胆嚢と胆管の病気の概要

執筆者:Christina C. Lindenmeyer, MD, Cleveland Clinic
レビュー/改訂 2021年 9月
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胆汁は、緑がかった黄色の粘り気のある液体で、肝臓で作られます。胆汁はコレステロール、脂肪、脂溶性ビタミンを腸から吸収しやすい形に変えることで、消化を補助します。また、特定の老廃物(主にビリルビンと過剰なコレステロール)や薬の副産物を体外に排出する働きもあります。

胆道は複数の細い管で構成され、胆汁はそれらの管を通って肝臓から胆嚢へ、さらに小腸へと運ばれます。胆嚢は、肝臓の下にある洋ナシのような形をした小さな袋状の臓器で、胆汁を蓄える機能があります。人がものを食べて胆汁が必要になると、胆嚢が収縮することにより、胆汁が胆管を通して小腸に送り出されます。

肝臓、胆管、胆嚢の概観

以下のような病態により、胆汁の流れが妨げられることがあります。

胆管内の胆汁の流れが妨げられると、胆嚢が炎症を起こすことがあります(胆嚢炎)。

胆石がない状況で胆道痛が起きることもあります(無石性胆道痛)。

さらなる情報

役立つ可能性がある英語の資料を以下に示します。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。

  1. 国際機能性消化管疾患財団(IFFGD)(International Foundation for Functional Gastrointestinal Disorders[IFFGD]):消化器疾患の患者が自身の健康を管理していく上で役立つ信頼できる情報源。

  2. 米国国立糖尿病・消化器・腎疾患研究所(NIDDK)(National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases[NIDDK]):消化器系の仕組みに関する包括的な情報と、研究や治療選択肢など関連するトピックへのリンク。

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