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耳、鼻、のどへの加齢の影響

執筆者:

David M. Kaylie

, MS, MD, Duke University Medical Center

レビュー/改訂 2022年 4月
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加齢は、耳、鼻、のどの機能に様々な程度の影響を与えます。加齢に伴う影響は、使いすぎ、騒音への曝露、および感染症の影響の蓄積を原因とする消耗や、薬・アルコール・タバコなどの物質の影響など、様々な要因の結果として発生します。高齢者の中でも、他の人と比べて影響を受けやすい人もいます。

しばしば聴力の低下が進み(老人性難聴 加齢に伴い、個々の細胞やすべての臓器で変化が起こり、体が変化していきます。それにより機能面や外見が変化します。 ( 老化の概要も参照のこと。) 細胞が老化するにつれ、機能も衰えます。古い細胞は最終的に死滅しますが、これは体の正常な機能の一部です。 古い細胞が死ぬ理由の1つは、そうなるようにプログラムされているからです。細胞の遺伝子には、誘発されれば細胞死に至るような過程がプログラムされています。アポトーシスと呼ばれるこのプログラム死は、... さらに読む )、特に、高い音が聞こえにくくなります。聴覚障害は、高齢者に多くみられ、その割合は年齢とともに増加します。65歳以上では4分の1以上の人に聴覚障害があります。75歳までに3分の1の人で聴覚障害の徴候がみられます。聴覚障害のために、人の発話を理解する能力に変化が生じることがあります。難聴がある多くの人の聴力の改善には、 補聴器 補聴器 難聴の原因の多くには根治的な治療法がありません。その場合、治療としては可能な限り聴力を補助します。中等度から高度の難聴の場合には、大半の人が補聴器を使用します。高度から重度の難聴の場合は人工内耳が非常に役立ちます。 補聴器による音の増幅は、伝音難聴と感音難聴のどちらにも有用です。ただし残念ながら、補聴器は正常な聴力を回復するわけではありません。それでも補聴器があればコミュニケーション能力が大きく改善し、音が聞こえる喜びを得ることができま... さらに読む 補聴器 が役立ちます。

加齢に伴って声にも変化が起こります。喉頭の組織が硬くなることがあり、声の高さや声質に影響が出たり、声がれの原因になることがあります。のど(咽頭)の組織が変化すると、飲み込んだ食べものや飲みものが漏れて気管に入ってしまう場合があります(誤嚥[ごえん])。誤嚥が続く場合や激しい場合、 肺炎 肺炎の概要 肺炎は、肺にある小さな空気の袋(肺胞)やその周辺組織に起きる感染症です。 肺炎は、世界で最も一般的な死因の1つです。 重篤な慢性の病気がほかにある患者において、肺炎はしばしば最終的な死因となります。 肺炎の種類によっては、ワクチンの接種によって予防できます。 米国では、毎年約400~500万人が肺炎を発症し(... さらに読む 肺炎の概要 が起こることがあります。

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