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小児の死および終末期

執筆者:

Deborah M. Consolini

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

レビュー/改訂 2020年 3月
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家族にとって疾患のため死を迎えつつある子どもへの対処はしばしば大きな苦しみとなる。友人や家族の死を何とか理解しようとする小児は,特に大きな苦しみを抱える可能性がある( Professional.see also page 臨死患者 臨死患者 )。

小児の死

小児は病院または救急診療部で死亡することが最も多い。死は,がんなど長期間の疾病の後に起こることもあれば,負傷後や乳児の突然死などのように,突如として予期せぬ間に起こることもある。家族にとって,子どもの死を理解し受容することは困難となりうる。親にとって子どもの死は,その子どもに対する夢や希望を諦めなければならないことを意味する。また悲嘆の過程では,親が同胞を含めた家族の他のメンバーの要求に応えられない場合もある。医療従事者は,いつでも可能な限り,家族の相談に応じ,家族に慰めを与えることにより,この過程に貢献することができる(1 総論の参考文献 家族にとって疾患のため死を迎えつつある子どもへの対処はしばしば大きな苦しみとなる。友人や家族の死を何とか理解しようとする小児は,特に大きな苦しみを抱える可能性がある( Professional.see also page 臨死患者)。 小児は病院または救急診療部で死亡することが最も多い。死は,がんなど長期間の疾病の後に起こることもあれば,負傷後や乳児の突然死などのように,突如として予期せぬ間に起こることもある。家族にとって,子どもの死を... さらに読む , 2 総論の参考文献 家族にとって疾患のため死を迎えつつある子どもへの対処はしばしば大きな苦しみとなる。友人や家族の死を何とか理解しようとする小児は,特に大きな苦しみを抱える可能性がある( Professional.see also page 臨死患者)。 小児は病院または救急診療部で死亡することが最も多い。死は,がんなど長期間の疾病の後に起こることもあれば,負傷後や乳児の突然死などのように,突如として予期せぬ間に起こることもある。家族にとって,子どもの死を... さらに読む )。状況によっては,子どもの死を経験した家族の対応に長けた専門家への紹介が適切である。

おそらく「代わりの」子どもをつくろうとして次の妊娠を早く計画し,子どもの死に対処する親もいる。悲嘆の過程にある親と支援関係のある医療提供者は,そのような早期の妊娠をやめるよう説得すべきである。親が次の妊娠をしようとする場合,子どもをまた失うのではないかという不安および恐れにより,新しい子どもへの愛着形成が困難になることがある。子どもが死亡した後に出生した次の子どもには,代用児症候群(replacement child syndrome)または脆弱児症候群(vulnerable child syndrome)のリスクがある。

代用児症候群では,死亡した「理想の」子どもに対する感情および期待が,次の子どもに対する感情に重なる。

脆弱児症候群では,親は過去の喪失の経験から,新しい子どもに行動,発達,または医学的問題のリスクがあるという誤った認識をもち,子どもが特別なケアおよび潜在的な害からの保護を必要としていると考える。

子どもを失ったことを嘆き,新しい子どもに対する愛情を抱けないと苦しんでいる親には,その感情は正常であると知らせる必要がある。その感情が正常であると認識されなければ,親と子どもに精神障害のリスクが生じる。次の妊娠が起こった場合は,これを後向きではなく前向きに捉えるべきである。

家族または友人の死

多くの小児が愛する人の死を経験する。小児がこの出来事を認識する方法は(したがって親や医療従事者による最良の対応も),その小児の発達水準に影響を受ける。未就学児では,死への理解には限界がある。その出来事を愛するペットとの過去の経験に関連させることが助けになる場合がある。より年長の小児では,死への理解はより得られやすいと考えられる。眠って二度と目覚めないことと死を同じように扱うことは,小児が睡眠に恐怖を抱くようになる恐れがあるため,決して行ってはならない。

パール&ピットフォール

  • 死について小児と語り合う場合,眠りにつくことと二度と目覚めないこと(死ぬこと)を同じように扱うことは,小児が睡眠に恐怖を抱くようになる恐れがあるため,決して行ってはならない。

子どもを重症の小児または成人患者の見舞いに行かせるか否かについては,親は医療従事者に相談すべきである。死に瀕した家族や友人を見舞うことを特に強く望む小児もいる。そうした見舞いの際には,何が起こりうるのかを小児が知っておけるよう,十分な準備をしておくべきである。また,成人は小児を葬式に参加させるかどうかでしばしば悩む。この判断については,可能な限り小児と相談し,個々に行うべきである。小児が葬式に参列する場合は,式中に小児を力づけられるよう親しい友人か親戚が同行すべきであり,必要であれば途中での離席も許されるべきである。

総論の参考文献

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