小児の胃腸炎

執筆者:William J. Cochran, MD, Geisinger Clinic
レビュー/改訂 2021年 8月
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やさしくわかる病気事典

胃腸炎とは消化管の炎症で、嘔吐や下痢、またはその両方を引き起こします。発熱や腹部のけいれんを伴う場合もあります。

  • 胃腸炎はたいてい、ウイルス、細菌、寄生虫の感染によって起こります。

  • 感染症にかかると、嘔吐、下痢、腹部のけいれん、発熱、食欲減退が組み合わさって起こり、それによって脱水がみられます。

  • みられる症状や患児が接触したものを調べることが、診断の確定に役立ちます。

  • 胃腸炎の最善の予防策は、小児および養育者に手を洗う習慣をつけさせ、適切に保存されていない食べものおよび汚染された水を避けるよう教えることです。

  • 水分や経口補水液を与えますが、医師の診察が必要になる場合や、入院が必要になる場合さえあります。

(成人の胃腸炎については、胃腸炎を参照のこと。)

胃腸炎は小児に最も多い消化器疾患であり、ときには誤って「おなかのかぜ」と呼ばれることもあります。重症の胃腸炎では嘔吐や下痢により体液が失われるため、脱水になったり血液中の化学物質(電解質)のバランスが崩れたりします。

世界的には毎年約30億~50億例が発生していて、小児が影響を受けやすく、医療へのアクセスが容易でないことが多い国に住む5歳未満の小児において最も多くみられます。全世界で、胃腸炎による下痢と脱水のために毎年約150万~250万人もの小児が死亡しています。小児の栄養状態が良好で、質の高いケア(最も重要なのは必要に応じた輸液)を受けられる国では、それほど深刻な結果は生じません。しかし、急性胃腸炎は依然として米国で頻繁にみられる問題となっています。毎年、胃腸炎が原因の受診はおよそ150万件、入院は200,000件あり、300人が死亡しています。

小児の胃腸炎の原因

多くの胃腸炎の原因には以下のものがあります。

比較的まれな胃腸炎の原因には以下のものがあります。

まれに、アレルギー疾患が原因で胃腸炎(好酸球性胃腸炎)が起こることや、食物アレルギーによって起こることもあります。

ウイルス

米国では、胃腸炎の最も一般的な原因はウイルスです。4種類のウイルスが大半の胃腸炎を引き起こしています。最も多いのは次の2つです。

  • ノロウイルス(米国で最も多い)

  • ロタウイルス(全世界で最も多い)

これら以外のウイルスを原因とする症例は、大半がアストロウイルスまたはアデノウイルスによるものです。

通常は、保育施設や学校、その他の人混みの多い場所などで、胃腸炎にかかっている小児や胃腸炎の病原体にさらされたことのある小児から、ウイルス性の胃腸炎をうつされます。ウイルス性胃腸炎は感染力が非常に強く、特に小児から小児に簡単に広がります。

ウイルス性胃腸炎は通常、糞口感染によって広がります。糞口感染とは、感染した人の下痢便に含まれるウイルスが、別の人の口に入ることです。もちろん、便が直接口に入るわけではありません。しかし、下痢をしている小児やその養育者の手には、感染した便がついている可能性があります(特に手をしっかり洗っていない場合)。すると、その手で触れたもの(おむつ、おもちゃ、食べものなど)が感染者の便で汚染されることになります。ほかの小児がそれらのものに触れた後で、手や指を口に入れたり、口の近くを触ったりすると、ウイルスに感染する可能性があります。ウイルス性胃腸炎は、くしゃみや唾液(だえき)から感染が広がることもあります。

米国では、ロタウイルスワクチンが導入されて以来、ノロウイルスが小児を含めた全年齢層で胃腸炎の最も一般的な原因になっています。このウイルスは一般的に生後6~18カ月の小児に感染します。感染は年中起きていますが、80%が11月から4月までに発生します。大半の人は、汚染された食べものや水を摂取することで感染します。ノロウイルスは感染力が非常に強いため、人から人へと容易に感染します。クルーズ船や介護施設で起きる胃腸炎の流行は、大半がノロウイルスによるものです。

