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まぶたの内反と外反

執筆者:

James Garrity

, MD, Mayo Clinic College of Medicine and Science

レビュー/改訂 2022年 5月
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やさしくわかる病気事典
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まぶたの内反(眼瞼[がんけん]内反)は、まぶたが眼の方向、つまり内側に反転(内反)した状態で、まつ毛が眼球にあたります。まぶたの外反(眼瞼外反)は、まぶたが外側に反転した状態で、まぶたの縁は眼球には触れません。

正常なまぶたは、上下がしっかりと閉じて眼を損傷から守り、涙が蒸発するのを防いでいます。上下いずれかのまぶたの縁が内側に反転する(内反)と眼球にまつ毛があたり、そのため角膜に潰瘍(かいよう)や瘢痕(はんこん)ができることがあります。上下いずれかのまぶたの縁が外側に反転する(外反)と、上下のまぶたがぴったりと合わなくなり、涙が眼球に広がりません。

これらの状態は、高齢者(一般に加齢に伴い皮膚組織がたるむために起こります)のほか、感染症、手術、もしくはけがによって眼の状態が変化している人、または 眼瞼けいれん 眼瞼けいれん 眼の周りの筋肉がけいれんすることを眼瞼けいれんといいます。 眼瞼けいれんの原因は多くの場合不明です。男性よりも女性に多く、家族内で発生する傾向があります。ときに眼の他の病気( さかさまつ毛、 眼の異物、 ドライアイなど)や、神経系の病気( パーキンソン病など)が原因になることがあります。 眼瞼けいれんでは、まばたきをしたり眼を閉じたりすることが制御できないという症状がみられます。重度の場合は、眼を開けることができなくなります。疲労や明る... さらに読む がある人により多くみられます。 ベル麻痺 ベル麻痺 ベル麻痺(顔面神経麻痺の一種)は、第7脳神経(顔面神経)の機能不全を原因とする、顔の片側の筋肉に起こる突然の筋力低下または麻痺のことです。顔面神経は顔面の筋肉を動かし、唾液腺と涙腺を刺激し、舌の前方3分2の部分で味覚を感じることを可能にし、聴覚に関わる筋肉を制御しています。 原因は、ウイルス感染症または自己免疫疾患によって顔面神経が腫れることです。 最初は耳の後ろに痛みが感じられ、その後、顔の片側に筋力低下または完全な麻痺が生じ、舌の同... さらに読む がある人には、まぶたの外反も起こることがあります。

まぶたの内反と外反の症状

まぶたの内反および外反は、ともに眼を刺激し、眼に何かが入っているような感覚(異物感)、涙目、眼が赤くなるといった症状を引き起こします。

まぶたの内反と外反の診断

  • 症状と医師の診察

医師は、症状と身体診察の結果に基づいてまぶたの内反や外反の診断を下します。

まぶたの内反と外反の治療

  • 人工涙液と眼軟膏

  • ときに手術

まぶたの内反および外反では、人工涙液および潤滑剤の入った眼軟膏を終夜使用することで、眼のうるおいを保ち、刺激を和らげることができます。まぶたの内反や外反に対して手術を行うこともあります。例えば、眼の損傷(内反による角膜潰瘍など)が起こりそうな場合やすでに起こっている場合に視力を守るため、不快感を解消するため、または外見上の理由などから手術が行われます。

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