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市中肺炎

執筆者:

Sanjay Sethi

, MD, University at Buffalo, Jacobs School of Medicine and Biomedical Sciences

最終査読/改訂年月 2018年 9月
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市中肺炎は、病院外の人に発生する肺の感染症です。

  • 多くの細菌、ウイルス、真菌が原因となります。

  • 肺炎で最もよくみられる症状は、たんがからんだせきですが、胸痛、悪寒、発熱、息切れもよくみられます。

  • 医師は、聴診器で肺の音を聞き、胸部X線写真を見て、市中肺炎を診断します。

  • 肺炎の原因と考えられる微生物に応じて、抗菌薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬が使用されます。

原因

細菌、ウイルス、真菌、寄生虫など、多くの微生物が市中肺炎を引き起こします。ほとんどの場合、肺炎を引き起こした微生物が具体的に特定されることはありません。しかし、通常は、患者の年齢やその他の要因(同時に他の病気を抱えていないかなど)によって、可能性が高い原因微生物を予想することができます。市中肺炎という病名は一般に、比較的多くみられる細菌やウイルスによって引き起こされた肺炎に対して使用されます。

「歩く」肺炎というのは医学用語ではありませんが、市中肺炎のうち、床上安静や入院を必要としない、軽度の病気を指すのに用いられます。なかには、仕事に行ったり、その他の日常活動に従事できるほど元気な患者さえいます。原因はほとんどの場合、ウイルス性肺感染症か、肺炎マイコプラズマ Mycoplasma pneumoniaeまたは肺炎クラミジア Chlamydophila pneumoniaeによる細菌感染症です。

肺炎を引き起こす細菌

市中肺炎を引き起こす最も一般的な細菌は以下のものです。

  • 肺炎球菌 Streptococcus pneumoniae

  • インフルエンザ菌 Haemophilus influenzae

  • 肺炎クラミジア Chlamydophila pneumoniae

  • 肺炎マイコプラズマ Mycoplasma pneumoniae

インフルエンザ菌 インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)感染症 グラム陰性細菌の一種であるインフルエンザ菌 Haemophilus influenzaeは、気道の感染症を引き起こし、それが他の臓器に広がることもあります。 この感染症はくしゃみ、せき、接触によって広がります。 この細菌は中耳の感染症や副鼻腔炎のほかにも、髄膜炎や喉頭蓋炎、さらには呼吸器感染症など、より重篤な感染症を引き起こします。 血液や感染組織のサンプル中でこの細菌が特定されれば、診断が確定します。... さらに読む による肺炎は、成人にも起こりますが、小児により多くみられます。しかし、インフルエンザ菌 H. influenzaeに対する小児への予防接種が定期的に行われるようになってから、小児における感染は著しく減少しています。インフルエンザ菌 H. influenzaeによる肺炎は、慢性閉塞性肺疾患 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 慢性閉塞性肺疾患は、気道が狭くなる状態(閉塞)が持続する病気で、肺気腫や慢性閉塞性気管支炎、またはその両方に伴って発生します。 この病気の原因として最も重要なのは、紙巻きタバコの喫煙です。 この病気になると、せきが出て、やがて息切れが現れます。 診断は、胸部X線検査と肺機能検査によって下されます。... さらに読む 慢性閉塞性肺疾患(COPD) (COPD)や気管支拡張症 気管支拡張症 気管支拡張症は、気道の壁が損傷を受けて、呼吸の管や気道の一部(気管支)が広がったまま元に戻らない状態(拡張症)です。 最も一般的な原因は、重度の呼吸器感染症や繰り返す呼吸器感染症で、これは肺または免疫系にすでに異常がある人によくみられます。 ほとんどの患者に慢性的なせきがみられ、せきとともに血が出たり、胸痛が現れたり、肺炎を繰り返したりす... さらに読む などの慢性肺疾患がある成人に、より多くみられます。

