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乳児の栄養

執筆者:

Deborah M. Consolini

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

レビュー/改訂 2019年 9月
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合併症のない分娩であり,新生児が覚醒しており健康である場合,直ちに母親のもとへ連れていき授乳させることができる。分娩後,新生児をできるだけ早く胸に抱かせることにより, 母乳哺育 母乳哺育 ( 乳児の栄養も参照のこと。) 母乳は最良の栄養である。米国小児科学会(American Academy of Pediatrics:AAP)は,最低でも生後6カ月までは母乳栄養のみとし,生後6カ月から1歳にかけて適切な固形食を導入していくことを推奨している。1歳過ぎでは,乳児と母親が望む限り母乳哺育を続けるが,1歳以降の母乳栄養は, 固形食や液体による食事を補完するものとすべきである。母乳哺育を奨励するため,医療従事者は出生前から話合... さらに読む の成功率が高まる。授乳後に粘液を吐くことがよくあるが(胃食道の平滑筋がゆるいため),生後48時間以内にみられなくなる。48時間を過ぎても粘液の吐出や嘔吐が持続する場合,または胆汁性嘔吐の場合は, 消化管の先天異常 消化器系の先天異常の概要 大半の先天性消化管異常は,何らかの腸閉塞を引き起こし,出生時または生後1~2日までに哺乳困難,腹部膨隆,および嘔吐で発症することが多い。 回転異常など転帰が非常に良好な先天性消化管奇形もある一方,死亡率が10~30%と比較的高い先天性 横隔膜ヘルニアなど,転帰が不良な消化管奇形もある。... さらに読む がないか確認するために上部消化管と気道の詳細な評価が必要である。

1日の水分およびカロリー所要量は年齢によって異なり,体重当たりの所要量は新生児や乳児の方が児童や成人よりも大きい( Professional.see table 年齢層別のカロリー所要量* 年齢層別のカロリー所要量* 年齢層別のカロリー所要量* )。乳児期の終わりから青年期にかけて,タンパク質およびエネルギーの絶対所要量は増加するが,相対所要量(gまたはkcal/kg[体重])は徐々に減少する( Professional.see table 推奨される多量栄養素の食事摂取基準*,米国アカデミー,医学研究所,食品栄養委員会(Food and Nutrition Board, Institute of Medicine of the National Academies) 推奨される多量栄養素の食事摂取基準*,米国アカデミー,医学研究所,食品栄養委員会(Food and Nutrition Board, Institute of Medicine of the National Academies) 推奨される多量栄養素の食事摂取基準*,米国アカデミー,医学研究所,食品栄養委員会(Food and Nutrition Board, Institute of Medicine of the National Academies) )。例えばタンパク質所要量は,1歳の1.2g/kg/日から,18歳には0.9g/kg/日に減少し,平均相対エネルギー所要量は,1歳の100kcal/kgから,青年期後期には40kcal/kgまで減少する。

授乳困難

日毎にみられる哺乳量のわずかなばらつきはよくあることで,しばしば親は心配するが,疾患の徴候または 成長パラメータ 新生児の成長パラメータ 成長パラメータおよび 在胎期間は,新生児の病態のリスク同定に有用である。成長は,遺伝因子および栄養因子ならびに子宮内環境に影響される。出生時に評価した成長パラメータは,その後の成長および発達ならびに疾患リスクの予測に有用である。パラメータには, 身長, 体重,および 頭囲がある。 在胎期間に対して体重をプロットし,それぞれの新生児を出生時に以下のように分類する: SGA(small... さらに読む (特に体重)の変化(標準 成長曲線 乳児および小児の身体的成長 身体的成長には,十分な身長および適切な体重の達成,ならびに全器官の大きさの増加(リンパ組織は例外であり,大きさは減少する)が含まれる。出生から青年期までの成長には,2つの異なる段階がある: 第1段階(出生から1~2歳頃まで):これは急速な成長がみられる段階であるが,その速度はその期間を通して次第に減少する。 第2段階(2歳頃から思春期発来まで):この段階では,毎年比較的一定した成長を示す。... さらに読む における児のパーセンタイル順位の変化の方が,絶対変化よりも重要)がみられた場合を除いて,通常は親を安心させ指導を行うだけでよい。

生後1週間で出生体重の5~7%以上の体重減少がみられる場合は低栄養を示唆する。生後2週間までに出生体重に戻るべきであり,引き続き生後数カ月間に約20~30g/日の増加が見込まれる。生後5カ月頃までに出生体重の2倍に達する。

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