ロタウイルスは、世界中で乳児および小児における脱水を起こす重症の下痢の原因として最もよくみられます。ロタウイルスワクチンが導入されて以来、頻度は少なくなっています。通常は生後3~15カ月の乳幼児に発生します。ロタウイルスは大変感染力の強いウイルスです。感染の大半は糞口感染により起こります。感染した乳児から、大人に感染することがあります。温帯気候では、ロタウイルス感染症は冬に最も多くみられ、夏には少なくなります。熱帯気候では、1年を通じて発生する可能性があります。

アストロウイルスはあらゆる年代の人に感染しますが、通常は乳児と幼児に感染します。感染は冬に最も多く、糞口感染によって広がります。

アデノウイルスは2歳未満の小児に感染することが最も多いウイルスです。1年を通じて発生しますが、夏にやや多くなります。糞口感染で広がります。

細菌

胃腸炎の最も一般的な原因細菌としては、以下のものがあります。

小児は以下によって細菌性胃腸炎に感染します。

  • 汚染された食べものを触ったり食べたりする(特にそれが生または加熱調理が不十分な肉や卵だった場合)

  • 汚染された貝を食べる

  • 無殺菌牛乳やジュースを飲む

  • 特定の細菌をもつ動物に触れる

  • 井戸や川、プールなどで、汚染された水を飲み込む

冷蔵保存せずにそのまま置いておくと細菌が増殖するおそれのある食べものはたくさんあります(ビュッフェやピクニックにも同じ問題が潜んでいます)。ブドウ球菌という細菌は食べものを汚染し、この菌から毒素が分泌され、突然の嘔吐と下痢を引き起こすことがあります。 微生物や細菌毒素を含んだ食べものから起こる胃腸炎は食中毒と呼ばれることがあります。

小児が爬虫類(カメやトカゲ)、鳥類、両生類(カエルやサンショウウオ)に接触することでサルモネラ菌 Salmonellaに感染することがあり、まれにふれあい動物園で動物に接触して大腸菌 E. coliに感染することがあります。下痢をしているイヌやネコから細菌に感染する場合もあります。

井戸、川、親水公園、プールの汚染された水を飲み込んだり、そこで泳いだりしたとき、小児は胃腸炎に感染する可能性があります(公衆水浴病[recreational water illness]と呼ばれます)。

抗菌薬を投与された小児や、過去6~10週間に抗菌薬の治療を終えた小児が、クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile)感染症を発症することがあります( see page クロストリジオイデス(以前のクロストリジウム)・ディフィシル(Clostridioides (formerly Clostridium) difficile)腸炎)。入院していた後にクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)感染症を発症する小児もいるほか、市中で感染が起きる可能性もあります。クロストリジウム・ディフィシル(Clostridioides difficile)は現在、おそらく米国における下痢の最も一般的な起因菌となっています。

寄生虫

寄生虫(ランブル鞭毛虫クリプトスポリジウム・パルバムなど)が原因の胃腸炎は通常、汚染された水を飲むことや糞口感染(託児所で起こることが知られている)によって生じます。寄生虫の赤痢アメーバは、衛生対策が不十分な地域では血性下痢の一般的な原因となっていますが、米国ではまれです。

化学的毒性物質

胃腸炎は、毒性のある化学物質を摂取することで起こることがあります。そのような毒性物質は毒キノコなどの植物や、ある種の外来種の魚介類が生産するものです。これらを食べた小児に胃腸炎が発生する可能性があります。また、ヒ素、、水銀、カドミウムなどの化学物質で汚染された水や食べものを摂取したときにも、胃腸炎が起こります。

多くの薬剤が、下痢を引き起こします。特定の薬剤(抗菌薬や制酸薬)を投与された(あるいは誤って摂取した)小児に、胃腸炎が発生する可能性があります(コラム「薬の副作用による胃腸炎」を参照)。