肺炎クラミジア クラミジア感染症とその他の感染症 クラミジア感染症には、クラミジア・トラコマチス Chlamydia trachomatisという細菌により生じる、尿道、子宮頸部、直腸の性感染症などがあります。これらの細菌は、白眼の部分を覆う膜(結膜)やのどにも感染します。ウレアプラズマ属 Ureaplasmaやマイコプラズマ属 Mycoplasmaなどの他の細菌が尿道の感染症を引き起こすこともあります。 症状には、陰茎や腟からの分泌物、排尿時の痛みや頻尿などがあります。... さらに読む クラミジア感染症とその他の感染症 は、5~35歳の健康な人に発生する肺感染症として、2番目に多い原因です。肺炎クラミジア C. pneumoniaeは、家族内、学生寮、軍事キャンプなどにおける呼吸器感染症の流行の原因となることがよくあります。この細菌による肺炎が重症化することはまれで、入院が必要になることもほとんどありません。オウム病クラミジア Chlamydia psittaciによる肺炎(オウム病 まれなタイプの肺炎「オウム病」について 市中肺炎は、病院外の人に発生する肺の感染症です。 多くの細菌、ウイルス、真菌が原因となります。 肺炎で最もよくみられる症状は、たんがからんだせきですが、胸痛、悪寒、発熱、息切れもよくみられます。 医師は、聴診器で肺の音を聞き、胸部X線写真を見て、市中肺炎を診断します。 肺炎の原因と考えられる微生物に応じて、抗菌薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬が使用されます。 さらに読む )は、別の種類のクラミジアが原因となるまれな感染症で、鳥を飼っている人や鳥と接触する機会の多い人に発生します。

肺炎マイコプラズマ クラミジア感染症とその他の感染症 クラミジア感染症には、クラミジア・トラコマチス Chlamydia trachomatisという細菌により生じる、尿道、子宮頸部、直腸の性感染症などがあります。これらの細菌は、白眼の部分を覆う膜(結膜)やのどにも感染します。ウレアプラズマ属 Ureaplasmaやマイコプラズマ属 Mycoplasmaなどの他の細菌が尿道の感染症を引き起こすこともあります。 症状には、陰茎や腟からの分泌物、排尿時の痛みや頻尿などがあります。... さらに読む クラミジア感染症とその他の感染症 による感染症は、肺炎クラミジア C. pneumoniaeによる感染症と非常によく似ています。肺炎マイコプラズマ M. pneumoniaeによる肺炎は、年長児から40歳未満の成人によくみられ、学校、学生寮、兵舎など、人が多く集まる環境で生活する人に特によくみられます。重症化することはまれですが、症状は数週間、長ければ数カ月続くことさえあります。

レジオネラ・ニューモフィラ レジオネラ(Legionella)感染症 レジオネラ(Legionella)感染症は、レジオネラ・ニューモフィラ Legionella pneumophilaというグラム陰性細菌によって引き起こされる感染症で、たいていは肺が侵され、肺炎やインフルエンザ様症状がみられます。 汚染された水がシャワーやエアコンから飛び散り、その飛沫を吸い込むことで感染することがよくあります。 症状には、発熱、悪寒、筋肉痛、呼吸困難、呼吸時の痛みがあります。... さらに読む は、インフルエンザ様の症状を伴う肺炎を引き起こし、ときにレジオネラ症とも呼ばれます。この感染症は、肺炎全体の約1~8%を占め、病院内で感染し死に至る肺炎の約4%を占めます。レジオネラ菌 Legionellaは水の中に生息しており、空調設備やシャワーなどの給水設備を通じて広がり、主にホテルや病院における集団発生につながっています。人から人へ直接感染した例は確認されていません。

黄色ブドウ球菌 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)感染症 黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureusは多くの一般的なブドウ球菌の中で最も危険とされています。このグラム陽性の球状細菌(球菌)は、しばしば皮膚感染症を引き起こしますが、肺炎、心臓弁の感染症、骨の感染症を引き起こすこともあります。 これらの細菌は、感染者と直接接触したり、汚染された物を使用したり、くしゃみやせきによって飛び散った飛沫を吸引することで感染します。... さらに読む 黄色ブドウ球菌(<i>Staphylococcus aureus</i>)感染症 は一部の抗菌薬に耐性を示す肺炎を引き起こします。この細菌は、市中感染型メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus(CA-MRSA)として知られており、重度の肺炎を引き起こすことがあり、主に若い成人にみられます。2000年以降、黄色ブドウ球菌 S. aureusによる市中肺炎の数が増えましたが、それでもまだまれではあります。

