものを投げたりします。このような行動の中には憤怒に駆られたようなものもあり、危険となりかねないものもあります。小児の顔は真っ赤になり、たたいたり蹴ったりします。 数秒間わざと息を止めてから、普段の呼吸に戻る小児もいます(かんしゃくの後や欲求不満が原因でひとしきり泣いた後に起こる 息止め発作 息止め発作 息止め発作とは、恐怖や動揺を引き起こす出来事やとても痛い思いをした直後に、小児の呼吸が不随意に止まり、短時間意識を失うことです。 息止め発作のきっかけは、通常、全身の痛みや感情的な動揺を伴う出来事です。 典型的な症状としては、蒼白、呼吸停止、意識喪失、けいれんなどがあります。 症状の性質は劇的なものですが、息止め発作は危険なものではありません。 かんしゃくは、しばしば息止め発作の一部で、その予防には小児の気をそらしたり、発作を引き起こす... さらに読む とは異なります)。

治療

  • 気をそらす

  • その状況からの退避

多くの小児は、落ち着けるだけの安全な環境が与えられれば(タイムアウト法 タイムアウト法 小児は成長するに従って、様々な能力を身につけます。排尿や排便をコントロールする能力などは、主に小児の神経と脳の成熟度によって決まります。また、家や学校で適切な行動をとる能力などは、小児の身体的および知的(認知的)な発達、健康、気性、そして親や教師、養育者との関係などから生じる複雑な相互作用によって決まります(... さらに読む )、数分で自然と落ち着き、かんしゃくをコントロールできますが、自らかんしゃくを止められない小児もいます。かんしゃくの原因を何とかしようと思っても、ただ単にかんしゃくを長引かせるだけになる場合がほとんどです。したがって、小児が関心を向ける別のものを示して小児の注意を引き、気をそらす方がよいでしょう。小児をその場から連れ出すのもよい考えです。

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