薬の副作用による胃腸炎

多くの薬の副作用として、吐き気、嘔吐、下痢がよくみられます。一般的な原因薬剤としては以下のものがあります。

  • マグネシウムを主成分とする制酸薬

  • 抗菌薬

  • 化学療法薬

  • 放射線療法

  • コルヒチン(痛風用)

  • ジゴキシン(通常は心不全やある種の不整脈に対して用いられる)

  • 体内の寄生虫の除去や殺傷に用いられる薬

  • 下剤

抗菌薬関連下痢症だけでなく、抗菌薬の使用はクロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile関連下痢症の発症にもつながることがあります。

下剤の乱用は、筋力低下、嘔吐、下痢、電解質喪失、その他の不調につながる可能性があります。

薬が胃腸炎の原因になっているかどうかの判断は難しいことがあります。症状が軽い場合は、医師は薬の服用をいったん中止させて、その後再開させることができます。服用を中止すると症状が改善され、再開するとまた症状が現れる場合は、その薬が消化器症状の原因である可能性があります。胃腸炎の症状が重い場合は、医師は原因となっている薬の服用を永久的に中止するよう指導することがあります。

小児の胃腸炎の症状

胃腸炎の症状は通常、以下の組合せです。

  • 嘔吐

  • 下痢

  • 腹部のけいれん

  • 発熱

  • 食欲不振

原因にかかわらず、胃腸炎の最もよくみられる症状は、嘔吐と下痢です。胃腸炎が感染症に起因する場合、発熱することもあります。腹痛もよくみられます。

ウイルス性胃腸炎

ウイルスは水様性下痢を引き起こします。便に粘液や血液が混じることはまれです。

ロタウイルスによる症状は、乳幼児では5~7日間続きます。多くの小児で嘔吐がみられ、一部では発熱もみられます。下痢は水様性ですが、血液は含まれていません。小児の下痢は重度の脱水を引き起こす可能性が高く、死に至ることもあります。

ノロウイルスは、小児では下痢よりも嘔吐を引き起こすことが多く、症状が続くのは1~2日だけです。小児では差し込むような腹痛がみられるほか、発熱、頭痛、筋肉痛がみられることもあります。

アデノウイルスは、下痢が始まった1~2日後に軽度の嘔吐を引き起こします。下痢は1~2週間続きます。

アストロウイルスによる症状は、軽症のロタウイルス感染症と似ています。

細菌性胃腸炎

細菌は、発熱と血性下痢を引き起こすことが多く、一部の最近は差し込むような腹痛を引き起こします。大腸菌(E. coli)の一部の菌株や赤痢菌属(Shigella)など、特定の種類の細菌は溶血性尿毒症症候群と呼ばれる合併症を引き起こす毒素を作ることができ、それにより重度の貧血と急性腎障害が起きる可能性があります。

寄生虫性胃腸炎

寄生虫は典型的に長期間続く下痢を引き起こし、下痢が現れたり治まったりすることもあります。下痢に血が混じることは通常ありません。寄生虫の感染症による下痢が長く続いている小児は、激しく疲労し、体重が減少することがあります。

胃腸炎の合併症

重症の胃腸炎で最も多い合併症は脱水(体内の水分が少なすぎる状態)です。嘔吐と下痢によって大量の水分が失われると脱水が起きます。軽い脱水になると小児は飲みものを欲しがりますが、重篤な脱水の場合は元気がなくなったり、怒りっぽくなったり、ぐったりしたり(嗜眠[しみん])します。

年長児と比べて乳児では、脱水や重篤な副作用がはるかに起こりやすくなります。脱水を起こした乳児は、すぐに治療が必要です。

直ちに治療が必要になる乳児の脱水の危険徴候には、以下のものがあります。

  • 頭部の柔らかい部分がへこんでいる

  • 両目がくぼんでいる

  • 泣いているのに涙が出ない

  • 口が乾燥している

  • 尿の量が少ない

  • 覚醒レベルおよび活力が低下している(嗜眠)

しかし、おむつを付けた小児が頻繁に水様便を繰り返す場合には、生産されている尿量を把握するのが困難な可能性があります。年長児では尿量の減少や強いのどの渇きを特定することがより容易になります。