肺炎を引き起こすウイルス

市中肺炎を引き起こす一般的なウイルスには以下のものがあります。

水痘 水痘(水ぼうそう) 水痘とは、水痘帯状疱疹ウイルスによる、感染力が非常に強いウイルス感染症で、かゆみのある特徴的な発疹が現れます。発疹は小さな斑点で、盛り上がったり、水疱(水ぶくれ)を形成したり、かさぶたができたりします。 水痘はほとんどが小児に起こりますが、水痘ワクチンのおかげで発生数は大幅に減少しています。 発疹が現れる前に、軽い頭痛、中等度の発熱、食欲低下、全身のだるさがみられます。 診断は症状(特に発疹)に基づいて下されます。... さらに読む の原因となる水痘ウイルスも、肺感染症を引き起こすことがあります。ハンタウイルス ハンタウイルス感染症 ハンタウイルス感染症は、げっ歯類を介して人間に広がるウイルス性の病気です。ハンタウイルスは、肺(せきと息切れ)や腎臓(発疹、腹痛、場合により腎不全)に重度の感染症を引き起こすことがあります。 ハンタウイルスは感染したげっ歯類やその糞に触れることで感染します。 感染はまず突然の発熱、頭痛、筋肉痛、ときには腹部の症状で始まり、その後せきと息切れ、または発疹と腎臓の症状が現れます。... さらに読む 重症急性呼吸器症候群 重症急性呼吸器症候群(SARS) コロナウイルスは、かぜから致死的な肺炎まで様々な重症度の呼吸器疾患を引き起こす一群のウイルスです。 コロナウイルスには様々な種類があります。その多くが動物に病気を引き起こしますが、7種類のコロナウイルスは人間に病気を引き起こすことが知られています。 これら7種類のヒトコロナウイルス感染症のうち4種類は、かぜの症状を引き起こす軽症の上気道疾患に関係するウイルスです。 しかし、7つのヒトコロナウイルス感染症のうち3つは、より重症になる可能性... さらに読む (SARS)も、ウイルス性肺炎の原因となります。ときにウイルスによる肺感染症の後、続いて細菌性肺炎が発生することがあります。

肺炎を引き起こす真菌

市中肺炎を引き起こす真菌には以下のものがあります。

あまり一般的ではありませんが、ブラストミセス・デルマティティジス Blastomyces dermatitidisブラストミセス症 ブラストミセス症 ブラストミセス症は、ブラストミセス・デルマティティジス Blastomyces dermatitidisという真菌によって主に肺に起こる感染症です。 発熱、悪寒、大量発汗のほか、ときに胸痛、呼吸困難、せきが起こります。 感染症が皮膚、骨、性器と尿路、髄膜(脳と脊髄を覆う組織)に広がり、腫れ、痛みなどの症状を引き起こすこともあります。 原因菌を含むたんや感染組織のサンプルを採取して培養検査を行うとともに、胸部X線検査を行います。... さらに読む ブラストミセス症 )やパラコクシジオイデス・ブラジリエンシス Paracoccidioidesbraziliensisパラコクシジオイデス症 パラコクシジオイデス症 パラコクシジオイデス症は、パラコクシジオイデス・ブラジリエンシス Paracoccidioides brasiliensisという真菌によって引き起こされる感染症です。 土壌中で生育するこの真菌の胞子が人の肺に吸い込まれることがあります。 ほとんどの人では何の症状も現れませんが、症状が現れる場合は、通常は菌を吸い込んでから数年後にみられます。 パラコクシジオイデス症は通常、せき、発熱、息切れ、呼吸困難を引き起こしますが、びらん、リンパ節... さらに読む )などの真菌が原因となることもあります。ニューモシスチス・イロベチイ Pneumocystis jiroveciiは、HIV ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症とは、ある種の白血球を次第に破壊し、後天性免疫不全症候群(エイズ)を引き起こすことのあるウイルス感染症です。 HIVは、ウイルスやウイルスに感染した細胞を含む体液(血液、精液、腟分泌液)と濃厚に接触することで感染します。 HIVはある種の白血球を破壊し、感染症やがんに対する体の防御機能を低下させます。... さらに読む ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症 に感染した人や易感染状態 易感染状態にある人の肺炎 肺炎は肺の感染症です。免疫機能が低下している人または免疫系に異常がある人(例えば、エイズ、がん、臓器移植、特定の薬剤の使用による)では、しばしば、健康な人とは異なる原因微生物によって肺炎が引き起こされます。 免疫機能が低下していると、健康な人にはほとんど病気を引き起こすことのない微生物が原因で肺炎が発生することがあります。 その症状は多様ですが、息切れ、せき、発熱などがあります。... さらに読む にある人における肺炎の一般的な原因です。

