肺炎とはどのような病気ですか？
肺炎は肺の深いところで起こる感染症です。肺にある小さな空気の袋（肺胞）に感染が起こります。肺炎は、肺にある空気の通り道（気管支）の感染症とは異なります。空気の通り道の感染症は気管支炎と呼ばれます。
肺と気道の内部
肺炎になると：
ふつう、たんをともなうせきがでて熱があります。
胸の痛みや悪寒があったり、呼吸が苦しくなったりすることもあります。
症状はとても軽いこともあれば（「歩く肺炎」と呼ばれることもあります）、とても深刻になることもあります。
症状は、幼児や高齢者、肺に慢性閉塞性肺疾患（COPD）のようなほかの問題のある人で重くなることが多いです。
ほとんどの人は回復しますが、死んでしまうこともあります。
米国では毎年約60,000人が肺炎で亡くなっています。
肺炎の原因は何ですか？
肺炎は、たとえば次のようないろいろな種類の微生物が原因で起こる可能性があります：
ウイルス（最もよくみられます）
細菌
通常、微生物は人から人へうつります。微生物がくっついているものにさわると、それが口、鼻、のどに入り込む可能性があります。ふつう、体は微生物と戦います。しかし、微生物が肺の中に入り込んで感染を引き起こすことがあります。
肺炎の危険因子にはどのようなものがありますか？
肺炎にはどのような症状がありますか？
おとろえているように感じる
発熱と悪寒（歯がガタガタするぐらいに激しくふるえる）がある
せきがでる（たんがでる場合とそうでない場合がある）
呼吸が苦しい（十分に空気を吸い込めていないように感じる）
胸が痛い
非常に高齢の場合は、症状がほかの人と少し異なることがあります：
熱が出ないことがある
高齢の人では混乱がみられ、はっきりと考えられない可能性がある
医師はどのようにして、私が肺炎かどうかを判断しますか？
あなたが肺炎にかかっているかどうかを調べるために、医師は次のことを行います：
呼吸しているときの肺の音を聞く
ふつうは胸部のX線検査を行う
肺炎の病状が重く、入院しなければならなくなったときは、医師はふつう、血液検査とたんの検査（せきで吐き出されたものを検査室に送る）を行います。
医師は肺炎をどのように治療しますか？
医師は次のものを使って肺炎を治療します：
原因となっている微生物の種類に最適な抗菌薬（ただし、肺炎の原因となる微生物すべてを抗菌薬で殺せるわけではありません）
発熱や痛みをやわらげる薬
場合によって水分や酸素の補給
治療の約6週間後に、肺炎がなくなったかどうかを確かめるため、胸部のX線検査を行うことがあります（特にあなたがタバコを吸っていたり高齢の場合）。
ほとんどの人は治療中も家にいることができます。次のような人は、入院することがあるかもしれません：
とても幼いかとても高齢である
がんのような、ほかの深刻な健康上の問題がある
とても深刻な肺炎の症状がある
肺炎にかからないようにするにはどうすればよいですか？
あなたがタバコを吸っているなら、禁煙しましょう。
インフルエンザにかかると肺炎になる可能性があるため、インフルエンザワクチン（予防接種）の接種を毎年受けましょう。
肺炎ワクチンも接種したほうがよいかを医師にたずねましょう。肺炎ワクチンは次の人にすすめられています：
2才未満のすべての子ども
65才以上の大人
特定の健康上の問題があるかタバコを吸っているすべての年齢の人