小児の胃腸炎の診断

  • 症状、小児の病歴、身体診察

  • ときに便検査

胃腸炎の診断は、小児の症状と、小児が何に接触したかを親から聞いて得られた情報に基づいて下されます。

胃腸炎の診断は通常は症状だけで明らかですが、その原因はしばしば不明です。ときには、家族が最近似た症状を起こしていることがあります。汚染された水や加熱調理が不十分な食べもの、腐敗した食べもの、または汚染された食べもの(生の魚介類や冷蔵庫から出して長時間放置されたマヨネーズなど)まで、胃腸炎の原因をたどれることもあります。最近の旅行(特に一部の国)や最近の抗菌薬の使用も、医師にとって原因への手がかりになることがあります。

ほとんどの胃腸炎は短期間で治るため、診断のための検査が必要になることはあまりありません。しかし症状が重い場合や48時間以上持続する場合は、検査室で便のサンプルを調べて、白血球や細菌、ウイルス、寄生虫の有無を調べることがあります。合併症の徴候を調べるために、血液検査も行うことがあります。

小児の胃腸炎の予防

ロタウイルス感染症を予防するワクチンが2種類あり、乳児に推奨されている予防接種スケジュールに組み込まれています。当初のワクチンとは異なり、現在の経口ロタウイルスワクチン腸重積(深刻な腸の問題)との関連は認められていません。ロタウイルスワクチンにより、米国ではロタウイルス感染症が約80%減少しました。

年齢が十分な小児には、手洗いの習慣をつけ、適切に保存されていない食べものや汚染された水を避けるように教えるべきです。よくいわれているように、冷たい食べものは冷たく、温かい食べものは温かくしておくとよいでしょう。冷蔵保存されていない調理済みの食べものは、1時間以内に食べるようにします。

ほかにも、母乳哺育は乳児において胃腸炎の予防に役立つ簡単で効果の高い方法です。母乳で育てられている乳児は、人工乳で育てられている乳児と比べて、胃腸炎の発生率が著しく低いです。人工乳栄養児に対しては、哺乳びんを用意する前に、養育者は石けんと水で徹底的に手を洗う必要があります。おむつを替えた後も丁寧に手を洗うようにします。 おむつを交換する場所は、新しく作った家庭用漂白剤の希釈液(60ミリリットルを約3.8リットルの水で希釈)で定期的に消毒するようにします。下痢を起こしている小児は、症状がなくなるまで託児所に通わせてはいけません。赤痢菌属(Shigella)の細菌や血性下痢を引き起こす大腸菌(E. coli)に感染している小児も、便検査で2回連続で陰性が確認されるまで託児所に通わせてはいけません。

親が小児に、たとえ少量でも頻繁に水分を飲むよう促すことにより、脱水を防ぐことができます。

免疫機能が低下してる乳児や小児は爬虫類、鳥類、両生類に触れさせないようにするべきで、これは、これらの動物が典型的にはサルモネラ属(Salmonella)の細菌を保有していて、このような小児では感染時の症状がより重度になるからです。

親は、子どもに下痢がみられる場合、公共の場で泳がせないようにすることで、公衆水浴病を防ぐことができます。おむつを付けている小児では、便が出ていないかを頻繁に確認し、おむつの交換は水辺やプールなどに近くない場所で行うようにします。親は、泳ぐときに水を飲み込まないように子どもに教える必要があります。

知っていますか?

