のう

レビュー/改訂 2022年 5月
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のうとはどのような臓器ぞうきですか?

  • のうは、コンピュータの中央ちゅうおう処理しょり装置そうちています。

のうみみはななどの感覚器官かんかくきかんから情報じょうほうります。そして情報じょうほう処理しょりし、かんがえやアイデアをし、からだのほかの部分ぶぶんにメッセージをおくります。たとえば、のう筋肉きんにくにどううごくか命令めいれいすることで、ひとあるいたり、はなしたり、からだおもいどおりにうごかしたりすることができます。またのうは、あなたがなにかんがえなくても、からだのたくさんの機能きのうをコントロールしています。たとえば、のう呼吸こきゅう心拍数しんぱくすう血圧けつあつ自動的じどうてきととのえています。

  • ひとうごいたり、はなしをしたり、あじわったり、においをかいだり、おといたり、ものをたりすることができるのは、すべてのうのおかげです。

  • のうはたらくには、たくさんの血液けつえき酸素さんそ必要ひつようで、つねに、心臓しんぞうからていく血液けつえきのおよそ20%がのうおくられています。

のうへの血液けつえきながれが10びょう以上いじょうまると、ひとうしないます。

のう構造こうぞう

のう大脳だいのう脳幹のうかん小脳しょうのうでできています。大脳だいのう左右さゆう半分はんぶん半球はんきゅう)にかれていて、それぞれが脳葉のうようというちいさな部分ぶぶんかれています。

のうにはどのような部分ぶぶんがありますか?

のう頭蓋骨ずがいこつなかにあり、そのまわりには液体えきたいながれていて、それがのうのクッションとしてはたらいたり、のうささえたりしています。この液体えきたい髄液ずいえきといいます。この液体えきたいは、髄膜ずいまくという3そうまくなかで、のうまわりにたもたれています。

のうおおきくつぎの3つの部分ぶぶんけられます:

  • 大脳だいのうのううえほうにある主要しゅよう部分ぶぶんで、脳葉のうようという複数ふくすう部分ぶぶんかれていて、それらの脳葉のうよう思考しこう運動うんどう会話かいわ記憶きおく感情かんじょう、すべての感覚かんかくをコントロールしています。

  • 脳幹のうかん脊髄せきずいとつながっているのう一番下いちばんした部分ぶぶんで、意識いしき呼吸こきゅう血圧けつあつ心臓しんぞううごきなど、からだ大切たいせつはたらきをコントロールしています。

  • 小脳しょうのう脳幹のうかんのすぐうえにあるべつ部分ぶぶんで、からだのバランスと協調運動きょうちょううんどうをコントロールしています。

大脳だいのう左右半分さゆうはんぶんの2つの部分ぶぶんかれています。ひだり半分はんぶんからだ右側みぎがわを、右半分みぎはんぶんからだ左側ひだりがわをコントロールしています。そのため、のう左側ひだりがわ脳卒中のうそっちゅうきると、からだ右側みぎがわうごかせなくなります。

のうおおっている組織そしき

頭蓋骨ずがいこつなかで、のう髄膜ずいまくという3そう組織そしきにおおわれています。

のうはどのような仕組しくみではたらいていますか?

のうつぎのものでできています:

  • 神経細胞しんけいさいぼうとその線維せんい

のうには何百なんびゃくおくもの神経細胞しんけいさいぼうがあります。

それぞれの神経細胞しんけいさいぼうには、顕微鏡けんびきょうでしかえないほどちいさな細胞さいぼう本体ほんたい部分ぶぶんが1つだけあります:

  • 神経細胞しんけいさいぼう本体ほんたい部分ぶぶんは、栄養えいよう処理しょりして、細胞さいぼうきていけるようにするはたらきをしています。

それぞれの神経細胞しんけいさいぼう本体ほんたい部分ぶぶんには、つぎのように、細胞さいぼうはいってくる線維せんいと、細胞さいぼうからていく線維せんいがあります:

  • 信号しんごうはいってくる線維せんいは、ほかの神経細胞しんけいさいぼう感覚器官かんかくきかん受容器じゅようきという部分ぶぶんから信号しんごうります。

  • 信号しんごう線維せんいは、のう脊髄せきずいにあるほかの神経しんけい信号しんごうおくります。

  • 信号しんごう神経細胞しんけいさいぼうなかひとつの方向ほうこうにだけつたわります。

神経線維しんけいせんいとそれを信号しんごうつたわる仕組しくみは、ケーブルに電気でんき信号しんごうつたわるのとよくていますが、まったくおなじというわけではありません。実際じっさいには、神経細胞しんけいさいぼう化学物質かがくぶっしつ使つかって、信号しんごうおくります。

  • 神経線維しんけいせんい沿って、次々つぎつぎ化学変化かがくへんかこるのです。

  • 化学変化かがくへんか神経線維しんけいせんいさきまでとどくと、神経伝達物質しんけいでんたつぶっしつというべつ化学物質かがくぶっしつ放出ほうしゅつされます。

  • 神経伝達物質しんけいでんたつぶっしつは、顕微鏡けんびきょうでしかえないほどちいさなすきを、ただようように通過つうかしていき、べつ細胞さいぼう受容体じゅようたいという部分ぶぶんにぶつかります。

  • 神経伝達物質しんけいでんたつぶっしつは、その細胞さいぼう化学変化かがくへんかこします。

  • その細胞さいぼう神経細胞しんけいさいぼうなら、その細胞さいぼう線維せんい沿って、また次々つぎつぎ化学変化かがくへんかきていき、それにより信号しんごうつたわります。

1つの神経細胞しんけいさいぼうおくれる信号しんごうは1種類しゅるいだけで、たくさんの情報じょうほうつたえることはできません。しかし、のうのように何百なんびゃくおくもの神経細胞しんけいさいぼうがつながりあうと、とても性能せいのうたか情報処理じょうほうしょり装置そうちのように機能きのうすることができます。

のうにはどのような問題もんだいこりますか?

のうは、つぎのようなおおくの問題もんだいによって影響えいきょうけます:

のう神経細胞しんけいさいぼうんでしまうと、ふたたびえることができません。しかし、ちかくにあるほかののう細胞さいぼうが、んだのう細胞さいぼうわりをすることがあります。そのため、脳卒中のうそっちゅうこしたひとでは、うごいたりはなしたりする能力のうりょく回復かいふくすることがあります。回復かいふくにはなんげつもかかることがあります。

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