皮膚線維腫は成人に多く,女性でその傾向が強い。原因はおそらく遺伝的なものである。病変は通常,直径0.5~1cmで硬く,軽くつまむと内側に陥凹することがある。大半の病変は自覚症状を伴わないが,一部は軽微な外傷後にそう痒や潰瘍形成を来す。
皮膚線維腫の診断
臨床的評価
皮膚線維腫の診断は,しばしば臨床所見から可能である。メラノサイトの増殖(例,母斑,日光黒子, 黒色腫 黒色腫 悪性黒色腫は,色素のある部位(例,皮膚,粘膜,眼,中枢神経系)のメラノサイトから発生する。転移は真皮浸潤の深さと相関する。進展した場合の予後は不良である。診断は生検による。手術可能な腫瘍には広範な外科的切除を行うのが原則である。転移例には全身療法が必要であるが,治癒は困難である。 ( 皮膚悪性腫瘍の概要も参照のこと。) 2020年には,米国で約100,350例の黒色腫症例が新たに発生し,約6850人が死亡していると推定される... さらに読む )や他の腫瘍を除外するため,ときに病変の生検が施行される。
皮膚線維腫の治療
煩わしい場合は切除
煩わしい症状を引き起こしている皮膚線維腫は切除することができる。