  • 全世界で、胃腸炎による下痢で毎年約150万~250万人もの小児が死亡しています。

小児の胃腸炎の治療

  • 水分や補水液

  • まれに一部の感染症に対し抗菌薬

  • まれに嘔吐や下痢を抑えるための薬剤

胃腸炎に対して必要な治療は通常、床上安静と十分な水分補給だけです。

小児が胃腸炎にかかったら、親は小児の水分摂取の状況をモニタリングする必要があります。下痢を止める薬や抗菌薬が投与されることがありますが、これらは特定の状況においてのみ、医師の指示のもと行われます。

水分補給

たとえ1回に飲む量が少量でも、頻繁に水を飲むよう小児に促すとよいでしょう。乳児には、経口補水液(薬局やスーパーで粉末や液体として販売されています)とともに母乳や人工乳も与え続けます。乳児や幼児にはジュース、ソーダ、炭酸飲料、お茶、スポーツドリンク、カフェインの入った飲みものを与えてはいけません。このような飲みものは、砂糖の含有量が多すぎることがあるため、下痢を悪化させるおそれがあります。一方、体から失われたため補わなければならない塩分(電解質)の含有量は少なすぎます。青年の場合には、ジュースやソーダよりも糖分の少ないスポーツドリンクがよいでしょう。しかし、経口補水液と比べると、電解質の含有量は少なくなります。真水は塩分が含まれていないため、年齢にかかわらず小児における脱水の治療には理想的ではありません。

嘔吐がみられる小児には、脱水を予防するために少量の水分を頻繁に与えるようにします。親はほんの数口ずつでも小児に水分を与えなければなりません。与えた水分を吐かないようであれば、10~15分おきに水分を繰り返し与えます。1時間ほど経過した時点で、与える量を30~60ミリリットルに増やし、それでも吐かなければさらに量を増やします。1回に飲む量が増えたら、与える回数を1時間に1回程度に減らします。水分は急速に吸収されます。したがって、飲んでから10分以上経過した後に吐いた場合には、その水分の大半は吸収されているため、その後も水分を与え続けます。24時間に与えるべき水分量は小児の年齢および体重によって異なりますが、一般には小児の体重1キログラムに対して約100~165ミリリットルです。小児の嘔吐や下痢が治まってきたら、翌日からは普通に近い食事を与えるようにします。電解質溶液は、栄養不足に関連した問題が生じる可能性があるため、それだけを24時間以上続けて投与してはいけません。

下痢はあってもほとんど嘔吐がみられない小児には、下痢で失われた水分を補うため水分を多く与えるようにします。しかし、嘔吐がみられる小児とは異なり、より多くの水分を一度に飲ませることができ、普通の食事を与えることができます。しかし下痢がひどい場合は、乳製品(乳糖を含むもの)の摂取量を減らした方がよいこともあります。重度の胃腸炎では小児の乳糖吸収能力が低下して、下痢がますますひどくなることがあります。

ほんの数口分の水分も胃にとどめておけない場合や、重度の脱水の徴候(嗜眠、口腔乾燥、涙が出ない、6時間以上排尿がないなど)がみられる場合は危険であり、すぐに医師の診察を受けなければなりません。このような徴候がない小児でも、症状が1~2日以上続く場合には診察を受ける必要があります。脱水が重度の場合には、静脈からの水分補給(輸液)が行われることもあります。

ロペラミドなどの下痢止め薬は、18歳未満の小児には使用すべきではありません。

重度の嘔吐がみられる小児には、医師は嘔吐を軽減する特定の薬剤(オンダンセトロンなど)を経口または静脈から投与することがあります。

ウイルスに感染して胃腸炎が起こっている場合には、抗菌薬は効きません。抗菌薬は、胃腸炎の原因が抗菌薬に反応することが知られている特定の細菌(赤痢菌属[Shigella]やカンピロバクター属[Campylobacter]など)である場合にのみ投与されます。

寄生虫の感染症に対しては、特定の薬剤(メトロニダゾールやニタゾキサニド(nitazoxanide)など)が使用されます。

プロバイオティクス

プロバイオティクスは、普段から体内に存在する細菌などの微生物のうち、他の体によい細菌の増殖を促進する働きがあるものです。食品中にも含まれているほか、サプリメントとして摂取することもできます。乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)(通常はヨーグルトに含まれています)などのプロバイオティクスは、発症後すぐに摂取を開始すれば、下痢の期間をわずかに短縮できることがあります(おそらく1日程度)。しかし、輸液や入院が必要になるような胃腸炎のより重篤な合併症はプロバイオティクスではおそらく防げません。

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