発作性ほっさせい上室じょうしつ頻拍ひんぱく

発作性ほっさせい上室じょうしつ頻拍ひんぱくは不整脈ふせいみゃくの一種いっしゅです。発作性ほっさせい上室じょうしつ頻拍ひんぱくでは、心拍数しんぱくすうが急きゅうに高たかくなってから、正常せいじょうにもどります。

• 上室じょうしつ頻拍ひんぱくでは、規則的きそくてきで速はやい心拍しんぱくが突然とつぜん始はじまって終おわります。

• 心臓しんぞうの拍動はくどうが速はやく感かんじたり、ドキドキしたり、息切いきぎれや胸むねの痛いたみを感かんじたりすることがあります。

• 上室じょうしつ頻拍ひんぱくは不快ふかいなものですが、ふつうは危険きけんではありません。

• 若わかい人ひとや、激はげしい運動うんどうをしているときに、最もっともよくみられます。

• 医師いしは症状しょうじょうを止とめるための薬くすりをあなたに出だすことがあります。

上室じょうしつ頻拍ひんぱくはふつう、心臓しんぞうの刺激伝導系しげきでんどうけいの異常いじょうによって起おこります。上室じょうしつ頻拍ひんぱくでは、電気でんき信号しんごうが1つのループを何度なんどもめぐってしまいます。ループをめぐる信号しんごうによって、心臓しんぞうは規則的きそくてきに拍動はくどうしますが、そのペースは毎分まいふんおよそ160～220回かいと非常ひじょうに速はやくなります。上室じょうしつ頻拍ひんぱくでは、心室しんしつより上うえの位置いちで信号しんごうがループをめぐります。心室頻拍しんしつひんぱくでは、心室しんしつにある問題もんだいが原因げんいんで異常いじょうなリズムが発生はっせいします。

上室じょうしつ頻拍ひんぱくの場合ばあい、心拍しんぱくとリズムはほぼつねに正常せいじょうです。それから突然とつぜん、期外収縮きがいしゅうしゅくが引ひき金がねになって、異常いじょうな電気でんき回路かいろができます。この異常いじょうな電気でんき回路かいろがいったんできると、心臓しんぞうの拍動はくどうがとても速はやくなります。同おなじように突然とつぜん、正常せいじょうな心拍数しんぱくすうとリズムにもどります。

ふつうは、心拍数しんぱくすうの上昇じょうしょうが突然とつぜん始はじまって終おわります。数分すうふんから数時間すうじかん続つづきます。次つぎのように感かんじることがあります：

• 心臓しんぞうの鼓動こどうが速はやくなったり、強つよくなったりする

• 力ちからが入はいらない

• 頭あたまのふらつき

• 息切いきぎれ

• 胸むねの痛いたみ

医師いしは脈みゃくをとり、次つぎのことをします：

• 心電図検査しんでんずけんさ

心電図検査しんでんずけんさは、胸むねや腕うで、脚あしにはるシールとケーブルを使つかって心臓しんぞうの電気的でんきてきな活動かつどうを測定そくていする、すぐに行おこなえて、痛いたみのない検査けんさです。

心拍数しんぱくすうを下さげるために、医師いしは次つぎのどれかを試ためすよう、あなたに指示しじすることがあります：

• 便べんを出だすときのように、いきむ

• あごの先さきの下したで首くびをさする

• 氷水こおりみずを入いれた洗面器せんめんきに顔かおを入いれる

次つぎの場合ばあいは、病院びょういんに行いってください：

• 心拍数しんぱくすうを下さげることができない

• 重おもい症状しょうじょうがある

• 心拍数しんぱくすうが速はやい状態じょうたいが20分以上ふんいじょう続つづいた

医師いしはふつう、薬くすりを直接ちょくせつ静脈じょうみゃくに投与とうよすることで、心拍数しんぱくすうをすぐに下さげることができます。