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耳帯状疱疹

(膝神経節帯状疱疹[Geniculate Herpes];ラムゼイ-ハント症候群)

執筆者:

Lawrence R. Lustig

, MD, Columbia University Medical Center and New York Presbyterian Hospital

最終査読/改訂年月 2018年 10月
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耳帯状疱疹は,第8脳神経の神経節および第7脳神経(顔面神経)の膝神経節を侵す帯状疱疹のまれな臨床像である。

帯状疱疹 帯状疱疹 帯状疱疹は,水痘帯状疱疹ウイルスが後根神経節で潜伏状態から再活性化される際に生じる感染症である。症状は通常,侵された皮膚分節に沿った疼痛から始まり,その後小水疱が2~3日以内に生じ,通常はこれが診断の決め手となる。治療は,皮膚病変発現後72時間以内に抗ウイルス薬を投与することによる。 (ヘルペスウイルス感染症の概要を参照のこと。) 水痘と帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルス(ヒトヘルペスウイルス3型)により引き起こされるが,水痘は同ウイルスに... さらに読む 帯状疱疹 は,水痘帯状疱疹ウイルス感染症が再活性化したものである。再活性化の危険因子としては,がん,化学療法,放射線療法,およびHIV感染に起因する二次的な免疫不全などがある。典型的には,ウイルスが後根神経節に潜伏し,再活性化すると,皮膚分節に沿った痛みを伴う皮膚病変として現れる。しかし,まれにウイルスが膝神経節に潜伏し,再活性化して第7および第8脳神経の症状を引き起こすことがある。

症状と徴候

耳帯状疱疹の症状としては以下のものがある:

小水疱が,顔面神経の感覚枝の分布に沿って耳介および外耳道内部に発生する。髄膜脳炎の症状(例,頭痛,錯乱,項部硬直)はあまりみられない。ときに他の脳神経も影響を受ける。

診断

  • 臨床的評価

通常,耳帯状疱疹の診断は臨床的に行う。ウイルス性の病因について疑問がある場合は,小水疱から擦過検体を採取して,直接蛍光抗体法またはウイルス培養を行い,また他の診断を除外するためにMRIを施行することがある。

治療

  • 抗ウイルス薬およびコルチコステロイド

  • 完全顔面神経麻痺に対する顔面神経管の外科的減圧

コルチコステロイド,抗ウイルス薬,顔面神経減荷術が有効であるとする信頼できるエビデンスはないが,有用性が期待できるのはこれらの治療のみである。コルチコステロイドを使用する場合,プレドニゾン60mg,経口にて1日1回,4日間投与で開始した後,翌2週間は投与量を漸減する。アシクロビル800mg,経口にて1日5回投与,またはバラシクロビル1g,経口にて1日2回,10日間投与が,臨床経過を短縮することがあり,易感染性患者に対してルーチンに処方される。

回転性めまいは,ジアゼパム2~5mg,経口にて4~6時間毎投与により,効果的に抑制される。痛みには経口オピオイドが必要なことがある。帯状疱疹後神経痛はアミトリプチリンで治療できる。

顔面神経麻痺が完全な(目に見える顔面の運動が全くない)場合には,顔面神経管の外科的減圧が適応となることがあるが,効果を得るためには顔面神経麻痺の発症から2週間以内に行う必要がある。しかしながら,術前に誘発筋電図検査を行い,90%を超える低下が示されるべきである。

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