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肺疾患の診断に関する序

執筆者:

Rebecca Dezube

, MD, MHS, Johns Hopkins University

レビュー/改訂 2021年 5月
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呼吸器系は、鼻と口から始まり、気道から肺へと続きます。空気は鼻と口から呼吸器系へと入り、のど(咽頭)を下って、声帯がある喉頭を通過します。喉頭の入り口は小さなふたのような組織(喉頭蓋[こうとうがい])で覆われており、ものを飲み込むときにはこれが自動的に閉じて、食べものや飲みものが気道に入るのを防ぎます。(呼吸器系の概要 呼吸器系の概要 人間の体は生きていくために、十分なエネルギーを生み出す必要があります。このエネルギーは、酸化という過程で、食物中の分子を燃やす(食物中の分子が酸素と結合する)ことによって生み出されます。酸化の過程では、炭素と水素が酸素と結合し、二酸化炭素と水ができます。このように、酸素を消費し、二酸化炭素を生成することは生命維持に不可欠な働きです。そのた... さらに読む も参照のこと。)

医師は症状に基づいて、肺または気道の異常を疑います。肺疾患の症状はしばしば呼吸に影響を及ぼし、以下の症状がみられる場合があります。

体の他の部位に影響を及ぼす症状は、肺疾患の存在を示唆している場合もあります。肺疾患がある人には以下がみられることがあります。

ほかにも全身性の症状、例えば発熱、筋力低下、疲労、全身のだるさや不快感(けん怠感)などが、肺や気道の病気を反映していることがあります。せきや喘鳴などの一部の症状が、肺疾患を示している場合もあります。 重症筋無力症 重症筋無力症 重症筋無力症は、神経と筋肉の間の信号伝達が妨げられる自己免疫疾患で、筋力低下の発作を引き起こします。 重症筋無力症は免疫系の機能不全の結果として起こります。 通常は、まぶたの下垂と複視が起こるほか、筋肉を使うと、その筋肉に異常な疲労が起こり、休ませると回復します。 診断を確定するためには、アイスパックや安静によってまぶたの下垂が軽減するか... さらに読む ギラン-バレー症候群 ギラン-バレー症候群(GBS) ギラン-バレー症候群は、筋力低下を引き起こす多発神経障害の一種で、筋力低下は通常は数日から数週間かけて悪化し、その後は自然にゆっくりと改善するか正常に戻ります。治療を行えば、もっと早く回復します。 ギラン-バレー症候群は、自己免疫反応によって引き起こされると考えられています。 通常、筋力低下は両脚で最初に起こり、それから体の上の方に広がり... さらに読む といった、神経または筋肉に影響を及ぼす病気は、呼吸筋の筋力低下や肺の症状を引き起こします。

呼吸器症状には、軽微なもの(かぜによるせきなど)もあれば、生命を脅かすもの(重度の呼吸困難など)もあります。

肺疾患の診断では、症状の特徴と発生パターンが参考になります。

肺疾患を示唆する症状がみられる場合、医師は症状とその他の重要な要因(病歴 肺疾患に関する病歴聴取と身体診察 まず医師は症状について尋ねます。胸の圧迫感または痛み、安静時または運動時の息切れ( 呼吸困難)、せき、 せきに伴うたんまたは血液の排出(喀血)、 喘鳴などがあれば、肺や気道の病気が疑われます。より全身的な症状、例えば発熱、筋力低下、疲労、全身のだるさや不快感(けん怠感)などが、肺や気道の病気を反映していることもあります。... さらに読む )について具体的な質問をします。通常は 身体診察 肺疾患に関する病歴聴取と身体診察 まず医師は症状について尋ねます。胸の圧迫感または痛み、安静時または運動時の息切れ( 呼吸困難)、せき、 せきに伴うたんまたは血液の排出(喀血)、 喘鳴などがあれば、肺や気道の病気が疑われます。より全身的な症状、例えば発熱、筋力低下、疲労、全身のだるさや不快感(けん怠感)などが、肺や気道の病気を反映していることもあります。... さらに読む も行って体のすべての器官系を評価しますが、特に呼吸器系を重点的に診察します。病歴と診察の結果によっては、診断を確定するために診断検査が必要になることがあります。

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