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合成カンナビノイド

執筆者:

Gerald F. O’Malley

, DO, Grand Strand Regional Medical Center;


Rika O’Malley

, MD, Grand Strand Medical Center

レビュー/改訂 2020年 5月
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合成カンナビノイドは,テトラヒドロカンナビノール(THC)受容体アゴニストである人工の薬物である。乾燥した植物素材に塗布して喫煙するのが典型的である。

効果は特異的なカンナビノイドに応じて大きく異なり,多くの急性および慢性効果が不明なままである。しかし,THC受容体の刺激により,激越,幻覚,および精神病(回復不能なことがある)を伴う精神状態の変化が引き起こされる。心血管系への影響には,高血圧,頻脈,および 心筋梗塞 急性冠症候群(ACS)の概要 急性冠症候群は冠動脈の急性閉塞により引き起こされる。その結果は閉塞の程度と位置によって異なり,不安定狭心症から非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI),ST上昇型心筋梗塞(STEMI),さらには心臓突然死に至るまで様々である。これらの症候群(突然死は除く)のそれぞれで症状は類似しており,胸部不快感がみられるほか,呼吸困難,悪心,および発汗を伴う場合がある。診断は心電図検査と血清マーカーの有無による。治療法は抗血小板薬,抗凝固薬,硝酸薬,β遮... さらに読む などがある。神経系への影響には,痙攣発作,霧視などがある。さらに報告されている影響には,嘔吐,高体温,横紋筋融解症,腎不全などがある。

症状と徴候

合成カンナビノイドを使用する患者では,重度の激越,幻覚,頻脈,高血圧,発汗,および痙攣発作がみられることがある。

診断

  • 臨床的評価

合成カンナビノイドはルーチン尿スクリーニングでは検出されない。

重度の急性中毒患者には,一般的に血液検査(血算,電解質,血中尿素窒素,クレアチニン,クレアチンキナーゼ),ミオグロビン尿に対する尿検査,および心電図検査を行うべきである。

治療

  • 静注鎮静薬およびベンゾジアゼピン系薬剤

合成カンナビノイドを使用する患者には,静注ベンゾジアゼピン系薬剤による鎮静,輸液,および支持療法で一般的には十分である。高体温,持続性の頻脈または激越,および血清クレアチニン高値がみられる患者は,横紋筋融解症と心筋傷害および腎障害についてさらなるモニタリングを行うために入院させるべきである。

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