腹壁ふくへき異常いじょう

腹壁ふくへき異常いじょうとは、おなかの皮膚ひふと筋肉きんにくに、さけめがあることです。さけめから腸ちょうがはみ出だし、空気くうきにさらされます。

• 腹壁ふくへき異常いじょうは、生うまれてすぐにはっきりわかる、生うまれつきの異常いじょうです。

• 赤あかちゃんの腸ちょうが、おなかのさけめから、はみ出だします。

• さけめはふつう、へそかその近ちかくにあります。

• 腸ちょうはうすい膜まくでおおわれていることがあります。

• 腸ちょうが膜まくでおおわれていない場合ばあい、生うまれる前まえに腸ちょうが羊水ようすいで刺激しげきされることがあります。

• 赤あかちゃんに、腸ちょうをおなかの中なかにもどして、裂さけ目めを閉とじる手術しゅじゅつが必要ひつようになります。

腹壁ふくへき異常いじょうがある赤あかちゃんには、ほかの生うまれつきの異常いじょうや遺伝性いでんせいの病気びょうき（たとえば、ダウン症候群しょうこうぐん）がよくあります。

医師いしはふつう、あなたが妊娠にんしんしているときにする定期的ていきてきな超ちょう音波検査おんぱけんさで、腹壁ふくへき異常いじょうを見みつけます。あなたが妊娠にんしんしているときに異常いじょうが見みつからなかった場合ばあい、医師いしは赤あかちゃんが生うまれてすぐに、この異常いじょうに気きづきます。

医師いしは、赤あかちゃんが生うまれてすぐに腹壁ふくへき異常いじょうを治療ちりょうします。医師いしは次つぎのことをします：

• 包帯ほうたいで腸ちょうをおおって守まもる

• 静脈じょうみゃくから水分すいぶんと抗菌薬こうきんやくを与あたえる

• ビニール製せいのチューブを鼻はなから入いれて、胃液いえきを外そとに出だす

• 腸ちょうをおなかの中なかにもどして、裂さけ目めを閉とじる手術しゅじゅつをする

ときには、さけめを十分じゅうぶんにおおうことができるように、医師いしが何日なんにちかかけて、赤あかちゃんのおなかの皮膚ひふをゆっくりのばしていく必要ひつようがあることもあります。腸ちょうがたくさんはみ出だしている場合ばあい、医師いしは何日なんにちか、または何なん週間しゅうかんかかけて、一度いちどに少すこしずつ、腸ちょうをおなかの中なかにもどすことがあります。