ウィルムス腫瘍しゅよう

ウィルムス腫瘍しゅようは、腎臓じんぞうに腫瘍しゅようができる、がんの一種いっしゅです。これが最もっともよく起おきるのは、5才さい未満みまんの子こどもです。

• ウィルムス腫瘍しゅようの原因げんいんは医師いしたちにも分わかっていませんが、生うまれたときから特定とくていの健康上けんこうじょうの問題もんだいがある子こどもは、ウィルムス腫瘍しゅようになりやすいです。

• ウィルムス腫瘍しゅようがある子こどもは、腹部ふくぶにしこりがあるほか、嘔吐おうと、おなかの痛いたみ、発熱はつねつ、食欲しょくよくがない、胃いの不調ふちょうなどの症状しょうじょうが現あらわれることがあります。

• ウィルムス腫瘍しゅようは、ふつうは片方かたほうの腎臓じんぞうにできますが、両方りょうほうにできることもあります。

• 治療ちりょうとしては、手術しゅじゅつや化学療法かがくりょうほうのほか、ときには放射線療法ほうしゃせんりょうほうをすることもあります。

ほとんどの場合ばあい、ウィルムス腫瘍しゅようの原因げんいんは医師いしにも分わかりません。子こどもの遺伝子いでんしの異常いじょうによって引ひき起おこされることがあります。

ウィルムス腫瘍しゅようの最初さいしょの症状しょうじょうはふつう、次つぎのものです：

• おなかにできる、痛いたみのないしこり

ほかにも次つぎのような症状しょうじょうがあります：

• おなかのふくらみ（小ちいさな子こどもに突然とつぜん、大おおきなおむつが必要ひつようになることに親おやが気きづくことがあります）

• おなかの痛いたみ、発熱はつねつ、食欲しょくよくがない、胃いの不調ふちょう、嘔吐おうと

• 尿にょうに血ちが混まじる

• 高血圧こうけつあつ

がんが肺はいに広ひろがると、せきや息切いきぎれを引ひき起おこすことがあります。

医師いしは、子こどもの腹部ふくぶにしこりを感かんじたら、ウィルムス腫瘍しゅようを疑うたがいます。確たしかめるために、医師いしは次つぎのことをします：

• 超ちょう音波検査おんぱけんさ、CT検査けんさ、またはMRI検査けんさ

• 手術しゅじゅつでしこりを取とり除のぞく：医師いしがそれを顕微鏡けんびきょうで調しらべて、ウィルムス腫瘍しゅようかどうかを確たしかめる

医師いしはまた、がんがリンパ節せつや肝臓かんぞう、肺はいに広ひろがっていないか確たしかめるために、CT検査けんさかMRI検査けんさもします。

ウィルムス腫瘍しゅようを治療ちりょうするために、医師いしは次つぎのことをします：

• 腫瘍しゅようのある腎臓じんぞうを取とり除のぞくための手術しゅじゅつをする

• 手術しゅじゅつをしている間あいだに、反対側はんたいがわの腎臓じんぞうにがんがないか確たしかめる

• 手術しゅじゅつが終おわったら、化学療法かがくりょうほうで治療ちりょうする

• がんが広ひろがっていれば、放射線療法ほうしゃせんりょうほうをする

めったにないことですが、腫瘍しゅようがとても大おおきかったり、両方りょうほうの腎臓じんぞうにあったりする場合ばあいには、医師いしは腫瘍しゅようを取とり除のぞく手術しゅじゅつをする前まえに、化学療法かがくりょうほうをして腫瘍しゅようを小ちいさくします。