多くの場合、日光のあたる部分の皮膚にできますが、どこにでも発生する可能性があります。
多くのがんが発生する場合もあれば、少数しか発生しない場合もあります。患部の皮膚は赤褐色で、表面に鱗屑(うろこ状のくず)とかさぶたができ、平坦で、 乾癬 乾癬 乾癬(かんせん)は、1つまたは複数の盛り上がった赤い斑が生じる、再発を繰り返す慢性の病気で、それらの斑は銀白色の鱗屑(うろこ状のくず)を伴い、正常な皮膚との境界ははっきりしています。 免疫系の問題が関わっている可能性があり、遺伝的に乾癬を生じやすい人もいます。 特徴的な鱗屑または赤い斑が全身のあらゆる部分に様々な大きさで生じますが、特に肘、膝、頭皮によくみられます。 この病気の治療は、皮膚に塗る薬剤(外用薬)、紫外線照射(光線療法)、内... さらに読む や 皮膚炎 皮膚炎の概要 皮膚炎は皮膚の上層に起きた炎症で、かゆみ、水疱、発赤、腫れを生じ、多くの場合、じくじくしてかさぶたになり、鱗屑(うろこ状のくず)が生じます。 原因として分かっているものには、皮膚の乾燥、特定の物質への接触、特定の薬、静脈瘤などがあります。 典型的な症状には、かゆみを伴う赤い発疹、鱗屑、ただれ、じくじく、かさぶたなどがあります。 診断は一般的には症状に基づいて下され、皮膚テストもしくは皮膚生検の結果、または原因として疑われる薬(被疑薬)や... さらに読む 、一部の真菌感染症(白癬またはたむし 皮膚糸状菌症(白癬、たむし)の概要 皮膚糸状菌症は、数種類の真菌によって引き起こされる皮膚および爪の真菌感染症で、感染部位によって分類されています。皮膚糸状菌による感染症は、たむしや白癬と呼ばれることもあります。 皮膚糸状菌症の症状は、発疹、鱗屑(りんせつ)、かゆみなどです。 診断では通常、患部を診察するとともに、皮膚または爪のサンプルを顕微鏡で観察するほか、ときに培養検査を行います。 抗真菌薬を患部に直接塗ったり、内服したりすることで、通常は治癒します。... さらに読む と呼ばれます)による皮疹のように見えることもあります。
ボーエン病の診断
生検
ボーエン病の診断を確定するには 生検 生検 皮膚の病気には、医師が皮膚を観察しただけで特定できるものが数多くあります。全身の皮膚の診察には、頭皮、爪、粘膜の診察も含まれます。ときに、皮膚の一部を詳細に観察するために、手持ち式の拡大鏡やダーモスコープ(拡大レンズと内蔵式のライトを備えた器具)を使用することもあります。 診断につながる特徴としては、皮膚に現れている異常部分の大きさ、形、色、部位に加え、その他の症状や徴候の有無があります。皮膚の異常の広がりを調べるため、しばしば衣服をす... さらに読む を行うのが標準の手順になっています。この検査では、皮膚から少量の腫瘍組織を採取し、顕微鏡で調べます。
ボーエン病の予防
有棘細胞がんには紫外線への曝露が関係していると考えられるため、医師は幼児期から紫外線を浴びる量を減らすためいくつかの対策を推奨しています。
日光を避ける 日光を避ける 日焼けは、強い紫外線を短時間で浴びた(急性曝露)結果として起こります。 紫外線を浴びすぎると、日焼けが生じます。 日焼け(サンバーン)が起こると、皮膚は赤くなって痛み、ときに水疱が現れたり、発熱や悪寒が生じたりすることもあります。 日光を浴びすぎないようにし、日焼け止めを塗ることで、日焼けを予防することができます。 冷水湿布、保湿剤、および非ステロイド系抗炎症薬により、日焼けが治るまで痛みを和らげることができます。 さらに読む :例えば、屋外では日陰に入る、午前10時から午後4時まで(日光が最も強くなる時間帯)の屋外活動を減らす、日光浴や日焼けマシーンの利用を控える
日焼け止めを使用する 日焼け止め 日焼けは、強い紫外線を短時間で浴びた(急性曝露)結果として起こります。 紫外線を浴びすぎると、日焼けが生じます。 日焼け(サンバーン)が起こると、皮膚は赤くなって痛み、ときに水疱が現れたり、発熱や悪寒が生じたりすることもあります。 日光を浴びすぎないようにし、日焼け止めを塗ることで、日焼けを予防することができます。 冷水湿布、保湿剤、および非ステロイド系抗炎症薬により、日焼けが治るまで痛みを和らげることができます。 さらに読む :紫外線防御指数(SPF)30以上で紫外線A波とB波に対する防御効果のあるものを指示通りに使用し、2時間毎に、また泳いだ後と汗をかいた後にも塗り直す(ただし、日光を浴びる時間を増やすことを目的に日焼け止めを使用してはならない)
ボーエン病の治療
がんの切除
がんの切除は、診療所でがんの部分を削り取って電気針で焼き切る(掻爬[そうは]および電気乾固と呼ばれる方法)か、手術による切除で行います。患部の皮膚を極度の低温(凍結手術)、電流(電気焼灼術)、または 化学療法薬 化学療法とがんに対する他の全身療法 全身療法とは、がんに対して直接行うのではなく、身体全体に影響を及ぼす治療法です。化学療法は全身療法の一種であり、薬物を用いてがん細胞を死滅させるか、または増殖を阻止します。 がんの全身療法には次のようなものがあります。 ホルモン療法 化学療法(抗がん剤) 分子標的療法 さらに読む にさらすことで、がんを破壊することもあります。
さらなる情報
以下の英語の資料が役に立つかもしれません。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。
米国がん協会:基底細胞がんと有棘細胞がん(American Cancer Society: Basal and Squamous Cell Skin Cancer):検出、予防、治療選択肢、その他の資源を含めた皮膚がんに関する情報
皮膚がん財団:有棘細胞がん(The Skin Cancer Foundation: Squamous cell carcinoma):検出、予防、治療選択肢、その他の資源を含めた有棘細胞がんに関する情報