肺炎を引き起こす寄生虫

先進国で市中肺炎を引き起こす寄生虫としては、以下のものがあります。

まれなタイプの肺炎「オウム病」について

オウム病は、オウム病クラミジア Chlamydia psittaci(主にオウム、コンゴウインコ、パラキート、ボタンインコなどの鳥に存在する細菌)によって発生するまれな肺炎です。他に、ハト、スズメ、ニワトリ、シチメンチョウなどの鳥にも、この細菌がみられます。

通常、感染している鳥の羽や糞に由来する粒子を吸い込むことで感染します。また、感染している鳥にかまれて感染することもあり、まれに、せきで飛んだ飛沫によって人から人へ感染することもあります。このオウム病にかかるのは、主に愛鳥家や、ペットショップまたは養鶏場で働く人です。

感染してから約1~3週間後に、発熱、悪寒、疲労、食欲不振などが現れます。せきが出るようになり、最初は乾いたせきですが、後に緑がかったたん(粘り気が強いまたは変色した粘液)を伴うようになります。発熱は2~3週間続いた後、徐々に下がります。患者の年齢や感染した肺組織の範囲によっては、軽症ですむ場合もあれば、重症になる場合もあります。

診断を確定する最も信頼性の高い方法は、血液検査を行い、オウム病クラミジア Chlamydia psittaciに最近感染したことを示す抗体の有無を確認することですが、鳥と接触する機会がある人であれば、医師は通常、その事実に基づいてこの感染症を疑います。

鳥の飼育者や所有者は、病気にかかった鳥の羽や鳥かごにたまったほこりを吸い込まないようにすれば、感染を避けることができます。鳥の輸入業者は、感染しやすい鳥に、テトラサイクリンを45日間投与しなければならず、通常はこれによって微生物が除去されます。

オウム病になった人は、テトラサイクリンを少なくとも10日間内服することで治療します。回復までに時間がかかることがあり、特に重症の場合にはその傾向が強くなります。重症で治療を行わなかった場合の死亡率は、30%にも達します。

症状

市中肺炎の症状には以下のものがあります。

  • 全身のだるさ(けん怠感)

  • せき

  • 息切れ

  • 発熱

  • 悪寒

  • 胸痛

年長児や成人では、せきにたん(粘り気が強いまたは変色した粘液)を伴うのが一般的ですが、乳児、幼児、高齢者では、乾いたせきが出ます。息切れは、軽いことが多く、主に活動中に発生します。胸痛は、息を吸ったり、せきをしたりするときに強くなるのが一般的です。ときには、上腹部に痛みが現れることがあります。

乳幼児や高齢者の場合は、症状が異なります。乳幼児では、ぐずったり、落ち着きがなくなったりすることがあります。高齢者では、錯乱または意識レベルの低下がみられることがあります。高齢者や幼児は、胸痛や息切れを訴えられないことがあります。発熱は一般的な症状ですが、高齢者ではみられないこともあります。

