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マリアアザミ(ミルクシスル)

(シリマリン)

執筆者:

Laura Shane-McWhorter

, PharmD, University of Utah College of Pharmacy

レビュー/改訂 2020年 7月
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マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。

効能

マリアアザミ(ミルクシスル)は肝硬変に効き,ウイルス性肝炎やアルコールの有害作用,また肝毒性のある薬物から肝臓を保護すると言われている (1) マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献 マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。... さらに読む 。マリアアザミ(ミルクシスル)は2型糖尿病の血糖コントロールを改善することもあり (2) マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献 マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。... さらに読む ,また個別の症例報告ではキノコ中毒による死亡率を低下させると言われている (3) マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献 マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。... さらに読む

エビデンス

13のランダム化臨床試験をまとめた2007年のコクラン・レビュー(Cochrane Review)では,アルコール性肝疾患および/またはB型もしくはC型肝炎ウイルスによる肝疾患を有する患者915例においてマリアアザミ(ミルクシスル)が評価された (4) マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献 マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。... さらに読む 。この解析で得られたデータから,介入によって全死亡率,肝疾患の合併症発生率,肝臓の組織像のいずれにも有意な影響は生じなかったと判定された。全ての試験を含めて行われた解析では,肝臓に関連した死亡率は有意に低下したものの,質の高い研究に限定した解析では,低下の程度は有意ではなかった。マリアアザミ(ミルクシスル)の使用は,有害作用の有意な増加を伴わなかった。これらの臨床試験のデザインは問題にされておらず,著者らはマリアアザミ(ミルクシスル)の有益性を疑問視し,さらに綿密にデザインされたプラセボ対照試験を実施する必要があると提案している。

C型肝炎に対するマリアアザミ(ミルクシスル)のランダム化比較試験を対象としたメタアナリシスでは,忍容性は良好であるものの全体的な有益性は得られないと報告されている (5) マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献 マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。... さらに読む 。in vitroでは,シリマリンは解毒に重要な抗酸化物質である肝臓内のグルタチオン値を上昇させる (6) マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献 マリアアザミ(Silybum marianum)は紫色の花をつける植物である。その液汁および種子は有効成分である強力な抗酸化物質のシリマリン(ミルクシスルとしばしば同義で用いられる)を含んでいる。シリマリンは,さらに3つの基本フラボノイド(シリビン,シリジアニン,シリクリスチン)に分けることができる。ミルクシスルエキスは,シリマリン80%に規格化するべきである。... さらに読む

有害作用

重篤な有害作用は報告されていない。ホルモン感受性疾患(例,乳癌,子宮体がん,卵巣がん,子宮内膜症,子宮筋腫)がある女性は,マリアアザミ(ミルクシスル)の地上部分を避けるべきである。

薬物相互作用

マリアアザミ(ミルクシスル)に関する参考文献

  • Abenavoli L, Izzo AA, Milic N, et al: Milk thistle (Silybum marianum): a concise overview on its chemistry, pharmacological, and nutraceutical uses in liver diseases.Phytother Res 32(11):2202-2213, 2018.doi: 10.1002/ptr.6171.

  • Hadi A, Pourmasoumi M, Mohammadi H, et al: The effects of silymarin supplementation on metabolic status and oxidative stress in patients with type 2 diabetes mellitus: a systematic review and meta-analysis of clinical trials.Complement Ther Med 41:311-319, 2018.doi: 10.1016/j.ctim.2018.08.010.

  • Ward J, Kapadia K, Brush E, et al: Amatoxin poisoning: case reports and review of current therapies.J Emerg Med 44(1):116-121, 2013. doi: 10.1016/j.jemermed.2012.02.020.

  • Rambaldi A, Jacobs BP, Gluud C: Milk thistle for alcoholic and/or hepatitis B or C virus liver diseases.Cochrane Database Syst Rev (4)CD003620, 2007. doi: 10.1002/14651858.CD003620.pub3.

  • Yang Z, Zhuang L, Lu Y, et al: Effects and tolerance of silymarin (milk thistle) in chronic hepatitis C virus infection patients: a meta-analysis of randomized controlled trials.Biomed Res Int 941085, 2014.doi: 10.1155/2014/941085.

  • Valenzuela A, Aspillaga M, Vial S, et al: Selectivity of silymarin on the increase of the glutathione content in different tissues of the rat.Planta Med 55(5):420-422, 1989. doi: 10.1055/s-2006-962056.

  • Wu JW, Lin LC, Tsai TH: Drug-drug interactions of silymarin on the perspective of pharmacokinetics. J Ethnopharmacol 121(2):185-193, 2009. doi: 10.1016/j.jep.2008.10.036.

  • Jalloh MA, Gregory PJ, Hein D, et al: Dietary supplement interactions with antiretrovirals: a systematic review.Int J STD AIDS 28(1):4-15, 2017.doi: 10.1177/0956462416671087.

より詳細な情報

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