動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょう

レビュー/改訂 2022年 5月

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大動脈だいどうみゃくは、血液けつえきを心臓しんぞうから体全体からだぜんたいに送おくり出だしています。肺動脈はいどうみゃくは血液けつえきを心臓しんぞうから肺はいへと送おくります。

生うまれる前まえと生うまれてから数日間すうじつかんは、肺動脈はいどうみゃくと大動脈だいどうみゃくは動脈管どうみゃくかんという短みじかい血管けっかんでつながっています。

生うまれた後あとは、血液けつえきが正常せいじょうに（まず肺はいを通とおってから全身ぜんしんへと）流ながれるように、動脈管どうみゃくかんはすぐに閉とじなくてはいけません。

動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうとはどのような病気びょうきですか？

開存かいぞんとは「開ひらいている」という意味いみの医学いがくの言葉ことばで、動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうでは、動脈管どうみゃくかんが閉とじません。

早産そうざんで生うまれた赤あかちゃんは動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうになりやすいです。
何なにも症状しょうじょうがないことも多おおいですが、医師いしが聴診器ちょうしんきを使つかうと、心雑音しんざつおん（鼓動こどうと鼓動こどうの間あいだにある異常いじょうな音おと）が聞きこえることがあります。
医師いしは動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうを薬くすりで治療ちりょうするほか、手術しゅじゅつをすることもあります。
動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうのある赤あかちゃんは、ふつうよりも心臓しんぞうの感染症かんせんしょうにかかりやすいです。

動脈管とは肺動脈と大動脈をつないでいる血管です。胎児では、この動脈管により血液が肺を迂回できます。胎児は空気呼吸をしないため、血液は酸素を受け取るために肺を経由する必要がありません。生まれた後には血液は肺で酸素を受け取る必要があり、正常な場合、動脈管は通常数日から2週間以内に閉じます。

動脈管開存症とはこの接続部分が閉じていない状態で、肺で酸素を得て全身に流れていくはずの血液の一部がここを通って肺に戻ってしまいます。その結果、肺の血管に大きな負荷がかかり、全身に酸素の豊富な血液が十分に送られなくなってしまいます。

閉とじるはずの動脈管どうみゃくかんがなぜ一部いちぶの赤あかちゃんで閉とじないのかは、医師いしたちにもよく分わかっていませんが、動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうは早産児そうざんじではるかによく起おこります。

動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうの程度ていどが軽かるいと、何なんの症状しょうじょうも現あらわれないことがあります。動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうの程度ていどが重おもいと、次つぎのような症状しょうじょうが現あらわれることがあります：

医師いしは、特定とくていの種類しゅるいの心雑音しんざつおんが聞きこえた場合ばあいに、動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうを疑うたがいます。医師いしは次つぎの方法ほうほうで診断しんだんを確定かくていします：

医師いしは次つぎの検査けんさもします：

治療法ちりょうほうは次つぎのことがらによって決きまります：

開ひらいている動脈管どうみゃくかんが小ちいさければ、自然しぜんに閉とじることがあります。これはふつう、赤あかちゃんが1才さいになるまでに起おこります。動脈管開存症どうみゃくかんかいぞんしょうを治療ちりょうする必要ひつようがある場合ばあい、医師いしは次つぎのことをすることがあります：

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