(捻挫およびその他の軟部組織損傷の概要 捻挫およびその他の軟部組織損傷の概要 捻挫は靱帯の損傷であり,筋挫傷は筋肉の損傷である。断裂は腱にも生じうる。 筋骨格系の損傷には,捻挫,筋挫傷,および腱損傷に加えて以下のものがある: 骨折 関節脱臼および亜脱臼 筋骨格系の損傷はよくみられる現象であるが,その受傷機転,重症度,および治療法は様々である。四肢,脊椎,骨盤のいずれにも発生する。 さらに読む も参照のこと。)
この関節周辺のいくつかの靱帯,および損傷の重症度に応じて1つまたは全ての靱帯が断裂することがある。重度の捻挫により,肩鎖靱帯および烏口鎖骨靱帯が断裂する。
鎖骨が骨折した場合に肩鎖関節が損傷することが多い。
肩鎖関節の疼痛および圧痛がある。
肩関節の靱帯
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診断
X線
両側の鎖骨のX線前後像を撮影する。
肩鎖関節の捻挫はX線所見に基づき以下の通りに分類される:
Type I:関節の破壊なし
Type II:鎖骨と肩峰が一部重なる亜脱臼
Type III:関節の完全脱臼,通常は烏口鎖骨靱帯の断裂が原因
Type IV:鎖骨遠位部の後方転位
Type V:鎖骨遠位部の上方転位
Type VI:鎖骨遠位部の下方転位
Type IV,V,およびVIはType IIIの異型である。
治療
三角巾による固定
早期の関節可動域訓練
一部の重度の捻挫に対して手術
肩鎖関節の捻挫の治療は通常,固定(例,三角巾による)および早期の関節可動域訓練による。
一部の重度の捻挫(通常はtype III)は,外科的に修復され,外来での整形外科への紹介を要する。