膵臓 膵臓 膵臓(すいぞう)は以下の2種類の腺組織を含む臓器です。 膵腺房(すいせんぼう) ランゲルハンス島 ( 消化器系の概要も参照のこと。) 膵腺房では消化酵素がつくられます。ランゲルハンス島ではホルモンがつくられます。膵臓は消化酵素を十二指腸へ、ホルモンを血液中へ分泌します。 さらに読む は上腹部にある臓器です。消化管に分泌される消化液を分泌しています。膵臓ではインスリンも分泌されており、インスリンは血糖やその他の ホルモン 内分泌機能 内分泌腺の主な機能は、血液中に直接、ホルモンを分泌することです。ホルモンとは、体の他の部分(標的部位)の働きに影響を与える化学物質のことです。ホルモンはメッセンジャーとして働き、体のそれぞれの部位の活動を制御し、協調させます。( 内分泌腺も参照のこと。) ホルモンは標的部位に到達すると、カギがカギ穴にぴったり合うように受容体と結合します。ホルモンが受容体に結合すると、標的部位が特定の作用を起こすための情報を伝達します。ホルモン受容体は核... さらに読む の調節を助けています。膵内分泌腫瘍は、ホルモンを分泌するタイプの膵臓細胞から生じる腫瘍です。このような腫瘍はそれ自体がホルモンを分泌することもしないこともあり、がん(悪性)のこともそうでないこともあります。腫瘍には以下の2種類があります。
機能性
非機能性
非機能性腫瘍はホルモンを分泌せず、がんではありません。このような腫瘍は、胆道や小腸の閉塞、消化管への出血、または腹部の腫瘤形成によって症状を引き起こすことがあります。
機能性腫瘍は特定のホルモンを大量に分泌し、様々な症候群を引き起こします。一部の機能性腫瘍はがんです。分泌されるホルモンとその腫瘍の種類には以下のものがあります。
これらのホルモンの過剰分泌は、 多発性内分泌腫瘍症 多発性内分泌腫瘍症(MEN) 多発性内分泌腫瘍症はまれな遺伝性の病気で、いくつかの 内分泌腺で良性(がんではない)腫瘍または悪性腫瘍(がん)が発生したり、腫瘍はできないものの腺が過剰に肥大したりします。 多発性内分泌腫瘍症は、遺伝子変異により発生するため、家族内で遺伝する傾向がみられます。 多発性内分泌腫瘍症には、1型、2A型、2B型など、いくつかの種類があります。... さらに読む という病気でもみられることがあります。
膵内分泌腫瘍の治療
手術
ホルモンの作用を妨げる薬
ときに化学療法
いずれの種類の腫瘍に対しても、治療法は手術です。
手術に適さない場合は、ホルモンの分泌や作用を妨げる治療(オクトレオチドなど)やときに化学療法を行うことがあります。