診断

  • 医師の診察

  • 通常は胸部X線検査

医師は、肺炎の疑いがあれば、いかなるものであれ、診断のためにまず聴診器で胸の音を聞きます。診断を確定するには、通常、胸部X線検査も行います。

肺炎の原因微生物を特定する検査をさらに行う必要は、ほとんどありません。しかし、どうしても原因微生物を特定する必要があれば、通常、たん、血液、尿のサンプルを採取して、微生物を培養します。このような検査を行っても、原因微生物を特定できる割合は半数以下です。

ときに、症状または危険因子から、原因を推測できることもあります。例えば、愛鳥家であれば、オウム病が疑われます。危険因子や症状を総合して、レジオネラ(Legionella)感染症と推定できる場合もあります。最初にインフルエンザ 症状 インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる肺と気道のウイルス感染症です。感染すると、発熱、鼻水、のどの痛み、せき、頭痛、筋肉痛、全身のだるさ(けん怠感)が生じます。 ウイルスは、感染者のせきやくしゃみで飛散した飛沫を吸い込んだり、感染者の鼻の分泌物に直接触れたりすることで感染します。 まず悪寒が生じ、続いて発熱、筋肉痛、頭痛、のどの痛み、せき、鼻水、全身のだるさが生じます。... さらに読む または水痘 症状 水痘とは、水痘帯状疱疹ウイルスによる、感染力が非常に強いウイルス感染症で、かゆみのある特徴的な発疹が現れます。発疹は小さな斑点で、盛り上がったり、水疱(水ぶくれ)を形成したり、かさぶたができたりします。 水痘はほとんどが小児に起こりますが、水痘ワクチンのおかげで発生数は大幅に減少しています。 発疹が現れる前に、軽い頭痛、中等度の発熱、食欲低下、全身のだるさがみられます。 診断は症状(特に発疹)に基づいて下されます。... さらに読む に特徴的な症状がみられた場合、その後に発生するほとんどの肺炎は、ウイルスが炎症を起こした肺に細菌が定着して発生するものです。しかし、ときにインフルエンザや水痘が直接肺炎を引き起こすこともあります。

予後(経過の見通し)

市中肺炎では、ほとんどの人が回復します。しかし、乳児や高齢者では肺炎によって死に至ることもあります。レジオネラ(Legionella)感染症の場合は死亡率が高く、その原因としては、病気になる前から健康状態がすぐれない患者が多いことが考えられます。

予防

治療

  • 抗菌薬

  • ときに抗ウイルス薬または抗真菌薬

医師は、様々な要因を考慮して、自宅で安全に治療できるか、合併症のリスクが高いために入院させるべきかを判断します。例えば、以下のような要因が考慮されます。

  • 年齢

  • 他に、がんや、肝臓、心臓、肺の病気などがあるか

  • 身体診察や検査の結果で気になる点はないか

  • 患者は自分自身の面倒をみることができるか、あるいは介護する人がいるか

原因微生物の特定は困難なため、肺炎を引き起こしている可能性が最も高い微生物と肺炎の重症度に基づいて、抗菌薬が選択されます。

抗菌薬による治療で、ほとんどの細菌性肺炎の患者が改善します。改善がみられない場合、まれな微生物、治療に用いた抗菌薬への耐性、別の微生物への二次感染、肺以外の部位(例えば、肺を覆う膜[胸膜])への感染の拡大、回復を遅らせている別の病気(免疫系の機能障害や肺の異常など)などが検討されます。

インフルエンザ肺炎の治療には、抗ウイルス薬であるオセルタミビルまたはザナミビルを使用できます。水痘ウイルス肺炎の治療には、アシクロビルが使用されます。ウイルス性肺炎が疑われる患者で、非常に病状が重く、治療を始めて数日経っても改善がみられなければ、細菌が肺に重複感染した可能性を考慮して抗菌薬が処方されます。

真菌性肺炎の治療には、抗真菌薬が使用されることがあります。

治療開始から約6週間後に、フォローアップのため胸部X線検査が行われることもあり、X線検査上の異常が消失したかどうかが確認されます。喫煙者や高齢者ではこのようなフォローアップが特に重要ですが、これは胸部X線検査でみられた異常が単なる肺炎であり、肺炎を伴うがんではないことを確認する必要があるためです。

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