血小板数けっしょうばんすうの増加ぞうか

骨髄こつずいの中なかで、血小板けっしょうばんのほか、赤血球せっけっきゅうや白血球はっけっきゅうなどの血液けつえきの細胞さいぼうがつくられています。骨髄こつずいは、骨ほねの中心ちゅうしんにある柔やわらかい組織そしきです。血小板けっしょうばんは、ほかの血液細胞けつえきさいぼうがつくられる同おなじ造血ぞうけつ細胞さいぼうに由来ゆらいします。

血小板数けっしょうばんすうの増加ぞうかは、以下いかのような原因げんいんで起おこります：

• 造血ぞうけつ細胞さいぼうの問題もんだい

• 病気びょうきに対たいする反応はんのう

ときに、造血ぞうけつ細胞さいぼうが血小板けっしょうばんをつくりすぎることがあります。これはふつう、血小板けっしょうばんの生産せいさんをコントロールする遺伝子いでんしの1つに異常いじょうがあることで、発生はっせいします。この問題もんだいはふつう、50才さいくらいで起おこりますが、若わかい女性じょせいに起おこることもあります。それほど多おおくはありませんが、この問題もんだいにはほかの血液細胞けつえきさいぼうもコントロールする遺伝子いでんしが関与かんよしています。これにより、より重篤じゅうとくな血液疾患けつえきしっかんが生しょうじることがあります。

多おおくの場合ばあい、血小板数けっしょうばんすうの増加ぞうかは、特定とくていのがん、感染症かんせんしょう、免疫系めんえきけいの問題もんだいなどの病気びょうきに対たいする反応はんのうです。

症状しょうじょうがまったくない人ひともいます。大おおきく分わけて次つぎの2種類しゅるいがあります：

• 凝固ぎょうこが多おおすぎる

• 出血しゅっけつが多おおすぎる

凝固ぎょうこが多おおすぎる場合ばあいと、出血しゅっけつが多おおすぎる場合ばあいは、それぞれ正反対せいはんたいのように見みえます。しかし、どちらも血小板けっしょうばんが多おおすぎるために起おこる可能性かのうせいがあります。

多おおくの場合ばあい、血小板数けっしょうばんすうの増加ぞうか自体じたいは症状しょうじょうを引ひき起おこしません。しかし、次つぎのように感かんじるかもしれません：

• 指先ゆびさきや手足てあしの焼やけつくような感覚かんかくやピリピリ感かん

• 頭痛ずつう

• 力ちからが入はいらない、めまい、疲労感ひろうかん

異常いじょうな血液凝固けつえきぎょうこの症状しょうじょうとしては、次つぎのものがあります：

• 痛いたみを伴ともなう脚あしの腫はれ

• 胸むねの痛いたみと息切いきぎれ

• 体からだの片側かたがわに力ちからが入はいらない

過度かどの出血しゅっけつには次つぎのような症状しょうじょうがあります：

• 鼻血はなぢ

• 歯はぐきからの出血しゅっけつ

• あざができやすい

血小板けっしょうばんの数かずは、血算けっさんという標準的ひょうじゅんてきな検査けんさの一部いちぶとして測定そくていされます。血小板けっしょうばんの数かずが多おおくなっている理由りゆうを調しらべるために、医師いしが特別とくべつな遺伝子検査いでんしけんさなど、ほかの血液検査けつえきけんさをすることがあります：次つぎに、腫瘍しゅようから組織そしきのサンプルを採取さいしゅして、顕微鏡けんびきょうで調しらべます（生検せいけん）。

医師いしは、血小板数けっしょうばんすうの増加ぞうかを引ひき起おこした医学的いがくてきな問題もんだいを治療ちりょうします。その問題もんだいがよくなれば、血小板けっしょうばんの数かずは減少げんしょうするはずです。

医師いしは、軽かるい症状しょうじょうを和やわらげるために、少量しょうりょうのアスピリンをあなたに出だすことがあります。大量たいりょうの出血しゅっけつが起おきている場合ばあいや、血小板けっしょうばんの数かずが増ふえたことによる血栓けっせんのために心臓発作しんぞうほっさや脳卒中のうそっちゅうが起おきた場合ばあいは、入院にゅういんしてもらう可能性かのうせいが高たかくなります。

医師いしは次つぎの方法ほうほうで、血液中けつえきちゅうの血小板けっしょうばんの量りょうを減へらそうとすることがあります：

• 薬くすり

• 血小板けっしょうばん交換こうかん：医師いしがあなたの体からだから血液けつえきをぬき出だし、血小板けっしょうばんを取とり出だしてから、その血液けつえきを体からだに戻もどします。

• まれに、若わかくて、適合てきごうドナーが得えられていて、ほかの治療ちりょうで効果こうかがみられない場合ばあいには、造血幹細胞移植ぞうけつかんさいぼういしょく（骨髄移植こつずいいしょく）が行おこなわれます。

血小板けっしょうばんの数かずが元もとに戻もどっていないことを確認かくにんするために、血液検査けつえきけんさが何度なんども必要ひつようになります。