受精と胎芽の発達

執筆者:Jessian L. Muñoz, MD, PhD, MPH, Baylor College of Medicine
Reviewed ByOluwatosin Goje, MD, MSCR, Cleveland Clinic, Lerner College of Medicine of Case Western Reserve University
レビュー/改訂 修正済み 2024年 7月
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受精(受胎)のために,精子(男性の半数体の配偶子)は子宮頸管,子宮腔を通って卵管内へと移動する。卵巣内では,卵胞が発達し,排卵時に主席卵胞から1個の卵子(女性の半数体の配偶子)が放出される。卵子は卵管采から卵管に入り,卵管を通過した後,子宮腔に入る。精子が卵子の外層を貫通すると,卵子は受精卵となる。受精は典型的には卵子が卵管内にある間に起こる。

女性および男性の配偶子形成

配偶子形成とは,始原生殖細胞から成熟した配偶子へと発達する過程であり,女性では卵子が,男性では精子が形成される。女性と男性の両方において,二倍体の生殖細胞から始まり,有糸分裂,減数分裂,および細胞分化を経て半数体の配偶子となる。

典型的には,1個の精子が1個の卵子と受精する。しかしながら,卵子が2個放出され,その後2個の精子と受精が成立することがあり,その場合は二卵性双胎妊娠となる。卵子が2個以上放出され受精が成立すると,より数の多い多胎妊娠(例,品胎,四胎)が起こりうるが,これはまれである。また,2個以上の精子が1個の卵子に侵入することもあるが,この場合,異常な接合子となる。

月経周期が28日の女性では,排卵は月経初日から約14日後に起こる。排卵時には,頸管粘液は粘稠度が低くなり,卵子への精子の速やかな移動が促進される。精子は,性交の約3日後まで生殖器内で生存し続ける可能性がある。

受精卵(接合子)は二倍体である。子宮内膜(通常,子宮の底部または後壁の近く)の着床部位へと移動しながら,繰返し分裂する。着床するまでに,接合子は胚盤胞(中腔を取り囲む細胞層)となる。胚盤胞の壁は,胚子極(細胞3~4個分の厚み)を除いて,細胞1個分の厚みがある。受精後約6日で,胚盤胞は子宮内膜に着床する;最初に着床するのは胚子極であり,ここが胎芽へと発達する。

羊膜嚢と胎盤

着床して1~2日以内に,胚盤胞の周囲に細胞(トロホブラスト)の層が形成される。絨毛前駆細胞であるトロホブラスト(胎盤幹細胞)は2つの細胞系統に分かれて発達する:

  • 非増殖性かつ絨毛外トロホブラスト:これらの細胞は子宮内膜へ侵入し,着床を促進し,胎盤を固定する。

  • 合胞体栄養膜細胞:これらの細胞は10日目までに絨毛性ゴナドトロピン,およびその後間もなく他のホルモンを産生する。

卵膜の内層(羊膜)および外層(絨毛膜)はトロホブラストから発生する;これらの膜は羊膜腔を形成し,その中には受胎産物(段階に関係なく接合子由来の産物に対して用いる用語―在胎約11週4日の胎盤および胎芽の図を参照)が収納される。この腔が形成され,胚盤胞腔が閉鎖する頃(約10日まで)の受胎産物は,胎芽とみなされる。羊膜腔は液体で満たされ,胎芽の成長とともに拡大し,受胎後約12週までに子宮内腔を満たす;その結果,羊膜腔が子宮内に残る唯一の腔となる。

在胎約11週4日の胎盤および胎芽

胎芽は4.2cmである。

トロホブラストは胎盤を形成する細胞へと発達する。絨毛外トロホブラストは絨毛を形成し,絨毛は子宮に侵入する。合胞体栄養膜細胞は絨毛を覆う。合胞体栄養膜細胞はホルモンを合成し,受胎産物の循環と母体循環との間における動脈系および静脈系の交換に関与する。

胎盤は18~20週までに完成するが,発達し続け,満期までに約500gとなる。

胎芽

受精後10日目頃,胎芽で3つの胚葉(外胚葉,中胚葉,内胚葉)の区別が通常つくようになる。次に原始線条(後に神経管となる)が発達し始める。

16日目頃,中胚葉の頭方部が肥厚し,心臓や大血管へと発達する中心溝が形成される。20日目頃に心臓は血漿を送り出し始め,翌日には胎児赤血球(未熟で有核)が現れる。成熟赤血球が程なく胎児赤血球に取って代わり,血管が胎芽中に発達する。最終的に,臍動脈と臍静脈が発達し,胎芽の血管が胎盤とつながる。

受精後21~57日の間(妊娠5~10週)に大半の器官が形成される;しかしながら,中枢神経系は妊娠中を通じて発達し続ける。催奇形因子による奇形発生の感受性は,器官形成時に最も高まる。

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