先天異常あるいは先天奇形とは、出生前の段階で生じた身体的な異常のことです。「先天」とは、「生まれたときから存在する」という意味です。(顔面、骨、関節、および筋肉の先天異常に関する序 顔面、骨、関節、および筋肉の先天異常に関する序 先天異常あるいは先天奇形とは、出生前の段階で生じた身体的な異常のことです。「先天」とは、「生まれたときから存在する」という意味です。 顔面および四肢の先天異常はかなり多くみられます。体の特定の部分、例えば口( 口唇裂または 口蓋裂[こうがいれつ])や足( 内反足)だけが侵されることがあります。多くの異常を伴う遺伝性症候群の一部である場合も... さらに読む も参照のこと。)
発育性股関節形成不全(以前は先天性股関節脱臼と呼ばれていました)は、股関節を形成する新生児の股関節窩(こかんせつか)と大腿骨の一番上(大腿骨頭)が離れる状態をいいます。多くの場合、原因は股関節窩に大腿骨頭を保持するだけの十分な深さがないことです。形成不全は片方の股関節に生じる場合もあれば両方の股関節に生じる場合もあります。
股関節形成不全の危険因子には以下のものがあります。
他の変形(足の先天異常 内反足とその他の足の異常 内反足(内反尖足)は、足と足首の形や位置がねじれる先天異常です。 先天異常あるいは先天奇形とは、出生前の段階で生じた身体的な異常のことです。「先天」とは、「生まれたときから存在する」という意味です。( 顔面、骨、関節、および筋肉の先天異常に関する序も参照のこと。) 一般的な内反足は足の後ろ側と足首が下方へ内向きになり、足の前側が内側にねじれます。ときおり、子宮内で不自然な位置に足が押さえつけられていたために異常にみえているだけの場合もあ... さらに読む や 首の問題 先天性斜頸 先天性斜頸は、頭部が出生時または出生のすぐ後に傾く先天異常です。 先天異常あるいは先天奇形とは、出生前の段階で生じた身体的な異常のことです。「先天」とは、「生まれたときから存在する」という意味です。( 顔面、骨、関節、および筋肉の先天異常に関する序も参照のこと。) 先天性斜頸の最も一般的な原因は以下のものです。 分娩時に生じた乳児の首の損傷 損傷によって、首の筋肉が損傷したり、首の筋肉に血液の貯留(血腫)ができたりすることがあります。こ... さらに読む など)がある新生児
近親者にこの病気の人がいる新生児(特に女児)
発育性股関節形成不全の診断
画像検査
すべての新生児に対して、発育性股関節形成不全のスクリーニングが行われます。この異常は、医師が一連の特殊な動きで新生児の股関節を動かすことで発見できることがあります。股関節脱臼のある新生児では、しばしば左右の脚あるいは左右の殿部がそれぞれ違ったふうにみえます。
乳児の診察時に医師が異常を発見した場合は、画像検査が必要になります。生後4カ月以下の乳児では、通常、股関節の超音波検査を行います。 生後4カ月を超えた乳児では、 X線検査 単純X線検査 X線は高エネルギーの放射線で、程度の差こそあれ、ほとんどの物質を通過します。医療では、極めて低線量のX線を用いて画像を撮影し、病気の診断に役立てる一方、高線量のX線を用いてがんを治療します(放射線療法)。 X線は単純X線検査のように単独で使用することもありますが、 CT検査などの他の手法と組み合わせて使用することもあります。( 画像検査の概要と バックグラウンド放射線も参照のこと。)... さらに読む を用いることができます。
発育性股関節形成不全の治療
パブリックハーネス
後に手術が必要になることを避けるために、発育性股関節形成不全を早期に治療することが重要です。最もよい治療法は、パブリックハーネス(リーメンビューゲル)の早期使用です。パブリックハーネスは乳児の膝を外側に広げ胸の方に引き上げた状態で固定する柔らかい治療装具です。
股関節脱臼が生後6カ月を過ぎても続いている場合は、通常、股関節部を正常な位置に固定する手術が必要になります。
3重におむつをはかせる方法(古い治療法)やパッドがついたおむつの使用はもはや勧められません。