カンジダ症しょう

カンジダ症しょうは、カンジダという真菌しんきんが引ひき起おこす感染症かんせんしょうです。

カンジダ症しょうは次つぎの部分ぶぶんに起おきることがあります：

• 体からだの表面ひょうめん（この場合ばあい、深刻しんこくになることは、めったにありません）

• 体からだの中なかに広ひろがる（侵襲性しんしゅうせいカンジダ症しょうといい、これは命いのちにかかわります）

体からだの表面ひょうめんのカンジダ症しょうは、だれにでも起おこることがあります。ふつうは次つぎのような、温あたたかくて、しめった部分ぶぶんに起おこります：

• 口くちの中なか

• わきの下した

• またのところ

• 足あしの指ゆびの間あいだや乳房にゅうぼうの下したの皮膚ひふ

侵襲性しんしゅうせいカンジダ症しょうはふつう、免疫めんえきの働はたらきが弱よわっている人ひとや、深刻しんこくな病気びょうきで入院にゅういんしている人ひとに起おこります。この病気びょうきは、血液けつえきの流ながれに乗のって体からだの中なかを広ひろがり、次つぎのような多おおくの臓器ぞうきに影響えいきょうをおよぼします：

• 心臓しんぞうの弁べん

• 脳のう

• 目め

• 腎臓じんぞう

• 脾臓ひぞう

どちらの種類しゅるいのカンジダ症しょうにも、医師いしは抗真菌薬こうしんきんやくを使つかいます。

カンジダは、健康けんこうな状態じょうたいでも皮膚ひふや腸ちょうに、それに女おんなの人ひとでは性器せいきの周まわりにもいます。ふつうは問題もんだいを引ひき起おこしません。

体からだの表面ひょうめんのカンジダ感染症かんせんしょうは、次つぎの場合ばあいに起おこりやすくなります：

• 糖尿病とうにょうびょう、がん、またはエイズにかかっている

• 妊娠にんしんしている

• 抗菌薬こうきんやくを飲のんでいる

広範囲こうはんいの侵襲性しんしゅうせいカンジダ症しょうは、次つぎのような場合ばあいに起おこります：

• 大おおきな手術しゅじゅつやエイズの合併症がっぺいしょうなど、深刻しんこくな問題もんだいのために入院にゅういんしている

• 体からだの中なかに（例たとえば栄養補給えいようほきゅうのための）チューブを入いれている

• 一部いちぶの抗菌薬こうきんやくを静脈じょうみゃくから体からだに入いれて使つかっている

現あらわれる症状しょうじょうは、カンジダ症しょうの種類しゅるいによって変かわります。

皮膚ひふのカンジダ症しょうでは、かゆみのある赤あかい発疹ほっしんが出でて、うろこ状じょうにカサカサして見みえることがあります。おむつかぶれの中なかには、カンジダが原因げんいんのものもあります。

口くちのカンジダ症しょうには、次つぎのような症状しょうじょうがあります：

• 口くちの中なかにできるクリーム状じょうの白しろい斑はん

• 口くちの端はしのひび割われ

腟ちつのカンジダ症しょうでは、次つぎの症状しょうじょうが出でることがあります：

• ねばりがあって、白色しろいろまたは黄色きいろの、チーズのような、おりものが出でる

• 腟ちつの内側うちがわや外側そとがわに白しろい斑はんができる

• 腟ちつの内側うちがわや外側そとがわに、かゆみがあってヒリヒリする赤あかい部分ぶぶんができる

全身性ぜんしんせいカンジダ症しょうでは、体からだのどの部分ぶぶんに感染かんせんが起おきているかによって、症状しょうじょうが変かわります。現あらわれている症状しょうじょうのうち、カンジダ症しょうが原因げんいんのものと、ほかにあるかもしれない別べつの医学的いがくてきな問題もんだいが原因げんいんのものを見分みわけるのは、医師いしにも難むずかしいことがあります。

医師いしはふつう、あなたの体からだの外側そとがわをよく見みることで、カンジダ症しょうと分わかります。皮膚ひふのサンプルをこすり取とって、顕微鏡けんびきょうで見みて調しらべることもあります。

侵襲性しんしゅうせいカンジダ症しょうなら、医師いしはふつう、少すこしだけとった血液けつえきや組織そしきを検査けんさして、真菌しんきんがいないか調しらべます。

医師いしはカンジダ症しょうを抗真菌薬こうしんきんやくで治療ちりょうします。あなたがかかっている感染症かんせんしょうのタイプに応おうじて、クリーム剤ざい、飲のみ薬ぐすり、または静脈じょうみゃくに注射ちゅうしゃする薬くすりのどれかとして、この種類しゅるいの薬くすりを使つかいます。