異食症いしょくしょう

異食症いしょくしょうは、紙かみ、どろ、ペンキのかけら、土つち、かみの毛けなど、食たべものではないものを食たべてしまう摂食障害せっしょくしょうがいです。

• 異食症いしょくしょうは、食たべたものが腸ちょうに引ひっかかったり、中毒ちゅうどくを起おこしたり、感染症かんせんしょうを引ひき起おこしたりした場合ばあいに、深刻しんこくな問題もんだいを引ひき起おこす可能性かのうせいがあります。

• 異食症いしょくしょうは自然しぜんに治おさまることがあり、特とくに子こどもではそうなることがよくあります。

異食症いしょくしょうの人ひとが食たべるほとんどのものは、それほど害がいにはなりません。しかし、ペンキのかけらには鉛なまりが含ふくまれていることがあり、これは鉛中毒なまりちゅうどくを引ひき起おこします。土つちの中なかには寄生虫きせいちゅうの卵たまごが入はいっていることがあり、それに感染かんせんする可能性かのうせいがあります。

異食症いしょくしょうは、妊娠にんしんしている女おんなの人ひと、子こども、知的障害ちてきしょうがい、自閉症じへいしょう、または統合失調症とうごうしっちょうしょうのある人ひとによく起おこります。

2才さい未満みまんの子こどもでは異食症いしょくしょうは診断しんだんされません。とても幼おさない子こどもは、健康けんこうであっても、食たべものではないものを食たべることがよくあります。

文化ぶんかや宗教しゅうきょうの伝統でんとうの一部いちぶとして、食たべものではないものを食たべる人ひともいます。そのような人ひとは、異食症いしょくしょうとは診断しんだんされません。

あなたが食たべものではないものを1カ月げつ以上いじょう食たべ続つづけている場合ばあい、医師いしは異食症いしょくしょうと診断しんだんすることがあります。

医師いしは次つぎのことをすることがあります：

• 鉛中毒なまりちゅうどくや感染症かんせんしょうがないか調しらべるための血液検査けつえきけんさ

• 腸ちょうがふさがっていないか調しらべるためのX線検査せんけんさ

医師いしは、食たべものではないものを食たべる行動こうどうを改あらためるための治療法ちりょうほうを勧すすめることがあります。

腸ちょうがふさがっている場合ばあいは、手術しゅじゅつが必要ひつようになるかもしれません。医師いしは、食たべものではないものを食たべることによって引ひき起おこされる合併症がっぺいしょうや栄養えいようの異常いじょうを治療ちりょうします。