とこずれ

褥瘡じょくそう圧迫潰瘍あっぱくかいよう

レビュー/改訂 2021年 12月
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とこずれとはなんですか?

とこずれは、褥瘡じょくそうともいい、皮膚ひふの1カしょ圧力あつりょくがかかりつづけることでしょうじる、皮膚ひふきずです。圧迫あっぱくによって、その部分ぶぶんへの血液けつえきながれがさえぎられ、それが原因げんいん皮膚ひふきずができます。

  • とこずれは、ほとんどの場合ばあい尾骨びこつこし、かかと、ひじなど、からだほね部分ぶぶんこります。

  • とこずれは、たきりのひとすわっている時間じかんながひと正常せいじょううごまわることができないひと、ギプスや副子ふくしをきつくけているひとに、よくできます。

  • 姿勢しせいえることが、とこずれを予防よぼうするのに役立やくだちます。

  • 自分じぶんうごくことができないひとは、1~2時間じかんごとに姿勢しせいえる必要ひつようがあります。

  • ほとんどのとこずれは、姿勢しせい頻繁ひんぱんえ、皮膚ひふをきれいで乾燥かんそうした状態じょうたいたもつことで、予防よぼうできます。

とこずれの原因げんいんなんですか?

とこずれはつぎのものが原因げんいんでできます:

  • 皮膚ひふ一部分いちぶぶんとくほねがあるところの皮膚ひふにかかる、ながつづ圧力あつりょく

  • 1~2時間じかん以上いじょうにわたりつづき、皮膚ひふへの血液けつえきながれをさえぎる圧力あつりょく

めていて、ふつうにうごけるひとは、なにかんがえることなく姿勢しせいえます。からだ姿勢しせいえずにいると、1時間じかんくらいしたころから、からだおもさによって、からだしためん皮膚ひふへの血流けつりゅうがさえぎられます。圧力あつりょくがかかりつづける時間じかんながくなるほど、皮膚ひふきずわるくなっていきます。

とこずれがよくみられる部位ぶい

とこずれができる危険性きけんせいたかいのは、どのようなひとですか?

とこずれができる危険性きけんせいたかいのは、つぎのことにてはまるひとたちです:

  • 意識いしきがないか、麻痺まひがあるか、認知症にんちしょうがあるために、姿勢しせいえることができない

  • いたみをかんじることができない

  • 足首あしくびほねなど、ほねがつき部分ぶぶんすようにギプスや副子ふくしけている

  • あせ尿にょう、または便べんでぬれたシーツのうえている場合ばあいなど、皮膚ひふがぬれている

  • 不健康ふけんこう食習慣しょくしゅうかん

とこずれは、とてもみじか時間じかんでできることがあり、ときには数時間すうじかんでできてしまいます。

とこずれにはどのような症状しょうじょうがありますか?

とこずれには、かるいもの(ステージ1)からおもいもの(ステージ4)まであります。治療ちりょうをしないと、きずがますますふかくなります。

  • まず、皮膚ひふあかくなり、いたみがます。

  • その皮膚ひふ一番いちばんうえそうみずぶくれができたり、そのそうがすりったりします。

  • 最後さいごには、きず皮膚ひふ貫通かんつうして、あな潰瘍かいよう)がのこります。

  • 潰瘍かいようひらいている場合ばあいもあれば、んだ皮膚ひふあついかたまりでおおわれている場合ばあいもあります。

潰瘍かいよう感染かんせんきることがあります。感染かんせんきた潰瘍かいようは、まわりにあか部分ぶぶんができて、うみがることがあります。

医師いしはどのようにして、とこずれがあるかどうかを判断はんだんしますか?

あたま混乱こんらんしているひとや、いたみをかんじることができないひとは、とこずれができてもづかないでしょう。もしあなたが危険性きけんせいのあるひと世話せわをしているなら、そのひと注意深ちゅういぶか見守みまもって、とこずれの最初さいしょ徴候ちょうこうがないか確認かくにんする必要ひつようがあります。

医師いしは、そのから、とこずれがあると判断はんだんします。

とこずれがなおらない場合ばあいは、医師いし感染かんせんきていないか調しらべるために、つぎのことをする場合ばあいがあります:

  • MRI検査けんさをする

  • ときには、組織そしきちいさくって、検査室けんさしつおく

医師いしとこずれをどのように治療ちりょうしますか?

医師いしつぎのことをします:

  • 無菌むきん食塩水しょくえんすい塩水しおみず)で潰瘍かいようあら

  • んでしまった組織そしきをはさみとメスでのぞ

  • 潰瘍かいよう特別とくべつ包帯ほうたいでおおうことで、その部分ぶぶんまもり、なおりやすくする

  • ときには、おおきなとこずれをじるための手術しゅじゅつをする

潰瘍かいようなおりやすくなるようにするため、医師いしつぎのこともします:

  • からだ姿勢しせいをもっと頻繁ひんぱんえるようにする

  • 世話せわをするひとのために、からだ姿勢しせいえるタイミングをさだめたスケジュールひょうをつくる

  • パッドやまくらなどの道具どうぐ使つかって、からだ一部いちぶ圧力あつりょくがかかりすぎないようにする

  • より健康的けんこうてき食事しょくじ提案ていあんする

とこずれはどうすれば予防よぼうできますか?

とこずれは治療ちりょうしにくいため、医師いし予防よぼうこころみます。

たきりのひとすわっている時間じかんながひと世話せわをしているひとは、つぎのことをするべきです:

  • 毎日まいにち皮膚ひふをよく

  • 1~2時間じかんごとにからだ姿勢しせい調整ちょうせいする

  • 皮膚ひふ乾燥かんそうさせ、清潔せいけつたも

  • 圧迫あっぱくされている部分ぶぶんあかみやいろ変化へんかがないか、皮膚ひふ注意深ちゅういぶか確認かくにんする

  • シーツがぬれたら、すぐに交換こうかんする

  • ほねがつきている部分ぶぶんに、保護ほごカバーやまくらなどをててクッションにする

  • ときには、圧迫あっぱくかるくする特別とくべつなマットレスやくるまいすクッションを使用しようする

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