(皮膚の良性腫瘍の概要 皮膚の良性腫瘍の概要 皮膚やその下の組織(皮下組織)の細胞が増殖して、腫瘍ができることがあります。腫瘍は隆起したものもあれば、平らなものもあり、暗褐色、黒色、肌色、赤色など、色は様々 です。生まれつきみられる場合もあれば、生まれた後に発生する場合もあります。 腫瘍の成長が抑えられていて、腫瘍細胞が体の他の部分に広がっていかない場合は、その皮膚の増殖物(腫瘍)は... さらに読む も参照のこと。)
脂肪腫は非常によくみられ、皮膚の下に発生し、滑らかで軟らかいこぶのように感じられます。硬さは様々で、かなり硬く感じられるものもあります。脂肪腫の上の皮膚には異常はみられません。直径約7.5センチメートルよりも大きくなることはまれです。体のどこにでもできますが、特に前腕部、体幹、首によく生じます。女性にできやすい傾向があります。できる数も1個だけから、多数まで様々です。体に害を及ぼすことはほとんどありませんが、ときに痛みが生じたり、押すと痛んだりする(圧痛)ことがあります。
診断は比較的簡単につくため、通常は検査の必要はありません。脂肪腫はがんではなく、がん化することもほとんどありません。脂肪腫に何らかの変化がみられた場合、そこから組織のサンプルを採取して顕微鏡で調べる 生検 生検 皮膚の病気には、医師が皮膚を観察しただけで特定できるものが数多くあります。全身の皮膚の診察には、頭皮、爪、粘膜の診察も含まれます。ときに、皮膚の一部を詳細に観察するために、手持ち式の拡大鏡やダーモスコープ(拡大レンズと内蔵式のライトを備えた器具)を使用することもあります。 診断につながる特徴としては、皮膚に現れている異常部分の大きさ、形、色、部位に加え、その他の症状や徴候の有無があります。皮膚の異常の広がりを調べるため、しばしば衣服をす... さらに読む を行うことがあります。
通常、脂肪腫には治療は必要ありませんが、わずらわしい場合は手術で切除するか、専用の機器を用いる脂肪吸引で脂肪を取り除きます。